Shigetaka3

アート、サイエンス、歴史、社会など多面的に眺めることで浮かび上がる発見を大切に。そのような思いで【深堀り鑑賞会】をやっています。CH膝枕リレーにも参加。膝枕er 70番。膝枕iter作品は『膝枕廃人浜助寿司配段』『七五調昭和レトロ』『えほん部外伝』など。

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アート、サイエンス、歴史、社会など多面的に眺めることで浮かび上がる発見を大切に。そのような思いで【深堀り鑑賞会】をやっています。CH膝枕リレーにも参加。膝枕er 70番。膝枕iter作品は『膝枕廃人浜助寿司配段』『七五調昭和レトロ』『えほん部外伝』など。

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    • 深堀り鑑賞会

      絵本等を、その時代的社会的背景、類似の作品、元となった話と変遷などを確認しながら掘り下げて鑑賞します。

    • 膝枕外伝他

      今井雅子先生の『膝枕』の派生作品です。

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      海外の方にも日本の作品を紹介するために作成した対訳です。著作権が切れている絵本・童話等を対象としています。

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    『ちいさなおうち』のバージニア・リー・バートンを語ろう

    このノートは、クラブハウスの【深堀り鑑賞会】用に作成したものを一部編集して公開しています。転載はご遠慮ください。引用はご一報ください。また、内容についてのご指摘等は、直接、ご連絡ください。 1.生い立ち 1909年、ボストン西部ニュートン・センターに生まれる。幼称ジニー(Jinnee)。母、Lena Dalkeithは英国出身の詩人でアーティスト。父、Alfred E Burtonは30歳年上。フランス旅行の際にLenaと出会う。先妻に死に別れ二人の息子を連れて1906年に

      • バッハ:無伴奏チェロ組曲

        (このノートは、3月4日のクラハでの演奏用の参考資料です。) 1717-1723年ころ、バッハがケーテンの宮廷で楽長(32~38歳)を務めていたころの作品。6つの組曲から構成される。 第1番ト長調 BWV1007 第2番ニ短調 BWV1008 第3番ハ長調 BWV1009 第4番変ホ長調 BWV1010 第5番ハ短調 BWV1011 第6番ニ長調 BWV1012 第2番(ニ短調) 前奏曲 4分の3拍子。 アルマンド(ドイツ風舞曲)二部形式、4分の4拍子。 ク

        • 今井雅子作 さすらい駅わすれもの室「彼の、彼女の苦いブラウニー」クリスマス・チョコレート入れ

          今井雅子先生の人気シリーズ『さすらい駅わすれもの室』。その中の一つ、『彼の苦いブラウニー』が綴る片思いのときめきとほろ苦さに、昔を思い出されている人も少なくないかも。先生のお話はヴァレンタイン・デーの出来事となっていますが、ごくごくのマイナーアレンジメントでクリスマス版にしてみました。 夢見るのは女性だけじゃない!ということで、駅員が女性、忘れ物をした人が男性のバージョンを先に作りましたが、そのあとに、駅員が男性、忘れ物をした人が女性のバージョンも。 原作 今井雅子作

          • 有島武郎作『一房の葡萄』について

            このノートは、『一房の葡萄』を朗読する際の一助として、その背景などについてメモったものです。今後も、加筆修正を加えていくことになると思います。複製、転載はご遠慮ください。 1.背景 『一房の葡萄』は、雑誌『赤い鳥』1920年8月号に掲載された作品です。その後、この作品を含む4編が単行本『一房の葡萄』(叢文閣)として1922年に出版されています。 この話は、有島武郎(1878-1923)が6歳の時に入学した横浜のブリテン女学校(現横浜英和学院)での思い出を書いたものです。

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            『幸福の王子』と『燕と王子』

            オスカー・ワイルドの名作『幸福の王子』はご自身でも読まれた方は多いと思います。この話を、有島武郎は『燕と王子』として独自のストリーを作っています。ワイルドは、物語の最後で、神の命により遣わされた天使は、この世で最も尊きものとして、捨てられた王子の心臓と燕の屍を持ってきます。しかし、有島武郎の物語では、燕は南国に旅立ち、捨てられた王子は溶かされて鐘に作り変えられます。ワイルドは、精神の美しさと見かけの醜さの対比を、『ドリアン・グレイの肖像』でも表し、耽美的な世界を醸し出していま

            『くまのプーさん』翻訳版

            このノートは、深堀鑑賞会用に、グーテンベルグ電子ブックが公開しているテキストをもとに作成したのノートから、ノート筆者がつけた仮訳を単独でも読みやすいように編集したものです。朗読等でお使いいただけますが、商業的な使用、及び、複製、転載はしないでください。ご使用の際、及び、引用等はnote筆者に連絡をお願いします。 (深堀鑑賞会用のノート) グーテンベルグ電子ブックのテキスト。使用の許諾条件もご確認ください。 https://www.gutenberg.org/files/6

            クリストファー・ロビンの詩

            『クマのプーさん』が絵本として出来上がったのは、新聞・雑誌に寄稿していた詩、クリストファー・ロビンの詩(のちにWhen We Were Very Youngに収められている)が好評をえたことがきっかけでした。 息子、クリストファー・ロビンが3歳になるころ、子供のための詩を書き始め、それをまとめたもの。その後、クリストファーが6歳のころ、『わたしは六歳(”Now We are Six”, 1927)』という詩集が出ている。両者を合わせて、『クリストファー・ロビンの世界("Th

            2022/11/13 いい膝の日記念:ピザ浜

            2回目のいい膝の日、お祝いにピザ浜を朗読させていただきます。まずは、そのプロローグならぬ、ピロートークから(笑) ピロートーク 浜田 「もう、二回目か、いい膝の日。時の経つのは早いなぁ。ヒサコ。」 ヒサコ「また1年経っちゃったじゃないさ。待ちくたびれちゃったよ。浜ちゃん、夢みたいなことばっかり言ってて、膝ばっかだし。」 浜田「そんなことないよ」 ヒサコ「じゃあやることやって、結果を見せてよ。」 浜田「いつまで?」 ヒサコ「いつまで待たせる気なのさ。今でしょう!」

            チェロソロ:秋の小品集(11月5日16時から)

            第一部 「小さい秋みつけた」(童謡) 「さとのあき」(童謡) 「故郷の空」(スコットランド民謡) 「もみじ」(童謡) 第二部 「無伴奏チェロ組曲第三番」から、アルマンデ、ブーレ、ジーグ(バッハ) 「ユモレスク」(ドボルザーク) 「ヴォカリーズ」(ラフマニノフ) 第三部 「枯葉」(シャンソン:ジョセフ・コズマ作曲) 「愛の賛歌」(マルグリット・モノー) 「The Entertainer」(スコット・ジョプリンの誕生日が1968年11月24日) 「いい日旅立ち」(谷村新司19

            膝枕リレー500日目記念㊗️『寿司浜』の枕

            拙い枕でしたが😅、公開させていただきます。聴いてくださりありがとうございました。 寿司浜の枕 浜助 おい、お久、今日は何の日か知ってるかい? お久 なに今頃聞いてんのさ。膝枕リレーの500日目って、お祝いの日だろう! 浜助 おいおい、この時間に、そんなにつっけんどんに突っ込まなくったっていいじゃないか。だけどさぁ、500日って、すごぃよなぁ。一年と135日だぜ。百三十(しゃくさんじゅう)と五。膝ぁ、Go! 膝ぁ、Go! 膝ぁ、Go! お久 あっきれた。そんなつまんな

            Winnie the Pooh (くまのプーさん)

            Title: Winnie-the-Pooh Author: A. A. Milne Illustrator: Ernest H. Shepard このnoteは、Gutenberug eBookが公開しているテキストと絵を、同プロジェクトの使用条件に即して使用し、note筆者が仮訳を加えたものを使用しています。このnoteの複製、転載はしないでください。引用等はnote筆者に連絡をお願いします。書きかけのnoteですので、これからさらに加えていきます。 Winnie-t

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            秋にちなむ曲(2022年9月26日17時CH)

            今回は、秋にちなむ小品をいくつか弾いてみようと思います。秋のひと時をゆったりと過ごせれば幸いです。その場の都合で順序や演目がかわるかもしれませんが、ご了承ください。 その1 童謡 秋にちなむ童謡をいくつかなぞってみようと思います。 『あかとんぼ』(三木露風作詞、山田耕筰作曲) 『里の秋』(斎藤信夫作詞、海沼實作曲) 『小さい秋見つけた』(サトウハチロー作詞、中田義直作曲) 『虫のこえ』(文部省唱歌) 『荒城の月』(土井晩翠作詞、滝廉太郎作曲) その2 瞑想 一つの季

            ヴァージニア・リー・バートンの世界

            アメリカ絵本の古典、不朽の名作、『いたずら機関車ちゅうちゅう』、『ちいさいおうち』。ヴァージニア・リー・バートンの世界を覗いてみます。 ヴァージニア・リー・バートン(Virginia Lee Burton)とは 生い立ち 1909年、ボストン西部ニュートン・センターに生まれる。幼称ジニー(Jinnee)。母、Lena Dalkeithは英国出身の詩人でアーティスト。父、Alfred E Burtonは30歳年上。フランス旅行の際にLenaと出会う。先妻に死に別れ二人の息

            Peter Rabbit作品集

            はじめに 2022年に出版120周年を迎えたピーターラビット。1893年にBeatrix PotterがPotter自身が教わった3歳年上の家庭教師Annie Carter Mooreの息子(5歳のNoel Moore)が入院しているのを知り、励ますために、4匹のウサギが登場するストリーの絵手紙を送っている。後に、Annieから、この手紙で絵本が作れるのではないかと言われ、絵と話を膨らまして絵本を制作したが、出版社がつかず、1901年に250部を自費出版した。手のひらサイズの

            ラプンツェル

            (1)グリム童話とWanda Gagの再話 グリムは初版1812年版と1857年版を比較している。いずれも英訳は、ピッツバーグ大のProfessor D. L. Ashlimanによるもので、公開されてるものから引用している。日本語の訳は、中島孤島氏によるもので青空文庫に公開さ入れている。この訳は1857年版にもとづいている。 なんども出てくる、 「ラプンツェル、ラプンツェル おまえの髪を降ろしておくれ」 は、グリム童話のドイツ語では Rapunzel, Rapunz

            ペロー童話のシンデレラ

            Cinderella; or, The Little Glass Slipper (Cendrillon ou la petite pantoufle de verre) (1697) Charles Perrault はじめに 『シンデレラ』といわれれば、ディズニーの作品がすぐに思い浮かぶことと思います。『シンデレラ』は、もともと欧州で古くから口頭伝承されてきた話の一つでです。テキスト化されたのはペロー童話によるものと、グリム童話によるものの2つがいわばオリジナルとなりま