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自然派コスメができるまで(1)アロマを生かしたスキンケア製品をつくりたい

Shield72°シールド72°Organicオーガニック aromaアロマ skincareスキンケア seriesシリーズ Productsプロダクツの、
白木海月-shirokikurage- と申します。

わたしたちの提供する製品は、2021年10月に産声を上げました。
ローズマリーを中心にオーガニックアロマだけの自然な香り、天然由来成分にこだわった無添加自然派コスメ、シリーズ第1弾の化粧水と乳液です。
noteでは、自然派コスメ誕生ストーリーをご紹介しながら、所感など綴っていきたいと思っております。
経験不足からくる拙いエピソード、失敗から学ぶ話、塩対応に耐える日々等々、痛い話も満載ですが、おつきあいいただけますと深甚です。

2020 世の中は大きく変化しました。
Shield72°製品開発チームが発足したのはそれが大きな理由です。
あらゆることに、人に、モノに、ソーシャルディスタンスが求められ、わたしたちは新しい生き方を余儀なくされました。
オートマティックに流れる日々のルーティンは突然止まり、あたりまえと思っていた常識をなんども上書きし​、人に対してはもちろん生活を取りまくモノに対しても新しい価値観が必要になりました。

そして多くの人が人生の質 Quality Of Lifeクォリティ・オブ・ライフ について真剣に考えるようになったのではないだろうか..という見解でチームメンバーは一致しました。
皮肉なことにパンデミックという不安や恐怖心のなかで、メメントモリが身近なテーマとなり、死に向かって最大限に生きるということを、ようやっと考えはじめた、ともいえます。
「いまだけじゃない、お金だけじゃない、自分だけじゃない」
日本の未来を明るく希望のもてる社会にするために、自分にはなにができるんだろう?
そんなことを、しずかに、けれど強く熱く、一人一人が考えはじめたような気がします。

自然と生きる、自然に生きる。
世界を見渡すと、たべもの、洗うもの、お肌に塗るものなど、からだに取り入れる製品の質はどんどん自然ファーストになり、製品が腐らないようにする添加物使用の基準値はとても厳しくなっています。
けれど日本は、時代に逆行するかのように添加物使用の基準値がゆるいまま、というより添加物満載大国の有様です。

手にとった瞬間、食べるその時、つかうその時、お肌もこころもからだもよろこぶモノは、直感がいいねと囁き、気分が晴れやかになり、いのちの胎動が、かすかに、ほのかに感じられます。
身体は微細に振動して、数十兆個の細胞たちが、ハイタッチしあってるかのようです。

そんな製品がスタンダードになる社会を実現するのは、特別なことでも特殊なことでもない、と私たちは考えます。
循環型の環境ファーストを目指すなら、有料の袋や、割りばしの政策じゃなくて、添加物使用の基準値を厳しくして、オーガニックや無農薬で頑張る生産者や製造業者を支援する政策を立てる方がずっと効果的だと思います。
日本だけが(利権のせいか、既得権益ファースト政策のせいなのか)、いのちがよろこぶ製品を提供する供給者にはまったくもって無頓着。
というより国の政策は、邪魔ばっかしてるような気がします。

そんなことに、一人一人が気づいて、お肌がよろこぶ、心を豊かにする、からだがととのう製品を、真実求めはじめた。希望のもてる日本の未来を、真剣に考えはじめた。
(希望を込めて)そんな気がしています。

「新しい時代の、新しい価値観を反映する商品を生み出そう」
「時代が変わっても、世の中が変わっても、人に喜ばれ、そして人をまもれるような商品開発を進めていこう」​
こうして【Shield/シールド】というブランド名が誕生しました。

化粧品の開発に踏み切ったのは、もともとチームメンバーがアロマ大好きだったことや、アロマ好きが高じて公益社団法人日本アロマテラピー協会のインストラクター資格など持っていたこと、未知のウイルス対策に精油の力を活用し各人が個人的な感想として効果を実感してきたこと、そしてコロナ・サバイバル以前は大手化粧品メーカーの販売プロモーションを専門に手掛けてきた業績があったからです。

「天然由来成分にこだわったスキンケアシリーズにしよう」
「4人の泥棒の酢で有名な、歴史に残る疫病対策ハーブのローズマリーをふんだんに配合しよう」
「もちろん合成香料は使わずにオーガニック精油だけの特別ブレンドを考えよう」
「オーガニックや有機栽培、無農薬栽培の原料は高いけれど、市場価格はできるだけ安くしたい。自分たちも実際化粧品を買うときに、このくらいの値段なら買えるかなぁ…って思える、手の届く値段設定にするために広告費を組み込むのやめよう」
こんなやり取りをWEBミーティングでくりかえし、2020年は自宅待機のなか粛々と過ぎていきました。

おおよそのコンセプトが固まり、つぎはブランド名とロゴマーク、商品フェイスやデザインです。
見た目の印象はもちろん大切。
化粧品らしさとか、既存のイメージを踏襲したわかりやすさなど、コスメ・ブランディングに欠かせない要素について、長い間大手メーカー商品を販売してきた経験から、本来ならこんな色で、こんな雰囲気で、こういう方向性だよね、という見解はすぐにチーム内で一致しました。
ただ、わたしたちが目指したのは「化粧品らしさ」とか「ナチュラル感」とか「親しみやすさ」というより、

「そのマークを見るだけで、この奇天烈な時代の転換点を元気にのりきれるようなマークって、いったいどんなものだろう?」

からのスタートでした。


新しい時代にそった製品、その価値観を探りながら、まずは自分はこう考えるということをプレゼンしあい、其々が喋って喋って喋りつくすやり取りが続きました。
自分の考えを話せないと、いっしょに考える作業ができません。
考えていることをつまびらかにしないと、アイデアを形にしていくことも難しくなり、また相手の考えていることを自分なりに咀嚼して、会話を積み上げていくこともできないので、一方的にしゃべる人と、黙って聞いている人がいて、エネルギーは交流なく不活発になり、何一つ決定できずに時間だけが過ぎてゆく。
そんな、むなしい打合せになってしまうのを避けるため、何人かが途中離脱となりました
いっしょに新しいことを始めよう!と、きもちを合わせてきた仲間との分離は、もちろん残念ではありましたが、言葉のキャッチボールをつないでいかなければ、この事業も絵に描いた餅で終わってしまいます。
気持ちを切りかえ、のこった数人でまた知恵を絞りあい、あーだこーだとやり取りする中で、ようやくひとつの方向性が見えてきました。

Shieldのロゴマークは、未知に対する不安を少しでも和らげて、未来に希望をつないでいけるようなエールにしたい。
だからその商品を見るだけでも、元気がチャージされるようなロゴマークにしよう。
それにはこの世界、もっと大きくとらえるならこの宇宙の、共通言語である数字が必要なんじゃないか。
言葉は時代によってとらえ方や印象が変化していくものだし、常識や通年だって5年10年であっという間にひっくり返る。
だから未来に希望をつないでいきたいというコンセプトそのままに、宇宙共通言語である数字をロゴにくっつけて、その形も表現できたらいいのでは。

ということで、次に数字は何にするかというフェイズに移行します。
ところで数には本性というものがある(らしい)のです。
そこで1~9までのマインドマップを皆で作りながら、数の解体と再構築がはじまります。

1はシュッとしてるよね、
2はふわっとしてるよね、
3は活発な感じがする、
4は安定感があるね、
5はわんぱくでやんちゃな感じ、
6は律儀で生真面目、
7はさらっとしてるけどストイックで、
8は肝っ玉すわってるBossyな感じ、
9はつかみどころがなくてミステリアス。

数にまつわる様々な本を読みこみ、共有し、意見交換をくりかえしました。
ピュタゴラスの定理、プラトンのイデア論、エニアグラム、十牛図、タロットカード、サビアンシンボルに数秘術。
表街道の学術論から裏街道のあやしげな本まで、有象無象の情報をもとに、数にまつわる印象を出し尽くし、マインドマップに書き込んでいきました。

(つづく)

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