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選択的夫婦別姓:総裁選、各候補の主張について。河野さん、野田さんに期待。

9月末には自民党総裁選が控えていますが、今後の衆議院選挙で自民党がまた政権を取るとすると、今回の総裁選により、選択的夫婦別姓が一気に進む可能性があり、注目されます。

かつて安倍元首相が反対を表明した党首討論がありましたが、夫婦別姓について、各候補がコメントすることが、政権の岐路において、近年では当然となったようです。私が初めて夫婦別姓にしてほしい、と思った小学生時代から、少しずつでも時代は動いているように思います。議会に陳情を出したり、Twitterで拡散したり、ニュース記事を出したり、あらゆる方法で解決すべき問題であると示してきた人々がいたから、取り扱わなければいけない問題であると認知されるようになったのだと思います。私は、何も変わらないと長期間いじけていましたが、そんなときもこつこつと活動されていた方には感謝しかありません。

さて、それぞれの候補者が、どのような発言をしているか聞いたので、それぞれに私がどれくらい期待しているかを書いています。

岸田文雄元外相 期待度:★☆☆☆☆

サムネイルになっている画像、岸田さんだけ〇の角度が悪いように見えます。動画を見てみるとやっぱりだめでした。

もともと、議論が必要というご意見でしたものね。斜めはワザとで、はっきりと賛成とは言えないという意思表示をされています。△札がないのだから、白黒はっきりつけなさいと思います。

要約したら、下のようなことを言っていました。

・選択的夫婦別姓にはまだまだ議論が必要。

・国民が理解しているか確認してすすめるべき。

・(野田さんの発言を受けて)議論を長くしていればいいという問題ではない。

・特に子どもの姓についてなど自分も、国民もまだ整理ができていない部分がある。

選択的夫婦別姓を実現するまでには、それは議論が必要でしょう。あなたが総裁になったとたんに急に夫婦別姓になるなんて誰も思っていません。

しかし、賛成か反対か聞かれているときに、自分の立場をはっきりと言うことができないのはやる気があるとは思えません。現状の案では、子どもが生まれた際にどちらの名字になるかわからず、揉めるということが問題点であるならば、賛成したうえでそこの解決策を考えるので、いいのではないでしょうか。

婚姻時に戸籍筆頭者を決めて、そちらの姓にする。複合姓にしておいて、将来的に子供が選ぶ。特別な届け出がない限り、婚外子の例に習い妻の姓とする等、その場で名字に悩まなくていい方法はありますので、子どもの姓が決まらない問題は、やり方次第の問題です。

三十年以上前から議論をされている問題について、十分に理解されていない、整理できない、先に進められないというのはあまりに無責任で無能だと思います。寝言いっているんじゃないよという感じです。

政治家は全員が納得できない中、国家の舵を取り、指針を示すのが仕事のはずです。すべての政策は反対意見がある中で、可決され運用されています。

こんなに長く議論されている問題について、自分の理解が追い付かず、頭の中で整理されていないようでしたら、二年前に始まったコロナなど対応ができないと思います。このような大事な時期ですので、不適格とあきらめて、退いていただければ幸いです。

賛成と言わず、議論をしているふりだけして、何もしないというご意見のようですので、いただけないと思いました。

河野太郎行政改革担当相 期待度:★★★★☆

最初に選択的夫婦別姓について賛成を表明した候補です。期待度は高いです。以下のようなことを言っています。

・個人としては賛成

・採決までは行ってもいい

・願いを持っている国民がおり、議員も別々の主張があるので、党議拘束を外して、国会でそれぞれの議論をすべき。

賛成をはっきりと表明して、結論に至る議論をどのように行うかについても道筋を示しています。岸田さんとは一味違うと思います。選択的夫婦別姓を実現するよりも、結論を出すというところに重点を置いており、反対派の意見も尊重されるように思います。

公正な立場ではあると思いますが、選択的夫婦別姓については、誰も損をせず、1人以上が得をするパレート最適だと思うので、実現の方に向かってもらえると嬉しいです。

野田聖子幹事長代行 期待度:★★★★★

・四半世紀以上前に法務省から答申が出ており、十分に議論がされている問題である

・これから結婚を望む人の過半数は選択的夫婦別姓支持

・若い人にゆだねるため、党議拘束を外して議論すべき

・ダブルネームはどの国もやっていないので、旧姓使用には限界があり、国際的に通用するよう選択的にすべき (高市早苗氏はどう思うか確認)

さすがにここまでの流れをよく理解されており、議論を行ったその先に実現したいという熱意を感じました。議論がどれくらい前から行われるか、世論がどうなっているか、根拠を示したうえで他の候補の意見に対して、反論を述べる場面も見られました。

正しいことを言っていると思いますし、野田さんにはやはり一番期待できます。

高市早苗元総務相 期待度:☆☆☆☆☆

・目指すべきものは通称使用徹底で、すでに住民票やパスポート、免許証への併記はできている(野田聖子氏からの確認を受けて)

・今後は、地方公共団体、公私団体、民間企業に対しても、旧姓使用を望む人に対して協力する義務を課す法律を作る

・現在野党が出している案には絶対に反対である。子どもの名字が決まらないから。

この人になったら何の期待も希望も持てません。総理大臣が変わる日を一刻も早くと願うだけです。

どうどうと意見を述べる点は、岸田さんよりむしろいいかもしれませんが、論理としては、がばがばであるように感じます。野田さんの質問では他の国ではダブルネームの使用に問題があることを指摘していますが、高市早苗さんの回答は日本国内の政策、法律にかかわる部分のみです。

入国審査で引っかかる悪名高い旧姓併記パスポートについて述べたことで、国際的な問題を回答した気になっているのか、それとも、聞かれたことがわからないふりをしているのかわかりませんが、実際にビジネス上、学業上の名前としてうまく機能していない状況について、今後どのように改善していくのかについては何も言及がありませんでした。

強制夫婦同姓自体が、国連から何回も変えるべきと勧告を受けている制度であるため、ダブルネームが今後市民権を得るのは難しいと思います。

外資系の旧姓使用が認められない会社に勤めている身としては、海外を日本の謎慣習に合わせて変えていけるとは思えないので、困っている人を旧姓使用で助けられると思って発言しているわけではないことがよくわかります。

結論

高市さん以外はいけるかなと思っていましたが、岸田さんも絶対無理だと確信しました。河野さんか野田さんになってくれることを祈ります。

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