鐘井秋風

かねいしゅうか 1996年生 都内在住 会社員 思ったことを文章にする練習の場

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かねいしゅうか 1996年生 都内在住 会社員 思ったことを文章にする練習の場

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[エッセイ]本・読書・蔵書について思うこと

大阪の池田に住んでいたころ, 電車と地下鉄を乗り継いで東大阪にある司馬遼太郎記念館を訪ねたことがある. 今から3~4年前の頃だったと思う. 私にとって初めての司馬作品は『燃えよ剣』だった. 司馬の作品は, まるでその目で見てきたかのような細かい描写, それでいて読者にずんずん次のページへ読み進めさせてしまう文章の面白さに親しみを感じていた. そして何より主人公・新撰組副長 土方歳三の威風堂々としたカッコよさが初めて作品を読んだ中学時代の私に強く印象に残っていたのだ.

    • [詩]仕事の目的

       何のために働くか。「お金を稼ぐために働くのだ」と人は言う。 「じゃあ」私はその人に問いたい。 「お金を稼ぐための方法はもっと他にあるんじゃないですか?」 「定職に就くよりも儲かる方法は他にあるんじゃないですか?」 「ギャンブルをしたり宝くじを買ったり株に手を出したりした方が儲かるんじゃないですか?」 「だから、働く目的に"お金を稼ぐため"を第一義に捉えるのは筋違いじゃないですか?」  私が働く目的は、「誰かの役に立っている」という充足感です。  そのために私は働きます

      • [エッセイ]今日も。

         お昼12時。社員食堂へ直行。今日もいつもと同じ日替わり定食。社員割で328円。 わらじくらいの大きさのメンチカツにデミグラスソース 千切りキャベツと付け合わせのブロッコリー ピリ辛の大根キムチと冷しゃぶの小鉢 麦ごはん中盛りに揚げが入ったみそ汁  特別豪華というわけでもなく、たくさんのメニューから選べるわけでもなく、質素で不味いわけでもなく、いたって普通のどこにでもあるような定食。これが午前中からの仕事の小さな疲れと空っぽの胃袋を充たしてくれる。  私は社会人になって

        • 【詩】惑い

          なりたい理想の自分がいる 仕事で最高のパフォーマンスを出したい 勉強してもっと知識を豊かにしたい 恋愛をしたい 自己実現したい でも、それが全部満足になるためには時間も労力も忍耐も必要で、それがすごく難しい 理想の自分がいても、現実の自分より ずっとずっと遠い だからずっと迷っていた、自信を失くしていた、クヨクヨしていた これで時間を無駄にしていては、理想の自分にいつまでもずっとなれない 何も成長できない だから、踏み出すことにした。チャレンジすることにした。難しい

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        [エッセイ]本・読書・蔵書について思うこと

          [エッセイ]勉強について

           「人は何のために勉強をするのか?」  この問いを常に自分に問い続けてきた。大半の人が初めて「勉強」に出会うのは学校に通う間だろう。学校で学ぶ間は、一生懸命頑張って解いた宿題に先生が花丸やシールをもらえることがうれしかった。テストでよい点数を取れることがうれしかった。良い成績を見せて、親に褒めてもらうことがうれしかった。  思えば、子供のころは誰かに認められること、ほめてもらうことが自分の原動力だったように思う。勉強をすればするほど良い成績を周りに喜んでもらえることがうれし

          [エッセイ]勉強について

          [詩]悲しみの在り処 愛の在り処

          大切な人を亡くした 友よりも恋人よりも父よりも母よりも大切な人だった 死をもって、その人の生命まで途絶えるものではないと思ってはいるが、 その人の声も考えも生きているうちは知覚することができないのだと思うと 深い喪失感に暮れた おもしろいものに笑っているとき、  でもその人はこの世にいないのだと思う おいしいものを食べているとき、  でもその人はこの喜びを感じることができないのだと思う 本質的には、死に対していつまでも固執すべきではない 私は私の人生を生きているからだ

          [詩]悲しみの在り処 愛の在り処

          [AIエッセイ]冬から春へ

          序文-----  Chat GPTにエッセイを書かせてみました。AIにエッセイを書かせるにあたっては、いくつかの条件を与えてみました。その条件はエッセイの最後に付記しておきます。素直にエッセイを読んでみるも良し、私がどんな条件を与えてエッセイを生成させたのか推測しながら読んでみるも良しです。  なお、条件の内容については次の7つ(お題1、キーワード3、禁止ワード3)をAIに与えました。 お題「~~~~~~~~~~~~。」 エッセイ中に必ず入れるキーワード3つ エッセイ中に

          [AIエッセイ]冬から春へ

          [詩]自分にできること

          いつまでも子供でありたいと思う でも、好きな時間に好きなだけのことを誰かに指図されたくはない 純粋でありたいと思う でも、大人であるためには現実は知らなければならない 詩人でありたいと思う でも、それは孤独な夜の間だけ 作家になりたいと思う でも、1枚の紙ですら埋められずにいる 勤勉家でありたいと思う でも、努力に思えることは徒労を繰り返しているだけのように思える 博識でいたいと思う でも、私が知るよりもっと知恵のある人はいくらでもいる 誰かが傍(そば)にいてほし

          [詩]自分にできること

          [詩]鯨

          今抱えている悩みは、決して無駄ではない。 今抱えている辛い気持ちも、決して無駄ではない。 今抱えている終わりのない苦しみも、決して無駄ではない。 今は不安が心を曇らせ、沈むような気分でも、 そうした時間は決して無駄ではない。 辛く苦しい苦難も困難もいつかきっと私の肥やしになる。 人生は鯨だ。私は人生を鯨に喩えよう。 鯨は、肉も骨も捨てるものは一切なくすべて人の役に立ち、無駄なものはないと聞く。 大きな大きな海に浮かぶ、大きな鯨であれ。 無駄なものは何一つなく、その

          [エッセイ]人生の方途の中で

           私は何のために生きているのか? なぜ生まれたのか?  いつも考えても明確な答えは浮かんでこない。  懸命に1日を生きていても、自分の至らないところが大きく見えて他人をうらやんだり、努力しているつもりでも結果を出せなかったり、自分が意図していなくても他人からは拒絶されたりすることもある。  私が何のために生きているかを自問するとともに、なぜ世の中を厭(いと)わずに社会から離れることなく、それでもなお生き続けているのか考え続けることがある。どんなにつらくとも、悲しい気持ち

          [エッセイ]人生の方途の中で

          [エッセイ]この道

          自分はどんな人間になりたいか? 10代の頃に無数に開いていた「可能性の扉」は, 今は幾分か閉じられたように思う. 狭まりつつある「可能性」の中で, 自分はどのように輝くか. 誰にも指図されず, 誰の価値観にも流されず, 自分の自分の内からこみ上げる理想を目指して. 選び取っていこう, 選び抜いていこう. もがいてもいい, 失敗してもいい, へこたれることもあるかもしれない. しかし, 求めていれば, いつか自分の理想は結びつく. 自分の理想とは, 人々のために

          [エッセイ]この道

          過去から学べ(課題解決の端緒について)

          人それぞれの悩みから世界が抱える問題まで,今世の中には大小さまざまな課題が乱立している. 失恋,貧困,受験,昇進,食料,嫉妬,いじめ,環境問題,勉強,健康,お金,仕事,人間関係,格差,税金,戦争,,,, 今一人の頭で考えてみても書き尽くすことができないほどの数の課題がある.それもそのはず.この星には今80億人近い人間が居るのだから.その一人一人の心配事を数えきることは難しい. ましてや,その不安を解決することはもっと難しい.しかし,私たちは今抱えている問題に立ち向

          過去から学べ(課題解決の端緒について)

          この冬

          「そろそろハンドクリームを持ち歩かないといけないのかもしれない.」といつにも増して乾燥する手の甲を見て思う.ざらざらする乾いた自分の手は砂場に手を突っ込んだかのようだった.世界一高い砂山をつくろうと躍起になる子供はこうして自分の手と砂の感触の違いを感じ取っているのかもしれない. 冬はいつも同じ冷たさと寒さを持ってくるはずなのに,私はいつも今まで感じてなかった冷たさと寒さに身体を震わせ「今年が一番寒い」などと思わず口走る.この年中行事はきっと来年も再来年も続くのだろう.

          「わかった気にならないぞ」の精神

          いまの時代,どんな情報も容易に手に入るようになった.検索エンジンに知らない言葉を打ち込めばすぐにその言葉の意味を知ることができ,まとめサイトやWikipediaに知らない事象を打ち込めばその事象についてわかったきになれる.正直な話,私も言葉の意味や使い方,うろ覚えの知識を確認するために検索することはある. しかし,「わからないことはすぐに調べればよい.調べてわかれば知った気になれる.」という態度が賢い人の態度とは言い難い.検索に頼る現代人がみな,検索を知らない過去の人々

          「わかった気にならないぞ」の精神

          [走りがき] 時間について

          まえがき 時間について,思うこと,考えること,感じたことなどなどについてのメモ書きを残しておきたいと思う. ――人間には誰しも平等に持っているものがある.性別年齢国籍人種時代を超えて,”24時間”という時間は誰もが持っている.―― ということは,先人たちが発見し後世へ伝えてきた言葉であろう.しかし,この言葉を聞いてハッとさせられる人は多い.現代を生きる人間にとって時間に対してそれほど意識していないことの証だろう. この見ることも感じることもできないが当然のように身近に

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          [走りがき] 時間について

          [エッセイ] 下を向いて歩くということ

          「足元を見つめながら歩くことが多くなった。」と思う。  なぜ下を見ながら歩くようになったかはわからない。ただ、1週間前は地面に広がる落ち葉やタバコの吸い殻を視界に入れしながら歩くことはなかったと思う。かつて私が歩くとき、私の眼は空を見ていたのだ。風にそよぐ葉を見ていたのだ。遠くでも鮮やかが映える看板を見えいたのだ。  「視線が下にある時、自分の脚を下支えする地面を見送りながら歩くことで、自分の足元がよく見える。よいことではないか。」と言う人もいるかもしれない。しかし、それと

          [エッセイ] 下を向いて歩くということ