水落・阿座上(仮)

選択的夫婦別姓制度の成立を望んでいる夫婦です。日々、考えたこと、感じたことなどをnot…

水落・阿座上(仮)

選択的夫婦別姓制度の成立を望んでいる夫婦です。日々、考えたこと、感じたことなどをnoteに書いていこうと思います。 自己紹介 → https://note.com/separate_surname/n/n947e16553633

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3年ごとに名字を交換する夫婦の話

私たち(水落・阿座上(仮))は、選択的夫婦別姓を望む夫婦です。 出会ったのは、21歳の頃。大学の同級生でした。結婚を前提に付き合い始めたのですが、お互いにどうしても譲れない部分がありました。 「結婚したときに、どちらの名字にするか」 結局、その部分だけは譲れないまま結婚することになりました。苦肉の策として考えたのが、「名字を3年ごとに交代する」ことです。3年に1回、離婚と結婚を繰り返し、お互いの名字を保ち続けるのです。 この一見とんでもない方法が、最も合理的で平等で、

    • 「名前の哲学」~ヴィトゲンシュタインが考える固有名詞

      本日は、「名前の哲学」(村岡晋一著)を読みました。 選択的夫婦別姓を目指す夫婦は、それぞれの氏名、すなわち固有名詞を変更したくない、という想いを持っています。 なぜそこまで固有名詞にこだわるのでしょうか? 少しだけ哲学の議論を借りて、考えてみたいと思います。 1. 「実体」か「記述集合」かまずは、固有名詞に関する一般的な議論を簡単にまとめたいと思います。 固有名詞が意味するものは何かに関して、大きく分けて①実体、②記述集合、の2つの考え方を紹介します。 ①実体、と

      • 保健所で旧姓使用ができなかった話 ~住民基本台帳の壁~

        本日も、旧姓使用できないことがありました。 忘れることはないと思うのですが、備忘録として残しておきます。 1. 発端 ~麻疹・風疹ワクチンの接種~先日、職場の健康管理の規定が変わり、「麻疹・風疹ワクチンを2回接種すること」が義務付けられました。 母に母子手帳を確認してもらうと、過去に麻疹ワクチンは2回接種していたのですが、風疹ワクチンは1回しか接種していませんでした。 職場に相談したところ、風疹の抗体検査などでも証明の代わりになるとのことでした。 住んでいる自治体に

        • 選挙が終わってしまったけれど。。中途半端に政治に参加しよう!古典民主義と現代民主主義

          先日の衆議院選挙、現状維持が決定してかなり落胆しました。そして、いてもたってもいられず、久しぶりにノートを更新したのですが、正直書くなら選挙の前の方がよかったかなと思います。しばらく衆議院選挙はないですからね。 それでは、次に私たちが政治に参加できるのは、次回の参議院選挙なのでしょうか。それは、ちょっと悲しい。そんなときにヒントになるような本『デモクラシーの整理法』を読みましたので、読書感想文を書いていきます。 どんなデモクラシーがあるのかデモクラシーを整理するというのだ

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        3年ごとに名字を交換する夫婦の話

          選挙終わったので、正常性バイアスに立ち向かうため、自民党批判します。基本的人権は大事です。

          衆議院選が終わりました。自民党の議席が多少減りましたが、野党共闘は失敗に終わってしまったようです。 今回のこの結果は、人権を脅かし、信頼を裏切り、人命を軽んじ、国民の生存まで危険にさらしてきた政治に対して、国民がYesを出してしまったという大事件です。 何でこのような結果になったか、友人と話していた時に「正常性バイアス」という言葉が出てきました。常に様々な変動のある世界の中で、些事に戸惑っていてはまともに生活していけません。人間には、正常な状態であると思いこもうという習性

          選挙終わったので、正常性バイアスに立ち向かうため、自民党批判します。基本的人権は大事です。

          オランダの子どもの名字について。決められなかった場合、自動で決まります。

          今日、オランダの同僚と会話していたら、オランダの名字のオプションがいろいろあるということを教えてもらいました。名字が選択できるのはもちろんですが、複合姓も可能です。 子どもの姓について、「夫婦の姓も決められない人たちが、本当に決められるのか?」という夫婦別姓への反対意見はしばしば見るタイプの奴です。「親が子どもの姓を決められなかった挙句、無戸籍児を作る原因になる」なんていう指摘もあります。でも、他の国ですでにやっているため、マネするだけでいいはずです。参考のため、調べてみま

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          水落・阿座上の記事まとめ

          簡単な自己紹介 選択的夫婦別姓に関して思うこと 反対意見への意見シリーズ政治関連 時事ニュース

          水落・阿座上の記事まとめ

          選択的夫婦別姓:総裁選、各候補の主張について。河野さん、野田さんに期待。

          9月末には自民党総裁選が控えていますが、今後の衆議院選挙で自民党がまた政権を取るとすると、今回の総裁選により、選択的夫婦別姓が一気に進む可能性があり、注目されます。 かつて安倍元首相が反対を表明した党首討論がありましたが、夫婦別姓について、各候補がコメントすることが、政権の岐路において、近年では当然となったようです。私が初めて夫婦別姓にしてほしい、と思った小学生時代から、少しずつでも時代は動いているように思います。議会に陳情を出したり、Twitterで拡散したり、ニュース記

          選択的夫婦別姓:総裁選、各候補の主張について。河野さん、野田さんに期待。

          河野太郎さん選択的夫婦別姓「賛成!」頑張ってください!

          自民党総裁選、やっとはっきりと選択的夫婦別姓に「賛成」と表明してくださる立候補者が出ました。同性婚にも「賛成」です。 選択的夫婦別姓について、「議論が必要、議論が必要」といつも言われ続け、先延ばしで可決しないための呪縛のように感じ、夫婦別姓関連で「議論」と聞くだけで虫唾が走るような反射をいつしか身につけていました。 しかし、「賛成」の後に続く「議論」には違った響きがあります。なんとも晴れやかです。「国会で広く議論して結論を出すのが大事」という発言も議論を時間稼ぎの手段に用

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          衆議院選に向けて②立憲民主党、初閣議で決定する事項がでました。追記:第二弾に選択的夫婦別姓も

          立憲民主党が政権を取った際の初閣議でただちに決定する事項について発表を行いました。 7項目は以下の通りです。 (1)2021年度補正予算の編成 (2)新型コロナウイルス感染症対策司令塔の設置 (3)2022年度予算編成の見直し (4)日本学術会議人事で任命拒否された6名の任命 (5)ウィシュマさん死亡事案における監視カメラ映像ならびに関係資料の公開 (6)「赤木ファイル」関連文書の開示 (7)森友・加計・『桜』問題真相解明チームの設置 これを見て、あれあれち

          衆議院選に向けて②立憲民主党、初閣議で決定する事項がでました。追記:第二弾に選択的夫婦別姓も

          眞子さんは好きな人と結婚したらいいし、それは眞子さんの自由で当然の権利と思う話

          すでに自分の人生を自分の思うままに選択できる権利があるのに、何で他人の人生まで自分のもののように口出しして、思うとおりにできると思う人がいるのでしょうか。 私はあまり様づけでは人を呼ばないので、敬称は「さん」で統一します。 眞子さんの結婚について、Yahooコメントを見てもわかるように「国民の意向を無視している」とか「わがままである」とか、国民の意思を反映した決断をするべきと考えている人が一定数いるようです。 どうしてそんな風に考えてしまったのか、いくつか理由を考えてみ

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          交際後、5年間姓について話し合った結果、お互い改姓したくなくて、名字を3年交代にして結婚した話①

          夫婦別姓について本を読んだ話や、ニュース記事を見た話などいろいろと書いてきたのですが、自分たちの話をあまり書いてきませんでしたので、ここらへんで自己紹介の続きをしたいと思います。 私たちは現在事実婚状態ではなく名字を3年交代にするという条件で結婚しています。婚姻届けを出したときに姓を決めなければなりませんが、そのチェックを「夫の氏」にするか「妻の氏」にするかを婚姻届けを出すごとに変更しています。 結婚している状態で婚姻届けは出せないため、望ましくはないのですが、離婚歴があ

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          日本人の思想の底流 儒教の家族観を検討する

          「儒教入門」 土田健次郎:著  日本人がどうして選択的夫婦別姓に反対するのか、その考え方の底流に儒教の考え方があるかもしれない、ということで、本屋で買って読んでいます。  社会科科目が苦手で理系に進んだ私にとって、儒教について今まで考えようと思ったことはありませんでした。しかし、非常に面白く読んでいます。  儒教は宗教とは少し異なります。日本には神社やお寺などは身の回りに多く存在しますが、儒教の祖である孔子を祀った孔子廟は数えるほどしかありません。  しかしそれは儒教

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          外国人の墓地問題。根拠も理由もない反対。何のために?

          クローズアップ現代を見ていたら、日本に住んでいる外国人がお墓に入れないという話がありました。 情報取得のための言葉の壁や、国籍の問題など理由は様々でしたが、なかでも印象的だったのが日本国籍を取得したイスラム教徒カーン・タヒル・アッバースさんのエピソードです。 イスラム教徒は死後の復活のために、肉体を土葬しなければなりません。日本の法律では土葬を禁止していないため、なんども役所に足を運びイスラム教徒をはじめ、土葬を望む人たちのために、カーンさんは大分県に土地を購入しました。

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          選択的夫婦別姓。「同姓支持多数」は不都合な真実か?多数決は民主主義か?

          今日はダイヤモンドの下の記事を読みました。 この記事の筆者は選択的夫婦別姓のアンケートの取り方に偏りがあり、読み取り方にも特定のバイアスがかかっているという主張しています。一理ある点もありますが、そうでないかなと思うところもあったので、書いていきたいと思います。 1.マスコミの調査より、内閣府の調査が必ずしも優れているとは言えない。今回の記事を読んで一番気になったところは、同姓支持が多いことが夫婦別姓に不都合って本当かいな、というところですが、アンケートの取り方についての

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          衆議院選挙に向けて。夫婦別姓を公約にしている政党①公明党

          始めに、私たちは特定の政党の応援をする目的でこの記事を書いていないことをおことわりいたします。 本日、公明党の議員さんとお話しする機会がありました。公明党といえば以前から選択的夫婦別姓に賛成している政党のひとつです。政権与党を担うため、自民党がなかなか難しい(^^;)中、期待がかかります。公明党は今月8日に政策パンフレットを発表しました。この政策パンフレットは衆院選の公約のたたき台となるようです。そして、そこに夫婦別姓について書かれているのです! (前略)人権を守る観点か

          衆議院選挙に向けて。夫婦別姓を公約にしている政党①公明党