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夏の煙にまかれては消えてゆくプレイリスト

1月、2月、3月、4月、5月、6月、8月、8月末、10月、11月、12月。ついにラストふた月。7月がとにかくぐずついた天気ばかりで、このプレイリストの出し時を見計らっていた。カラッとした、爽快な日に聴きたい24曲。

1.くるり「7月の夜」[1:00]
電話と散歩、猫とミルクというアイテム選びが至高。サビが来そうなところでドロップみたいになるの、EDMを先駆けてやってたのかな!


2.きのこ帝国「35℃」[2:00]
体にしては低すぎる、気温にしては暑すぎる、不思議な温度設定で夏の夜を駆け去っていく。ギターロックへの愛が滴り落ちている。


3.大森靖子「勹″ッと<るSUMMER」[3:00]

あのちゃんのへばりつく声質とブラスアレンジが夏夜の濃い味を引き立てる、カオス歌謡。疎外感と退屈と虚無の間に、隠せない怒れる心。


4.Maison book girl「言選り」[4:00]

抽象的な言葉の数々は人工知能が導き出したもの。「夜の朝」「白い部屋で夢を語るあの日の4時」時間軸を歪ませる、不気味な夏の匂い。

5.ASIAN KUNG-FU GENERATION「腰越クライベイビー」[5:00]
駅名から連想されたシチュエーションだろうけど、腰上まで海に浸かる君、という描写が眩しい。夜明けの海で舞う、祈るような逢瀬の歌。

6.私立恵比寿中学「結ばれた想い」[6:00]

https://youtu.be/CkkOI7eDPGw

さなり提供、HipHopに根差した軽快なボーイミーツガール。オートチューンのサビやら、トラップやら、恐ろしい吸収力でモノにしてる。


7.Base Ball Bear「BAND GIRL’S SPIRAL DAYS」[7:00]

都市と少女、サビの絶叫、カッティング+ギターソロ、ベボベの原風景が揺らめくガールミーツロック。このモチーフ、いくらでも聴ける。


8.sora tob sakana「夏の扉」[8:00]

涼やかな情緒と、煌めく世界が反射し続ける清廉な1曲。世界が変わるその一瞬、君が笑うという魔法をエレピと疾走するビートで創出。

9.ザ・なつやすみバンド「S.S.W(Renew)」[9:00]
チープなデジタルポップだった原曲を、ホーンセクションとトロピカルなリズムで新装。夏休みに向かう肌感を軽やかに体現している。


10. The SALOVERS「HOT!HOT!HOT! 」[10:00]

どうしようもない気持ちを、うじうじしたまま爆発させたような炎天下の悶々。メジャー初期の青々しいモードがこれでもかと詰まってる。


11. ねごと「透き通る衝動」[11:00]
透明感たっぷり、なのにざらついたオルタナ感もある、初期のねごとにしか残せなかった風合い。どこかあどけない蒼山幸子の歌声も特別。


12.レミオロメン「流星」[12:00]

このタイトルにして真昼間の歌、という情緒がこのバンドにはずっとある。もう二度と会えない景色が、揺らめくようなテンポで表現。


13.パスピエ「七色の少年」[13:00]

清冽なピアノ、伸びやかなハイトーンが広がっていく鮮やかなポップソング。大胡田なつきの歌詞は時に、隠していた記憶へとそっと忍びこむ。


14. Tempalay「そなちね」[14:00]

空のものとも海のものともつかない異様なオーラを纏いつつ、奥底には果てしない情緒が広がる。サイケデリックと日本の夏の不気味な切なさの邂逅。


15.さユり「夏」[15:00]
どんなに陰へと逃げても季節は追いかけてくる。安心と倦怠で充満するシェルターのようなこの部屋から臨む夏。アコギとピアノと声のキレ味。

16.スピッツ「夏の魔物」[16:00]
サウンドから匂いまで放ってしまう稀有なロックバンド、何から何まで夏の昼下がりを物語る珠玉の1曲。朗らかだけどその背に映る闇の配合が美しい。

17. 鶴「夏の魔物」[17:00]

こんな有名なタイトルをもう1回使おうという気概が凄すぎるし、それに遜色ない素晴らしいメロディを綴ってしまうとこも凄い。アフロも魔物っぽいし

18.羊文学「夏のよう」[18:00]
戻れない時間そのものが、夏の夕暮れと一体となったかのような幻惑的な味わいに満ちたロックバラード。聴いてると景色の中へと溶けていきそうになる。

19. ストレイテナー「Farewell Dear Deadman」[19:00]
なんの気なしにぼけぇっと夕焼け空を眺めると、この曲が不意に流れてくる。もうこの世で会えない人にも、うっかり会えてしまう穏やかで不思議な黄昏。

20. アカシック 「スーパーサマーライン〜消えたはずのセレブなアイツ〜」[20:00]
“POCARI雲”とか“風リンス”とか、キラーワードが舞う中で軽やかに歌われるシティポップ的アプローチの1曲。こういう力の抜けたアカシック 、好きだったな。


21. GOING UNDER GROUND「海にまつわるエピソード」[21:00]
レゲエめいたABメロでは憧れやキラキラを陽気に歌いつつ、ギュッと引き締まるサビでは大人の現実が突きつけられる。都市に漂う虚しき夏の影。

22.メレンゲ「輝く蛍の輪」[22:00]
目前の光景と自らの心象を重ねて描く、ゼロ年代叙情ギターロックのど真ん中のような1曲。やたら攻撃的なイントロ、メロとの緩急、意外にも豪快な展開。

23.ネクライトーキー「夏の雷鳴」[23:00]
静かな絶望とか、細やかな諦念、みたいなものをどうしてこんなに優しく歌ってくれるのだろうか。どうしてあの日の辛さを知っているのだろうか。

24.カネコアヤノ「光の方へ」[0:00]
どんなにダメダメな夏だって、彼女は次を見つめている。<好きな人連れて月までバカンスしたい>と歌う、僕はそれを頼もしいと思う。今回は弾き語りverをシメに。


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