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#21 この先、どうしようかなぁ。なんだかモヤモヤする時に

社会人になると、「今の生活や仕事には満足してるけど、なんだかモヤモヤする。現状を変えたい。もっと成長したい。もっと自由でいたい」など、色んな理想のキャリアのカタチを考えるタイミングが少なからずあると思います。
 今日は「しあわせ探求庁」4人目のゲストに、現在デンマークの学校で働かれているこのつきさんをお迎えします。人材会社勤務の経験もあるこのつきさんと、メンバー2人がキャリアについて対話しました!
 導入部分はメンバーとゲストによるトークでお届けします。再生ボタンを押してぜひ放送をお聴きください✨


〜 以下の記事は、上の stand.fm 放送の続きです 〜

未来のキャリア

自分にとっての理想のキャリアとは?


お2人は、どういう状態が理想のキャリア像としてありますか?

私にとっては「納得いくキャリア=納得いく人生」だと思っています。そしたら、納得いく人生って?というと「在りたい自分でいること、自然体でいること」ですかね。
 その上で仕事においては「自分が大切にしたいものを同じように大切にしている人と一緒に、自分の強みを生かして、自分が納得するビジネスモデルで、納得する仕事のやり方をできている状態」が私にとって理想のキャリアですね。

僕もこのつきさんの「納得いくキャリア=納得いく人生」にすごく共感します。納得いくキャリアは、「仕事でやっていることが、自分の信じているものに方向が合っていること」だなと思います。納得のいく人生は「何気ない小さな幸せを感じて生きていくこと」だと思っていて、その中に、「納得のいくキャリア」があることが最高な状態だなと思いますね。
 例えば、僕は音楽が好きなので、どれだけいい役職についていても、好きなことができなければ、幸せじゃないです。いいキャリアの実現のためにも、自己実現の部分じゃない部分もとても大事なんじゃないかなと思います。

なるほど、お2人はキャリアに対する価値観は似ているんですね。私はどちらかというと、キャリアと生活は別に分けて考えています。日本のドラマなどでよく聞く価値観かもしれませんが、「キャリアか結婚か」みたいなところが潜在的に刷り込まれている気がします。
 その上で、私にとっての理想のキャリアは、「やりたいことをやっていることはもちろんベースにある上で、スキルを身につけ、できることが増えて、それに合わせてしっかりお金も増えている状態」かな…。わかりやすくいうと立場がちゃんと上がっていく状態という感じですね。

なるほど。立場や役職が大事という考えはなんだか美織さんらしくなくって意外です。「日本でよく言われるキャリアか結婚かみたいなものが刷り込まれている」とおっしゃっていますが、それは美織さんが本当に考える理想のキャリアなんですか?

ん〜、難しいですね。ただ私にとって、「憧れ」なんだと思います。だからきっと「達成したい」気持ちが強くて、なんだかんだそれを達成しないと自分の中で、納得行かない気がしますね。

なるほど。私はキャリア=人生であって、「このレベルや、この仕事ができたら満足」というわけではないかな、と考えていますが、美織さんはどちらかというとゴールというか、「キャリア=なんらかの目標を達成する」ような感覚なんですかね?

確かにそんな気がしますね。もちろん、いい状態を保ちながら、さらに上を目指していくことに上限はないですが、なんらかの役職や立場を確立できたときにそれこそ「理想のキャリアを築けている」と言えるのかもしれません。

キャリアは自己満足?


肩書きで人を判断していすることって日本にいるとしがちなんですが、そうしているときっととてもしんどくなってしまうと感じますね。当たり前のことですが、人の価値は役職や肩書きで差が出るはずはないのに、日本は役職や肩書きをきにする人が多いですよね。美織さんはそれでしんどくなることはないですか?

そうですね。正直なところ他人の肩書きはどうでも良くって、関係なく人に興味を持つし、関わることはできますが、自分自身のこととなるとどれだけ成長しているかを肩書きや役職で判断しがちなところはあるかもしれません。

僕は今まで6箇所ほど場所を変えて働いてきましたが、あまり役職で差がないところが多かったです。例えば教師をしていたころは学校の中でも意外と校長先生がすごく偉いわけではなかったし、海外に出ると尚更、皆平等で同じように仕事をする人、という感じがします。

たぶん、私が築きたいキャリアや役職は自己満足でしかなくて、自分が納得できたらいいと思っています。そう思うと尚更、理想のキャリア像は本当にそれぞれな気しますね!

起業か企業か?


最近は副業も推奨やデジタル化が進み、自分で何か新しいことをしたり、起業を目指している若い方が多い気がします。お2人は起業するか、企業に属するかどちらが理想のキャリアに合っていますか?

自分が納得したやり方で仕事ができるなら、企業でも起業でもどちらでもいいと思っています。ただ、自分の経験から考えて、企業に属していると自分が納得したやり方を維持し続けるのは難しいなと思うので、どちらかというと私は起業に惹かれることが多いです。

率直にパッと浮かんだのは起業ですかね。ただ、これも憧れの気持ちが強いです。もちろん企業も起業も、一生懸命でいるならどちらも素晴らしいことですが、やはり、成長速度の視点で見ると、大企業で上のポジションにいる人は同世代にまだいないんですよね。一方で、周りに起業をしている人は沢山いて、わかりやすくどんどん成長している姿が見えてかっこいいなという憧れがあります。

僕はちっちゃくていいから起業したいと思うタイプです。珍しく3人とも起業寄りの意見ですね。ただこれは、note というプラットフォームが「発信する場所」で、何かを発信したいという人が集まっている場所なので、我々3人の意見は、日本全体の社会の縮図ではないという点は覚えておきたいですね。下の記事で書いた「サンプリング」の項と関連が深いです。

過去のキャリア

沢山の想いを抱えての転職


このつきさんは6年間、人材会社で働かれていたとのことですが、まさにキャリアのお手伝いをされていたんですよね?先ほどおっしゃっていた「その人らしい生き方を応援すること」はできていましたか?

一言で表すのは難しいですが、私が人材会社で働いている頃は、私が思うキャリア像とお客さんが求めているキャリア像にギャップがあると感じることもありました。もちろんどちらかが正解なわけでもないし、仕事なので、お客さんが喜ぶものを紹介したいと思っていましたが、自分の想いがとても複雑な日々もありました。

そうだったんですね。私も転職活動をしていたときは、人材会社の方に沢山相談に乗っていただき本当に助かりました。とても大きなターニングポイントになるので、就職活動をしている側にも、色んな人が、色んな強い想いを持っているんだと思います。

そうですね。僕の知人で人材関係で働いていた人は「転職を希望するその人の人生自体を応援したいんだけど、やはり仕事やキャリアに対して前向きな姿勢の人ばかりではなく、小手先のお手伝いしかできない」ことに戸惑っていたようです。

そんなこともありますね。人材会社としては仕事を探すお客さんに寄り添いながら、募集している会社側にもいい人を紹介したいという気持ちがある中で、私も目の前の人の「転職」という点だけでなくて、そもそも生き方というもっと広い部分を一緒に考えたいと思い葛藤することもありました。

そうなんですね。私は今回の転職こそが、これからの「生き方」にも強く繋がってくるであろう大きなライフイベントになりました。ただ転職について調べていると、色んな事情で「生き方」を考える余裕もなく、転職をする場合も多いのが現状なんだなと感じます…。社会や文化、育ってきた教育環境など要因は色んな面にありそうですね。


結婚とキャリア


私が、生活とキャリアを分けて考えてしまう理由に「結婚かキャリか」という日本でよくある価値観に影響されていると言いましたが、実際にこのつきさんと透さんが働かれていた職場ではその風潮がどれくらいありましたか?

私の会社では、まさにその風潮が強かったです。出産を機に役職が下がる人もいるような会社だったので、その面に関しては違和感を感じていました。

そうなんですね。驚きです。僕は今まで経験してきた会社では、そんな風潮は全然なかったです。結婚や出産でキャリアを諦めるというような人はあまりいなくて、出産してからも以前と同じようにしっかり働いてキャリアを築いている方がほとんどでした。

時代というよりは、業界や会社によるんですね。はっきり出ているこのつきさんのところと、全然ない透さんのところとどちらもびっくりですが、女性としては、子どもを産んでから子育てをしながら、出産前の状態と同じように働くのはすごい体力だなと尊敬します。

「子育てをしながら」って言っている段階で、「子育ては女性がするもの」って思い込みがありませんか? 僕の周囲では、男性も育児休暇を取って、子育ても半分担当している人が多かったので、女性だけに負担がかかっているという感覚はありませんでした。あとは、大変だったとしても、そうしないと家庭の経済状況が厳しい、頑張らないと生きていけないというのが、日本の現状だと思います。

なるほど。職場の環境も大切ですし、パートナーとそれだけ精神面や経済面で助け合っていけるかというところも、大事な課題になりそうですね。


ありのままとは

ありのままと変わりたい気持ちと


そもそもこのつきさんはどうして人材会社で働こうと思ったんですか?今も「わたしらしい生き方」を追求していらしゃいますが、そういった働き方や生き方に興味を持ったのは何かきっかけがあったんですか?

大学時代、就活をしている時に、自己分析をして自分の過去の感情をグラフにしたんです。それを見て、ありのままでいられたかどうかが、ポジティブで前向き状態が続いている時と、ネガティブな時との違いだということに気がついたんですよね。そのとき、「ありのままでいていいんだって伝える仕事をしたい」と強く思いました。

おもしろいですね。紙に書き出すと、本当の感情がわかりやすくなりますよね。ありのまま、かぁ。もちろんとても大事なことですが、僕は最近、「ありのまま」ってすごく難しいなと思います。例えば、変わりたいと思っているのに、ありのままでいいんだって言い聞かせるのはなんだか違う気もします。

そうですね。「ありのまま」って、自分が思っているよりもすごく奥深く潜在的なものなんでしょうね。私もよくあります。ありのままでいることも大切だし、けど成長したいという本当に思っている気持ちもあって。

ありのままでいるには場所も大事?


美織さんはデンマークにいた頃の生活はどうでしたか?ありのままでいられているなって感じていました?

ん〜、正直、ありのままでいられる心地よさと、「もっと頑張りたい」の狭間にいるときもありました。ただやっぱり、デンマークのスローな時間の流れと、受容の文化が強い地では、ありのままを受け入れやすかったと思います。帰国後1年弱の間、地元の和歌山で過ごした期間もそうでした。
 ただ私は、心地いい暮らしは場所関係なく、きっと自分の考え方や暮らし方次第だと信じて上京しました。まだ3ヶ月ですが、デンマークや和歌山にいたときのような心地よさは守りたいと思っています。

なるほど。僕はやっぱり場所によってありのままを受け入れやすいかどうかは大きく変わるんじゃないかと思っています。自分がいる環境の影響力は強いので、アメリカやロンドン、北京など大都市で競争社会が強いところでは、ありのままを受け入れにくくなると思います。僕自身も、ドイツからオランダに来て、ありのままを受け入れやすくなりました。
 このつきさんは、デンマークと東京での暮らしを比較してみてどうですか?

そうですね〜。私の経験上、東京=会社、デンマーク=学校の印象が強く、それぞれの場所で大前提やっていることが違うから、場所によって心地よさが感じやすさが変わるかどうかは正直わかりません。特にフォルケホイスコーレは特殊な環境なので、=デンマークとは言えないと思います。

確かにそうですね。ただ、今話していてふと気がついたんですが、一概に「東京がありのままでいられない場所」と決めつけるのはおかしいなと思います。東京という地だからこそ、このスピード感や環境が心地いい方にとってはありのままでいられる場所なのかもしれません。ゆったりとしていられないことが、ありのままじゃないっていう前提で話すのは違いますね。

Happiness Museumで書いた私のしあわせ


そう言えば、3人が共通して行ったことのあるところと言えば、デンマークの「Happiness Museum」ですね。特に「しあわせとは?」について来場者が付箋に書いて、沢山貼ってあったのが印象的でした。内容は関係なく、自身の考えを書き出すことは、とてもいいことですよね。「しあわせ探求庁」のヘッダー画面の写真もそこで撮ったものです。

そうですね。ただ、私はその時何を書いたか記憶がないですね……(笑)このつきさんは最近行かれたんですよね。何か書かれましたか?

私は、しあわせとは「自分のバランスを見つけること」と書きました。

おもしろいですね。キャリアや好きなことや生活など、自分にとってのベストバランスを見つけることはとても大事ですよね。

そうですね。ただ、「ベスト」な状態でなくてもいいかなと思います。ちなみに美織さんはどうして書かなかったんですか?

たぶん、「自分にとってのしあわせ」として、「大切な人と心地よく過ごすこと」みたいなことを書いていそうですが、「しあわせとは?」を俯瞰的に考えた時、デンマークに行ったからこそ、しあわせをより言語化できなくなったんですよね。本当に「それぞれ」としか言いようがなくなってしまいました。

このつきさんの「ベストでなくていいから、バランスを見つけること」と、美織さんの「しあわせをより言語化できなくなった」っておっしゃったのがとても興味深いことだと思います。「ベストを目指さなくても、わからなくても、答えを導きださなくてもいい」って、とても大事なことかもしれません。

なるほど。おもしろい見方ですね。透さんは、何て書かれたんですか?

僕は、「一見違って見えるものの間に、共通点を見出すこと」って書きました。「共通点を見出す=つなぐ」だと思っていて、この「つなぐ」という発想は、僕のライフワークの中心にあるものです。「しあわせ探求庁」のロゴの右側にある点線には、「点線のように途切れているものをつなぎたい」という想いが込められています。

ロゴを作った時も大切にされていた想いですよね。透さんが書かれた「しあわせとは」は、かなり俯瞰的にしあわせを考えていて、興味深いです。色んな方の色んな「しあわせとは?」考えを聞きたいところですね!

そうですね。今回はこのような形でこのつきさんの考えを深く聞けたり、キャリアについて一緒に考えたり、本当に楽しかったです!

私も、幸せについてのことを発信されているお二人のような方と接し、希望を感じられることがわたしの人生においてとても幸せな、そして幸せに必要なことだなと感じています。

未来に希望を持てること」ってしあわせという感情にとても大切な要素のひとつのように感じます。私も希望と共に、キャリアを築いていこうと思います!このつきさん、ぜひまたいつかお話しましょうね!


「 今ここで、しあわせを繋ぐ意味がある」〜 しあわせ探求庁でした✨
 また来週水曜日にお会いしましょう!
(2024年9月4日)

しあわせ探求庁|Shiawase Agency
  日本支部:成江 美織
  (miori @しあわせの探究
オランダ支部:佐々木 透
  (ささきとおる🇳🇱50歳からの海外博士挑戦
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