Shige

備忘録として、印象的だった美術展や体験を綴っています。海外で出産・三姉妹のワンオペ子育…

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備忘録として、印象的だった美術展や体験を綴っています。海外で出産・三姉妹のワンオペ子育てを経験し、今は子育て支援の仕事に携わってます。

最近の記事

展覧会レポート 村上隆もののけ京都 京都市京セラ美術館

会期 2024年2月3日(土)〜9月1日(日) 村上隆の個展は、日本では8年ぶり、公共の美術館では23年ぶりの開催。 様々な媒体でも情報が出ている通り、ふるさと納税を活用して、制作資金を集めたことでも有名なこの展覧会。来場者限定配布の5万枚のトレーディングカードは、全12種類で、日本語、英語版の2パターン。入場券1枚に付き1枚配布されたが、3日で配布終了。3/15には来場者が10万人を突破。 展示は京セラ美術館90周年記念ということもあって、新作が9割。大作も多く、未完の

    • 島根旅行記 横山大観コレクションと日本一の庭園 足立美術館 出雲大社

      愛知県には「ラーケーションの日」という制度がある。 今年度からの新制度で、保護者の休みに合わせて学校を休んでお出かけができる制度。 ラーニングとバケーションを合わせた造語で、親子で校外学習を楽しむことが主旨のため、学校に学ぶ内容と場所を申請する必要があるが、子の休みは欠席扱いとはならない。 この年度末、高校生の次女からせっかくだから母の休みに合わせて取りたいとの申し出があり、急遽月曜日でも開館している美術館を探すが。。まあ、東京方面の興味のある美術館は全滅。 そしてたど

      • 展覧会レポート 西田俊英展 不死鳥 松坂屋美術館

        会期 2024年2月10日(日)〜3月3日(日) 全館写真撮影不可 今回の展示作品「不死鳥」は、下のリンクから閲覧可能。 (千住博氏とのギャラリートークの動画もあります。) 「不死鳥」は、人間と自然の共生、生命の原理をテーマとした、第6章からなる、未完の超大作。完成されれば90メートルにもおよぶとのこと。現在は第3章の初めまでの40メートルを展示。 人間の精神の構造と自然界の構造をひとつの全体として捉えられないか、ということで制作。自然に絶えず繰り返される揺らぎのよう

        • 講演会レポート あいち子育て支援フォーラム 汐見稔幸氏による講演

          汐見稔幸氏による基調講演「地域の子育て支援と連携」 汐見稔幸氏 専門は教育学、教育人間学、保育学、育児学。自身も3人の子どもの育児を経験。保育者による本音の交流雑誌『エデュカーレ』編集長。持続可能性をキーワ ードとする保育者のための学びの場「ぐうたら村」村長。一般社団法人家族・保育デザイン研究所の代表理事。NHK E-テレ「すくすく子育て」など出演。 また、ホームスタートジャパンの顧問も務めている。 ホームスタートはイギリス発祥。ちなみにブックスタートも同様。 ロンドンで

        展覧会レポート 村上隆もののけ京都 京都市京セラ美術館

        • 島根旅行記 横山大観コレクションと日本一の庭園 足立美術館 出雲大社

        • 展覧会レポート 西田俊英展 不死鳥 松坂屋美術館

        • 講演会レポート あいち子育て支援フォーラム 汐見稔幸氏による講演

          展覧会レポート フィンランド・グラスアート 岐阜県現代陶芸美術館

          会期 2023年12月16日(土)〜2024年3月3日(日) 近隣には、現代美術系の展覧会開催が少ない。規模は大きくなくていいが、足を伸ばせる範囲の地域でと思っているのだが、なかなか見つけられない。(情報収集力の問題か?)ということで、とりあえず手が届く範囲の美術展へ、と思い立って出かけたこちら。 初めて足を踏み入れたが、立ち寄った時間もあったのか人がいない! ギャラリーウォーク手前からオルゴールのBGM。御伽話の世界に踏み入れるかのような演出なのか。その雰囲気にのまれよ

          展覧会レポート フィンランド・グラスアート 岐阜県現代陶芸美術館

          展覧会レポート ガウディとサグラダ・ファミリア展 名古屋市美術館

          会期 2023年12月19日(火)~2024年3月10日(日) 年を跨ぐ前にと年末に出かけたサグラダ・ファミリア展。 現地へは11年ほど前に家族で訪問している。展覧会から帰宅後、11年前の写真をあさり、見返してみた。 同じ角度の写真が見つけられず、比較が難しい部分もあるが、確実に成長していることはわかる。 140年もの期間建設し続けているとのことだが、近年の目覚ましい成長ぶりには、技術の発達と潤沢となった建設資金が主な理由であるようだ。 資金難により建設中止に追い込

          展覧会レポート ガウディとサグラダ・ファミリア展 名古屋市美術館

          展覧会レポート フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築 豊田市美術館【マイベスト展覧会2023】

          ちいさな美術館の学芸員さんのマイベスト展覧会2023企画に参加させて頂くことにしました!素敵な機会を与えていただきありがとうございます。 1番を選ぶのが難しすぎたので、新しい分野に足を踏み入れたなーと思う、建築家フランクロイドライト世界を結ぶ建築を紹介します。 私にとってフランクロイドライトは、グッゲンハイム美術館の設計者としての認識。 緩やかな螺旋状スロープの壁沿いに作品が展示されていて、傾斜のある中での展示って、美術館としてちょっとどうなの?という印象。 施工にGO

          展覧会レポート フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築 豊田市美術館【マイベスト展覧会2023】

          展覧会レポート ていねいに美しく暮らす 北欧デザイン展 ジェイアール名古屋タカシマヤ

          年も暮れとなってまいりました。書き起こしていない展覧会がいくつか残っているけれど。とりあえず今年5月に足を運んだ北欧デザイン展の様子も簡単に書き記しておこうと思う。 会期 2023年4月20日(木)〜5月7日(日) 北欧デザインの思想から紐解くジェンダー平等、SDGs、生活を知ることにより、これからの未来につながるヒントを得る、というコンセプト。 椅子研究家で、東海大学名誉教授の織田憲嗣氏のコレクションから厳選した400点を展示。 椅子に座り比べができる展示では、照明

          展覧会レポート ていねいに美しく暮らす 北欧デザイン展 ジェイアール名古屋タカシマヤ

          障害の重い子どもたちのココロ -特別支援学校小学部の実践から- 講演会

          講師略歴 講師三木裕和氏(立命館大学産業社会学部現代社会学科 教授) 兵庫県にて32年間現場の特別支援学校に勤務。全期間において、担任を持ち、重い障害を持つ子どもを担当してきた。その後鳥取県立大学にて教鞭を執り、その後現職立命館大学へ。 内容 3名の女児の事例を基に話を進める。今回の標題にある、「重い障害」に限らず、軽い障害の子ども、そして大学で出会った女子大学生の話などを基に、障害を持つ子どもに関わる事でサポートする側の人生が変化することがあったり、考え方や助けられ

          障害の重い子どもたちのココロ -特別支援学校小学部の実践から- 講演会

          展覧会レポート 谷川俊太郎 絵本★百貨店 清須市はるひ美術館

          会期 2023年9月9日(土)〜11月26日(日) 刈谷市美術館で開催されていた和田誠展。会期を間違えて、無料券を持っていたのにも関わらず、行けなかった無念を晴らすべく出かけたのはこちら。 谷川俊太郎が手がけた200冊におよぶ絵本の中から約20冊の絵本を取り上げる。クリエーター、アーティスト、建築家などによるインスタレーションや原画展示。大人も子どもも楽しめる展示となっている。 企画協力が「ブルーシープ」東京立川にあるPlayMuseumも運営しており、美術館の企画運営

          展覧会レポート 谷川俊太郎 絵本★百貨店 清須市はるひ美術館

          展覧会レポート かがくいひろしの世界展 イルフ童画館

          会期 2023年6月15日(木)〜9月16日(土) 初夏に諏訪湖観光も兼ねて訪れた展覧会「かがくいひろしの世界展」。 かがくい氏のベストセラー絵本「だるまさん」シリーズは、乳幼児期の子に関わる人の中での知名度は非常に高く、大型絵本で読み聞かせをすれば、0、1歳の子どもたちは、体を揺らしたり、興味深そうに見つめたり。出産祝いに贈ると他の人との贈り物と被るから避けた方がいいとも言われてしまうくらい、大人気の絵本である。 こちらのシリーズは1冊目「だるまさんが」が2008年に

          展覧会レポート かがくいひろしの世界展 イルフ童画館

          睡眠の謎に挑む 柳沢正史氏 講演会

          睡眠における最先端の研究者で、ノーベル賞の候補としても名前を連ねている柳沢正史氏による高校生向け講演会「睡眠の謎に挑む」に保護者枠で参加。すごく興味深い情報が満載で。家に帰って来てから娘たちに話しまくった。 経歴 柳沢 正史氏(Masashi Yanagisawa)株式会社S'UIMIN代表取締役社長 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)機構長 株式会社スイミンが紹介された時、なぜか高校生が笑っていた。どんなことをしているかわかりやすい社名ではある。

          睡眠の謎に挑む 柳沢正史氏 講演会

          展覧会レポート テート美術館展 光 〜ターナー、印象派から現代へ〜 大阪中之島美術館

          会期 2023年10月26日(木)〜2024年1月14日(日) 初、大阪中之島美術館。建物の存在感とモダンさに惹かれる。  2022年2月2日に開館した大阪中之島美術館は、大阪の美術コレクターの山本發次郎が所有していた33点もの佐伯祐三作品を所蔵していることでも有名らしい。1983年に大阪市が近代美術館の設立を構想してからなんと40年近くかかってようやく開館にこぎつけた。 美術館の運営は株式会社朝日ビルディングが作った株式会社大阪中之島ミュージアムが担っている。館長や学

          展覧会レポート テート美術館展 光 〜ターナー、印象派から現代へ〜 大阪中之島美術館

          展覧会レポート 福田美蘭 美術ってなに? 名古屋市美術館

          福田美蘭って誰?の方が先に立ってしまった私をお許しください。 作品ごとについている作品説明が丁寧で理解しやすいので、一緒に行った中学生の娘も充分に楽しめるような内容だった。ただ、作品の意図に関する観る側の想像の隙は与えられない感じがした。 ただ、名画が名画たる所以など、常識と言われるものへの懐疑を軸としたコンセプトの作品や、鋭い視点の作品は、ハッとさせられたり、考えさせられたり、ふっと笑顔が溢れ心が緩むなと、非常に楽しい。56点ほどの中から、5点は名古屋市美術館が所蔵してい

          展覧会レポート 福田美蘭 美術ってなに? 名古屋市美術館

          映画 君たちはどう生きるか 所感

          賛否両論。 観終わった後に、映画をこき下ろし、怒りを噴出させていた人もいたと聞く。 かくゆう我が家も、鑑賞後の感想は様々だった。ひとりは意味がわからずぽかんとしていたし、ひとりは号泣していた。 私自身はどうかというと・・・号泣派だった。 この映画は、映画の中に正解を求めてはいけないのではないだろうか。 映画の中には、考えるための種が無数にちりばめられており、そのかけらを一心に拾い、想像し、感動する。そんな映画なのだと思う。その想像力を沸き立たせる絶妙な種まき具合と余白感

          映画 君たちはどう生きるか 所感

          展覧会レポート コレクション企画 枠と波 豊田市美術館

          会期 2023年6月27日(火)〜9月24日(日) コレクション企画 枠と波。 豊田市美術館のコレクションは、近現代美術の有名どころはきっちり抑えていると今回改めて感じた。東海地区で近現代美術を観るなら、ココ!と是非おススメしたいと思う。 ジルベルト・ゾリオの作品は、ヨシタケシンスケ展で見たDIVIDER という二人1組で使う道具に、コンセプトは似てるのかな?と思った。 ヨシタケ氏の作品は、どちらの人間の発言か特定できない代物。 ジルベルト・ゾリオの作品は上部について

          展覧会レポート コレクション企画 枠と波 豊田市美術館