『脱マスク』が盛り上がらないのは、脱マスク実践派がフライングしていたから?
ここ数日、政府、医師会、テレビ局などが『脱マスク』を議論していた。
このニュースが出た途端、わたしが働いている職場でも、昼休憩中にスタッフの一人が
「今日、明日にでも、マスクをはずして外出したい!」
と声をはずませた。彼女の表情はキラキラして明るい。彼女はこの日をとっても待ち望んでいたらしい。
「マスクをはずしても、2メートル以上距離をあけて、話さなければ問題ないわけでしょ!?」
と、政府や医師の見解を30分以上にわたり熱弁した。それは、昼休憩のたびに数日間つづいた。
けれど、わたしも誰もかれも、彼女の話に乗るスタッフは一人もいなかった。
そもそも、わたしだけなら一生マスク生活でもいいと思っている。もちろん、子どもや皮膚や呼吸などの病気の人たちは、ご本人たちが望むのであれば、マスクをはずせばいいと思っている。
わたしが一生マスク生活でもいいと思っている理由は、コロナ禍前にさかのぼる。
電車内で、咳をしている人がマスクをつけていなかったり、マスクをしていない人がクシャミをするとき、口に手をあてなかったりしたから、自衛のためにも、マスクは欠かせないと思っていたからだ。
それに、マスクをしているとノーメイクでOKだったり、表情も過剰に作る必要性が無いなど、良いこと(?)づくめと感じている。だから、マスクはこの先もきっとずっと手放せない。
話を少し前に戻す。職場で脱マスク推進派のスタッフは、その話題のとき、マスクをはずして、いちばん近くで食事中のスタッフ2名から1.5メートル以内で、15分以上も大きめの早口で熱弁していた。
もし、彼女がコロナ陽性になったならば、スタッフ2名が濃厚接触者に該当してしまう。
「マスクをはずしても、2メートル以上距離をあけて、話さなければ問題ないわけでしょ!?」
脱マスク推進派の彼女自身がわずか数分前に発言したことと、今まさに矛盾した言動をおこなっていることに、彼女はまったく気づいていない。
こういう無神経な人がいるから、脱マスクに積極的に賛成できない人もいるんじゃないかと思う。
彼女からいちばん近くに座っているスタッフの表情が、どんどんピリついているように感じたのは、わたしだけか!?
わたしは、他のスタッフたちから2メートル距離をあけ、黙食黙飲で食事を摂り、食事が終わればすぐにマスクをする。
わたし以外にも、反・脱マスク派、つまり、積極的にマスクをしているスタッフの方が、2メートル以上のソーシャルディスタンスや黙食黙飲を徹底していると感じる。
もう一度言う。
脱マスク推進派が、マスク無しで、15分以上も飛沫を飛ばし、
マスクをしている人が、その人を注意できずに我慢したり、自衛したりしている。
まるで、コロナ禍前の電車内と同じ構図。
政府の『脱マスク宣言』が、国民の新たな心の分断や争い事を生まなければいいが。
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