Shigetaka3

アート、サイエンス、歴史、社会など多面的に眺めることで浮かび上がる発見を大切に。そのよ…

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アート、サイエンス、歴史、社会など多面的に眺めることで浮かび上がる発見を大切に。そのような思いで【深堀り鑑賞会】をやっています。CH膝枕リレーにも参加。膝枕er 70番。膝枕iter作品は『膝枕廃人浜助寿司配段』『七五調昭和レトロ』『えほん部外伝』など。

マガジン

  • 膝枕外伝他

    今井雅子先生の『膝枕』の派生作品です。

  • 深堀り鑑賞会

    絵本等を、その時代的社会的背景、類似の作品、元となった話と変遷などを確認しながら掘り下げて鑑賞します。

  • 絵本・童話対訳

    海外の方にも日本の作品を紹介するために作成した対訳です。著作権が切れている絵本・童話等を対象としています。

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『ちいさなおうち』のバージニア・リー・バートンを語ろう

このノートは、クラブハウスの【深堀り鑑賞会】用に作成したものを一部編集して公開しています。転載はご遠慮ください。引用はご一報ください。また、内容についてのご指摘等は、直接、ご連絡ください。 1.生い立ち 1909年、ボストン西部ニュートン・センターに生まれる。幼称ジニー(Jinnee)。母、Lena Dalkeithは英国出身の詩人でアーティスト。父、Alfred E Burtonは30歳年上。フランス旅行の際にLenaと出会う。先妻に死に別れ二人の息子を連れて1906年に

    • 楓さん作Life is Beautiful(a)の追筆 『マロニエが咲くパリの街』

      はじめに 楓さん作"Life is Beautiful"。異国情緒にあふれ、季節によりいろいろなバリエーションができそうです。大人のロマンスも場所と季節が変わればまた味わいも変わるもの。 原作は、サンフランシスコをイメージして作成されたとのこと。先に、これに加筆して12月の街バージョンを作成しましたが、今回は、マロニエの咲くころのパリを舞台としたストーリーとして作ってみました。  原作:楓さん作「Life is Beautiful (a)」 12月の街(追筆) 楓さ

      • 「くまのプーさん」(Winnie the Pooh)その2 第6話~10話

        このノートは、Winnie the Poohの第6~10話を翻訳したものです。第1~第5話は以下のリンクにあります。Project Guntenberg eBookのルールに従い英文テキストと挿絵を使用しています。このノートの複写、転載はご遠慮ください。商業的な目的ではない朗読のほか引用等はできますがnote筆者に連絡をお願いします。 Winnie the Poohの解説を行ったノートは以下のリンクです 原作及び挿絵他は、以下のGutenberg eBookを使っています

        • 正調膝枕:全文英語対訳版

          はじめに 今井雅子先生が、究極の愛のカタチ─「膝枕」をnoteとして公開してくださったのが、2021年5月30日。2024年2月24日で1000日を迎えます。この間、派生作品は220を超えました。いわゆる「正調膝枕」にも、セリフ英語版を2021年8月22日に出させていただきましたが、その後、セリフインドネシア語編、セリフ中国語編、セリフロシア語編、七五調編、七五調レトロ編、セリフですます調、全編古典風味編とラインアップが増えてきました。お国言葉での読み方も披露されてきまし

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        『ちいさなおうち』のバージニア・リー・バートンを語ろう

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        記事

          泉鏡花作『化鳥』考察

          物語りのあらすじ 廉(8-9歳くらいの男児)は、落ちぶれて橋の通行料で生計を立てている母と共に橋のたもとに住んでいる。廉は、橋を行き来する人を動物に例えて楽しんでいる。学校の先生が、修身の時間に、人間は知恵があって他の動物よりも偉大なのだと教えると、動物も人間もおんなじだ、動物も互いにお話をしている、と反論する。それは、母が、人間を動物に例えていたからだ。それを聞いた母は、そのことは廉と母だけが知っていることなので、ほかの者には内緒にしておきなさいとたしなめる。 ある日、

          泉鏡花作『化鳥』考察

          寿司浜(2024年1月26日)の枕

          前書き 膝浜、寿司浜、ピア浜と、基本が落語の演目は膝「まくら」をつけるのが恒例となってきました。2024年1月26日は、京都弁でならしている「ひろ」さんが江戸弁に挑戦されたいとのことで、寿司浜コラボをさせていただきます。ギャラリーから圧の強いリクエスト💦を受けて、急遽、作成させていただきました。 いつものように、まずは、話のもととなる、今井雅子先生の膝浜。 そして、全ての原典である、膝枕(正調)もどうぞあらためてお目通しくださいませ。 そして、今回の演目のためにこもに

          寿司浜(2024年1月26日)の枕

          『膝浜』三周年突入記念の「枕」

          はじめに 今井雅子先生作『膝で夢を見るーー「膝浜」』が公開されたのが2021年12月3日の朝、五つの時を半ときほど過ぎた、8:56のこと。多くの人によってよまれており、リプレイのリンクがついているものをカウントすると、2023年12月22日朝現在、39と言うことで、13の三倍になっています。なんか、めでたい気分です。 はや、3年目に入っています。その後、「ピザ浜」、「Pizza Hammer」と続き、これに、膝枕iterらによる、派生作品が「寿司浜」、「幽浜」と続き、膝浜

          『膝浜』三周年突入記念の「枕」

          楓さん作Life is Beautiful(a) 12月の街(追筆)

          はじめに 楓さんが、膝とは離れて作成された"Life is Beautiful"。初老が近寄る二人の大人の恋愛物語を、美しい異国の地の中で描かれています。読まれる方、それぞれに、旅先で目にされた情景を思い起こされるようなお話でしょうし、また、甘酸っぱい経験がよみがえる方もいらっしゃるかもしれません。 楓さんがこの作品をお作りになられたのは8月。まだ、暑い夏の風が感じられる事項でしたので、12月の街をイメージして少し追筆させていただきました。おもにゃんのご希望を入れて、少し

          楓さん作Life is Beautiful(a) 12月の街(追筆)

          楓さん作「私の方が彼をよく知っているのに...」の男性膝枕版「俺の方が彼女をよく知っているのに...」

          はじめに 原作の導入に、以下のように書かれています。 『今回は、オン・マイ・オウン という歌の 和訳を読んだときに、膝枕ちゃんのことが重なりその視点で書いてみよう!と思いました。 膝枕ちゃん視点のせつないストーリーに なっています。』 ということで、ほんとうに切ない女ごころを見事に表していて、楓さんのいつもながらの素晴らしい作品です。 このような作品の主人公の男女を変えることができるのか?! およそ、そのようなことは想像もできないような美しいストーリーですけども、

          楓さん作「私の方が彼をよく知っているのに...」の男性膝枕版「俺の方が彼女をよく知っているのに...」

          楓作「続・未来への一歩〜拾われた膝枕」主人公男性編

          前書きいろいろな恋愛ドラマ、胸キュンの恋物語、子どものころを思い起こすような郷愁など、素敵な作品を書かれている楓さん。その作品は、物語の主人公が男のものもあれば女のものもありますが、立場を変えて読み替えても素敵な物語が多いと思います。今回は、「続・未来への一歩~拾われた膝枕」を主人公が男性バージョンにしてみました。楓さんの御了解をいただき公開させていただきます。ぜひ、楓さんの原作とともにお読みください。なお、11月15日に鈴木順子さんと膝開きをさせていただきました。リプレイ

          楓作「続・未来への一歩〜拾われた膝枕」主人公男性編

          President John F. Kennedy's Inaugural Address (1961)ジョン・F・ケネディ大統領就任演説(1961)

          はじめに ケネディ大統領の就任演説は、しばしばレシテーション・コンテスト(朗読、あるいは、暗唱)の題材として使われます。込められたメッセージ、表現方法、そして語り口は、強く心を揺さぶります。”my fellow Americans: ask not what your country can do for you--ask what you can do for your country.”(わが同胞の世界の市民よ、アメリカがあなたのために何をしてくれるかではなく、われわれ

          President John F. Kennedy's Inaugural Address (1961)ジョン・F・ケネディ大統領就任演説(1961)

          正調『膝枕』古典風味編

          はじめに すでに外伝の数は200を超えている『膝枕』。ストリーとしての幅の広がりには日々驚くばかりですが、ストリーは変えずに原典を変えるのも面白いものです。 河田利恵さんが、「ですます調」を出されていましたが、これが面白い。では、すこしやりすぎなくらいやってみたらどうなるか?試してみました。 初めに、地文に敬語を徹底的に入れ、一部の台詞に古典っぽさを加えて編集して読んでみました(9/9のリプレイ)。しかし、どこか中途半端感を感じましたので、台詞すべてを古典に置き換えまし

          正調『膝枕』古典風味編

          バッハ作:無伴奏チェロ組曲第3番

          はじめに クラブハウスでは、アップデートの混乱が少しおさまったようですので2023年9月10日20時に演奏することとしています。このノートを読みながら聴いていただき、感想などを教えていただければ幸いです。 作品概要ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685年3月31日- 1750年7月28日)によるチェロ独奏曲で、第1番から6番までの6っつの組曲があり、それぞれが6つの小曲により構成されています。バッハが名声を高めてケーテン侯国の宮廷楽長を務めていたころに作曲されたものとさ

          バッハ作:無伴奏チェロ組曲第3番

          万葉集に見る七夕の歌

          今年(2023年)の7月7日は過ぎましたが、旧暦であれば今年は8月22日となります。古代の人が見た七夕の空はこれからであり、秋を感じさせる歌があります。 七夕伝説は中国から伝わったされ、万葉集の時代に七夕の歌が入っています。七夕歌の前半は柿本人麻呂(かきのもとひとまろ)歌集にあるものですが、その中には人麻呂以外の者が詠んだ歌も混在しています。斎藤茂吉が人麻呂作と認めた作品は以下ものです。なお、柿本人麻呂七夕歌の最終歌には庚辰年の作と書かれており、これは、680年のことと

          万葉集に見る七夕の歌

          今井雅子作「膝枕」外伝「最後の贈りもの(第2稿)」への追筆(関成孝)

          はじめに 膝枕リレー二周年記念フェス中、怒涛のように新作を提供してくださった今井雅子先生でしたが、そのしんがりとなったのがこの作品「最後の贈りもの」でした。 とても素敵な作品ですぐに惹かれました。自分も多くの人の死に遭遇し、その都度、いろいろな想いをもちましたが、それを呼び起こすような作品でした。この作品は、読み手の死生観でいろいろな受け止め方がでてくるだろうなとも感じました。 そんなとき、中原敦子さんが朗読されて、しーちゃん(膝枕)が棺桶にとびこむ場面や、火葬場での係

          今井雅子作「膝枕」外伝「最後の贈りもの(第2稿)」への追筆(関成孝)

          『悪魔の膝枕』作:こもにゃん、追筆:関成孝

          はじめに2023年6月3日、膝枕リレーKnee周年とご自身のお誕生日祝いでこもにゃんが膝枕派生製品の新作『悪魔の膝枕』をだされました。コンテンポラリーでどこかノスタルジックな古典的な香りの漂う作品は、すぐに読者を魅了し、すでに多くの方が朗読されています。 この素敵な作品を少しだけ膨らませてみたいと思い、こもにゃんのお許しを得て追筆させていただきました。こもにゃんさん、ありがとうございます。万葉集にも膝があることは、こもにゃんの作品についてヒロさんがご指摘されていたものでし

          『悪魔の膝枕』作:こもにゃん、追筆:関成孝