笑いに全振り!元祖ゾンビコメディ第2弾「バタリアン2」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(476日目)
「バタリアン2」(1987)
ケン•ウィーダーホーン監督
◆あらすじ
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軍のトラックが、死体をゾンビ化してしまうガスを運搬していた。その道中、ガスの入ったドラム缶をひとつ落とし、それをジェシーたち3人の少年たちが発見。ドラム缶を叩いているうちにガスが噴出し、ジェシー以外の少年たちはガスを吸い込んでしまう。(公式より引用)
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ゾンビコメディの元祖「バタリアン」(1985)の続編で、監督と脚本はケン•ウィーダーホーン氏が務めています。
「13日の金曜日」や「エルム街の悪夢」のようなシリーズ化の成功を狙い、プロデューサー兼製作のトム・フォックスが個人的に出資する形で今作が誕生しました。
フォックス氏はどちらかというと王道のホラーを望んでいたそうですが、監督•脚本のケン•ウィーダーホーンの“前作よりもコメディ寄りにしよう”という提案から子どもが主人公の誰もが楽しめる王道のコメディホラーとなりました。
良い意味でも悪い意味でも雑味が取れてシュッとはしているんですけども個人的にはゴチャゴチャしている前作の方が好みでした。
現在U-NEXTで配信中ですが、アマゾンプライムでもレンタル(407円〜)が可能です。私はTSUTAYAでレンタルしました。
前作はあまり主人公らしい主人公がおらず、どちらかというとゾンビが現れたことによる事象を楽しんでいました。しかし今作はジェシー少年がしっかりと主人公のポジションを担い、話を引っ張っていくため見やすくなっています。
最初は引っ込み思案でいじめられていたジェシーがゾンビパニックに巻き込まれる中で徐々に成長し、ゾンビ化したいじめっ子にも勇気を出して立ち向かい、周りの大人を引っ張る頼もしい存在になるジュブナイルものとしても楽しめます。
ちなみに条例で子どもが働ける時間が決まっていたため、子役が登場するシーンの撮影が押してしまい大変だったそうです。
そして、前作も今作もキャラクターは全員濃い味で見ていて飽きがきません。
そして
ゾンビも前作同様にアクが強く、現れる度にワクワクします。
『死体をゾンビ化するガスが入ったドラム缶を軍が運搬中に落としてしまい、それをジェシーたちが発見する』という導入自体は前作と違えど
そのガスが近くの墓地に流れて行き、死体が次々に復活してしまい大パニック!
という展開とそれ以降の流れは前作とほぼ同じなのでリブート作品に近いのかもしれません。
前作では何をやっても倒せなかったゾンビですが、今作では『電気が弱点』ということが明確になりました。そのためストーリーも組み立て易くなり、食用の牛の脳みそをトラックでまき散らしながらおびき寄せて、電力供給施設に誘き寄せて一網打尽にするというクライマックスの盛り上がりからのハッピーエンドも非常に爽快でした。
しかしストーリーを進めるためとはいえ、その都度主人公たちがすぐに対処してしまうのでちゃんとまとまり過ぎているようにも感じました。個人的にはもっとパニック感、ドタバタ感みたいな良い意味での不協和音が欲しかったです。
ちなみに今作もDVDにはウィーダーホーン監督といじめっ子ビリー役の俳優による副音声回が収録されており、オーディション秘話や苦労話がたくさん聞けます。
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