見出し画像

7月31日:久しぶりのファームへ

鎌スタへ行ってきた。

画像1


おそらく2年ぶり、それくらい記憶も曖昧で。高校生の時は「部活帰りにナイター」みたいな幸せ時間を満喫していた。制服を着ていた私は学生生活を、楽しくも苦痛に感じていた。思春期真っ只中というのはいつだって矛盾を抱えている。どれだけ信用ができる友人が出来ても言いたくても言えないことばかりが増えて、その割に将来のための選択ばかりが急かされる。でも私には将来が全く見えず、逃げたくてもお金もないし飛行機に乗ることがまだ大人の領域で札幌ドームへも行けない。その中での癒しはいつだって鎌スタにあった。

画像2

そこではいつだって1軍登録を目指す、自分とさほど歳の変わらない選手たちがいて、その姿を見ると混沌とした矛盾と向き合わなければいけない、と背中を押された。そうしたやる気を貰うけど、自分を変えるのは結局自分だということを、汗だくの姿から教わった、だから好きだった。


久しぶりの鎌スタ。私が高校生の時からずっと観てきた選手が変わらずにいたり、この間まで1軍にいた選手の背番号が見えたり。オリンピックの関係でエキシビジョンマッチという異例の練習試合が開催される中、こちらも見慣れない不思議な光景があった。

試合は負けた。ただ変わらないことは、勝っても負けても、また次の日からも試合をする選手達がいる事。そして楽しくてもそうでなくても、必死に働き生きる私達がいるという事。今与えられた場所で必死に生きる。それって格好悪いことではないと彼らを観ていて思う。勿論他の選択肢を取ろうとすれば取れるだろう。会社員ならば離職転職、自分の決断ですぐに現状は変えられる。それでも私は今の場所でもう少し必死でいたいと思う。

選手を最高に格好いいと思い憧れ、そして自分も頑張ろうと、強く決意することができる。久しぶりの鎌スタは昔と変わらずそういう場所だった。


この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?