【巨人の肩の上から#7】 -道徳的な「消費」とは?
『有閑階級の理論』(1899)
ヴェブレンの『有閑階級の理論』(原題"The Theory of the Leisure Class: An Economic Study of Institutions")は、当時まだ誕生したばかりだった大量消費的産業社会における人間の精神と行動について、皮肉にあふれていながらも卓越した見識をもたらした名著として、現代でも経済学の枠を超えて多くの人々に読まれている。経済学の論説の中ではかなり異端ともいえる、「制度」に着目するヴェブレンの思想