seta 公式note

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seta 公式note

音楽・絵・物語を作っています。My name is seta.I make songs,artworks & stories. 毎週金17:30〜FM岡山「setaの東京夕方通信」/映画「マンガ家、堀マモル」原作・主題歌

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    • 「さよなら僕ら」歌詞&試聴

      映画「マンガ家、堀マモル」主題歌 《配信ストアはこちら》 https://linkcloud.mu/a2418d49 「さよなら僕ら」 作詞・作曲:seta さっきから黙ってる君 何かつっかえ苦しそうに 電車ってさ大して早くないね 線路の先見ている どうして 泣き笑いで さよならって 君は言うの 教えて君のこと 言いかけたあの言葉も 最後まで聞くから 教えてあの涙 あの決意の本当は 僕を自由にしたかったの? お願い 声を聞かせて あの頃、考えてた もし君の部屋に入れる日には 僕はよそ見せずに ちゃんと君の目を見て話せるかな ずるいよ 君はいない 部屋には 君の写真 会いたいあの日々の 犠牲者は誰でもないよ 君のせいじゃないよ 伝えたい あの夢はくだらなかった僕の夢を 優しく照らしてくれたんだ 教えて君のこと 言いかけたあの言葉も 最後まで聞くから 教えてあの涙 あの決意の本当は 僕を自由にしたかったの? お願い 声を聞かせて あの頃見逃した 青空を僕は指さしている

      • 妄想日記「あなたへ」

        「本ばかり読んでいるから、まともな恋愛ができないんだ」 あなたはそういって私をからかうのが好きだった。 私がそれに対して噛み付くのに備えて、どこかワクワクしているようでもあった。 まるで、小動物をからかう時のように。 鼻先に餌をちらつかせて、近づくとそれをまた少し離して小さく揺らすのだ。 「どうしてだと思う」 あなたが、戸惑うのがわかった。 それじゃないだろういつものは、という顔をしている。 私は全てがバカらしくなった。どうでも良くなった。 「あなたがいるから」 私の声

        • はじめての個展について

          「何かを作ること」は、ずっとわたしと社会をつなぐ橋だった。 話し下手な自分。 人に嫌われたくないから外に出ない自分。 傷つくくらいなら、ひとりでいればいい。 でも、ひとりでいると寂しい。 そんな「誰かと繋がりたい」と思う自分と「ひとりでいたい」という自分の間で、わたしは何かを作ってきたのだと思う。 評価される世界の外側で自由にものを作っていた子供時代を通過し、才能という言葉の前で挫折した思春期も通過して、大人になった今、不思議なもので、また子供の頃のように自由に作

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          エメラルドグリーンの夢

          エメラルドグリーンの夢

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          妄想日記「きみが人間だったころ」

          きみが人間だったころ、きみの目線の高さにはよく死が転がっていた。 2年前の夏、夜の街をきみと歩いていた。 「ほら、若いカマキリだ」 きみは立ち止まり下を向いて潰れたカマキリを指さしていた。 サッと目を走らせて、確かにその体が少し透明な瑞々しい黄緑色であることを確認した私は、適当な感じでこう言った。 「そう。そんなことよりレストランに間に合わない。急いで」 私はきみの手を強い力で引っ張って歩かせた。 きみの体はとても軽い。 ほとんど足が浮いてしまうような形で私に引っ張られるき

          妄想日記「きみが人間だったころ」

          短編小説「夏の脳」

          夏は、脳もバテるようだ。最近の私の抜け落ち具合と言ったら恐ろしい。このままの状態が続いたらどうなるんだろう。そんな不安な日々を生きている。 「最近ね私、星野くんのことだけが覚えられないの」 そう話し始めた。カフェで向かいの席に座る奈々が神妙な面持ちで頷く。 「それ以外の人の話は覚えてるの。約束も。星野くんの情報だけが追加できない」 「たとえば?」 「例えば、新しくできた友達の話とか。その友達がなんて名前で、どんな職業で、星野くんとどんな話をしたのか。何度も聞き返してしまう

          短編小説「夏の脳」

          短編小説「こどもの森」

          そこは、どこだ。ここは、どこなのだろう。 私は、一軒のありきたりに古く、それなりに整備された一軒家にいた。ガラス戸は、少しばかりの庭と雨よけの屋根がついた駐車場に向けて開け放たれていた。私の家ではない。それだけは、私の表面を覆う薄い緊張からわかる。子供の声がする。自分のいる廊下から、声がする広い和室に入る。すると、そこには大きな一枚板のローテーブルが中心に置かれており、その周りを子供達が囲んでいた。 「トイレ、長かったね。」 「うんちだろ!」 親しげに私に接する子供た

          短編小説「こどもの森」

          妄想日記「裸族のきみ」

          八代奈々 30歳 会社員 「裸族って本当にこの世界のどこかにいるんだよね」 「裸族って、性癖の方?部族の方?」 「部族の方に決まってんでしょ。」 会社の休み時間、いつもの面々はそんな話題で盛り上がっている。 対するわたしは、不意に降ってきた痛点にどきりとする。 集中がうまくできず、フォークを落としてしまった。 「もう、奈々。なに動揺してんの。」 みんなが、優しく笑ってくれる。そのことに、安堵した。 わたしは裸族を知っている。しかも、部族でも性癖でもない方の。 真一とは、

          妄想日記「裸族のきみ」

          「魔物の嫁入り」歌詞&試聴

          《配信ストアはこちら》 https://linkk.la/mamono_no_yomeiri 「魔物の嫁入り」 作詞・作曲:SETA あたしは日傘を差してた 上手に避けては影が  ゆらゆらゆらゆらふらふら振れている 秘密のない人なんかさ いるわけない みんなが知っている けどけどけどけどけばけば着飾っているんだ 1,2,3, 1,2,3 眠ってた 1,2,3, 1,2,3 目を覚ます うつしみの魔物 あぁ、よく回る毒でしょう 古い封筒には淡いドレスの あたしの嘘笑い あぁ、偽物のあたしを 美しいというなら いっせいのせっせよいしょ 幸せは人伝えの口上 向上 炎上 あたしはちいさな命 比べず生きられない度に ひとひとひとひとひたひた零れてく 誰かの幸せ何かより 誰かの不幸せの方が ただただただただ優しくなれるんだなんて 1,2,3, 1,2,3 答えてよ 1,2,3, 1,2,3 隠れてる うつしみの魔物 あぁ、一抜け二抜け まだワルツを踊ってる 友よ さよなら あたしはもう行くわ あぁ、茨の闇だろうが しぶとく付き纏う 鏡の中であたしは裏返る もう、弁解しないわ これが本当のあたしの姿 ねぇ、それでも愛す? 勇者に嫁ぐ魔物が通りゃんせってさ あぁ、よく回る毒でしょう 古い封筒には淡いドレスの あたしの嘘笑い あぁ、偽物のあたしを 美しいというなら いっせいのせっせよいしょ 幸せは人伝えの口上 向上 炎上

          「魔物の嫁入り」歌詞&試聴

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          楽描き「まったく、一体、どうして。」

          なんべん繰り返しても目的地までの辿りつき方を忘れてしまう。そんなものが、私にとっての「もの作り」だ。曲は14歳から、たくさん作ってきたし、数年前にはnoteで「東京地下2階」という長編小説を書いたり、短い物語を書いたりしてきた。それでも、毎回作り終えた直後こう思う。「あれ、これってどうやって作ったんだっけ」と。 この感覚をわかりやすく例えると、あなたが何度か通ったことのある料理屋があるとする。その店は閑静な住宅地にポコンと神様のいたずらでそこに落とされたような店で、「だいた

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          楽描き「散歩道」

          一日に一度は、かならず散歩をする。 Spotifyに作った「好きなもの」フォルダから洋楽を選んで自作自演の散歩DJ。歌詞がわからないことが、重要。英語がわからないことが、前提。今日は、Sigridの「Bad Life」から始まってMaroon5の「Lost」で終わった。( うーん、なんとなくどちらも題名が暗い(笑)) そういえば、先日買ったチェキも持って出かけてみた。昨日たまたま見た写真展がとてもすばらしくて、わたしも写真が撮りたくなって。以下、今日のわたしの視界の切れ端

          楽描き「散歩道」

          「最近読んで面白かった本」

          こんにちは。12月に入り、2022年も残すところわずか。みなさんは「やり残したこと」ありませんか?わたしは「読書」です。あれもこれも読みたいのに、まだ読めていない本達に気づき怒涛の追い上げのなか、素敵な本と出会えたので紹介します。 「おいしいごはんが食べられますように」高瀬隼子 第167回、芥川賞受賞作。タイトルと、表紙デザインに騙されてはいけません。心の底からざわざわとする物語です。職場でそこそこ上手くやっている主人公「二谷」と、弱くてみんなから守られている料理上手な「

          「最近読んで面白かった本」

          妄想日記「三軒茶屋の一室から」

          遠藤文香 20歳 大学生 最後の一本だった。三軒茶屋の黄色いアパートの一室、ベランダに置かれた灰皿の前で私は最後のタバコを指の間で持て余している。反対の手で、ポケットの中に手を突っ込むとくしゃくしゃになったレシートが出てきた。ハイライト、レッドブル、さけるチーズ、いつも同じものばかり買うのでいつのレシートだとしても大差ない。私は、再びそのレシートをポケットに戻し室内に視線を移した。カーテンは薄く、部屋の中の様子がよく見える。1DKの室内では、床にあぐらをかき友人たちが顔を赤

          妄想日記「三軒茶屋の一室から」

          妄想日記「恋」

          星月なみ 16歳 高校生 「恋」と辞典を引くと、「ある人にあこがれ、慕う気持ち」と書いてあった。私は、国語の授業のことなど忘れて先輩のことを想う。強烈な憧れと、恨めしさ。私はこれを、恋だと認めてはいけない。 「なみ、授業終わったよ。次、移動」 友人のゆうきの声で、ハッとした。私は、黒板の上に掛けられた時計に視線を移し、ため息をついた。 「最近、ぼーとしすぎじゃない?しっかりして」 「うん、次実験だっけ?」 「そうだよ、私たち同じ班なんだから足引っ張らないでね」

          妄想日記「恋」

          最近読んで面白かった本

          みなさん、こんにちは。 過ごしやすい季節になり、秋冬の服を予約したり、クリスマスの計画を立て始めたり………今の時代なんでもちょっとせっかちですよね。ということで、秋の読書をフライングして今回は秋だからこそ読みたい「考えさせられる」本を3冊ご紹介します。 身分帳 佐木隆三 身分帳簿とは、被収容者のすべての記録が記されたもの。恵まれない家庭環境で育ち、人生の半分以上を刑務所で過ごしてきた主人公が、刑期を終え出所したところから物語は始まります。曲がったことが嫌いで、すぐに頭に血

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