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"教育系" note まとめ

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"教育系" noteのまとめです。
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2022年3月の記事一覧

効率的な論文の読み方 -読み解くヒントの狙い読みをしよう-

論文には難解な内容が詳細まで記載されているため、指針もなく読み進めていくだけではなかなか理解を進めることができません。効率的に読み進めていくには、論文に散りばめられている「読み解くためのヒント」を集めるための「狙い読み」を先に済ませておくことが有効です。この記事では、そもそも何を読み解くべきかを紹介したうえで、どのようなヒントがどこにあり、またそれによって何をどう読み解いていけばよいかを解説します。 ※この記事は著者のブログ「駆け出し研究者の研究技術入門」からの転載です。一

これからの「評価」~改定された「高等学校学習指導要領」の実施を睨んで~(まとめ)

○評価をどうしていくのか 来年度の新しい学習指導要領に則った指導の実施により、高校においても三観点による「観点別評価」が始まります。そこで、この全面実施に向けてどのように進めていくことが考えられるのか、実際の先進的な学校の様子を交えながら私見を述べていきます。 ○「指導と評価の一体化」といわれるけれど 本題に入る前に……今回の改定の議論の中で「指導と評価の一体化」ということが言われてきました。それに対して、「指導と評価が一体なのは当然である」という声も聞こえています。ここに

短歌の対話型鑑賞について

5・7・5・7・7の三十一文字で、さまざまな風情や情緒を描き出す「短歌」という表現があります。「あります」というのもおこがましいほど、多くの人が短歌という言葉を知っているでしょう。 しかし、「短歌を知っている」とは一体なんでしょうか?短歌という表現方法は知っているけど、最近の歌人の作品はほとんど知らない、という方も多いでしょう。最近売れている歌人を知っているけれど、歌集を読み込んだことはない、という人もいるでしょう。歌集を読み込んではいるけれど、短歌を創作することはしていな

高校生の学びは地域で積み重ねてきた"対話と協働"の結晶だー『手話カフェ〜しゅわしゅわ〜』の文部科学大臣賞受賞によせて

福島県から、ついに文部科学大臣賞が生まれた全国高校生マイプロジェクトアワード2021。その福島の復興を、教育の立場から耕してきたはっせさんの振り返りを読んで返信を書いていたら、長くなってしまったので、noteにすることにした。 『しゅわしゅわ』が伝えたメッセージは ふつう / ふつうじゃない の二分法の限界を伝えるものだった。 障害を生むのは、ふつうとふつうじゃないの線を引いてしまう、この社会自身・わたしたち自身だ。ふつうじゃないほうを自分とは違うものとして、支援されるべ

文化講座『地理学講座』 講師:川瀬久美子

こんにちは。note更新担当のたぬ子です! 平成20年度から開講している当財団の人気事業!それが『文化講座』です! この講座は、愛媛県県民文化会館に外部講師を招き、文学や歴史などに興味・関心のある方々に向けて、学びの場を提供しています。また、当財団ならではの専門性の高い講座や地域の歴史・特性を生かした講座となっています。 今年度の『文化講座』は、対面講座:4講座+オンライン講座:2講座の合計6講座を開講しており、それぞれの講師にお話を伺っていきます! データを扱うから

化学分野にいる人の8割、分野を志した理由『周期表』説

新生活の季節ですね。 小中学校でこの時期に教科書や副教材を渡されて「今日の宿題は教科書に名前を書いてくることです!」と言われた人も多いと思います。 そのあとさっさと名前を書いて友達と遊びにいくか、 パラパラと中身を見て全然作業が捗らないか… 私は後者でした。 地図帳とか、国語の教科書の小話(結局授業で取り扱わないやつ)とか面白いですし。 いまでも地理や現代文の教科書が発掘出来たら手を止めてしまいます。 (片付けができない) さて、私は大学で化学を専攻しているのですが、この分

ファクトチェック沼

教材中に語句の説明や資料を載せる際に必ず行うのがファクトチェック。 掲載する情報が正確かどうかを調べる作業です。 ネットで簡単に多様な情報が手に入るからこそ、根拠にした情報が正しいかどうかをチェックする作業が重要になってきます。 ファクトチェックを行うのはグラフやデータ、文献だけとは限りません。 かなり前に、中学生向け教材の漢字の例文だか語句の説明だかに、「逆転につぐ逆転の熱戦の末、勝利した」といった内容の部分にイラストを沿えることになりました。 イラストを描くのは

そーなんだ化学の記事に協賛いたしました!

「えっ!そーなんだ!」を化学業界から! と、国際情勢や経済時事、日常生活までを化学目線で考え発信しているそーなんだ化学様の記事にA-Co-Laboが協賛いたしました! 今回はそーなんだ化学様のご紹介と、バナー広告作成の裏話も少しご紹介したいと思います!! 今回は、「知ってる?!化学の社会そーなんだ!3選!」の表紙にA-Co-Laboのバナーを載せて頂きました☺️ そーなんだ化学のご紹介 Twitter https://twitter.com/bouekidoctor

コトバをたくさん知っていると何がすごいのか

語彙力と学力の関係はあるのか結構な数の人が学生時代に国語が苦手だったと言うのを耳にします。 恐らくリアルタムで学生しているみなさんだったら、 それ、俺じゃん、 みたいな感じになるかもしれません。 かくいう私も、学生の頃、国語が超苦手でした。とくに、小説モノ。感情移入しまくって全くトンチンカンな答えを書いていたのを思います・・・ ちょいと前に、「読解力高い子が「国語なんか、勉強したことありません!」という訳」という なんだ自慢かよ と突っ込んでしまいそうな記事を目

若年層での全国大会がなぜ良くないか

全柔連が小学生の全国大会を廃止するという決定をしました。私は素晴らしい決断だと思います。なぜ若年層での全国大会を行わない方がいいのか三つの理由で説明します。 ①そのスポーツが弱くなるから ②全ての子供がスポーツを楽しめないから ③競技を超えた学びが得られないから まず若年層の全国大会が成人になってからの競技力向上に役に立っているかというとマイナス面の方が多いと考えられます。その理由の一つには早すぎる最適化があります。子供は大人のミニチュア版ではありません。例えば、子供は身体

QGISを使って「災害データを地図で分析」してみよう 初心者向けの入門マニュアル

分析を身につけるには実際に「手を動かす」ことが一番の近道です。 分析ソフトと自治体のオープンデータを使った分析の進め方をとことん詳しく、マニュアル風にご説明します。やってみたいけど難しそう、わからない!という方の参考になればうれしいです。 (※あくまでもイメージをつかむためのものですので、詳しくはネットや参考書など他の情報もご覧ください) 今回のゴール以前、私が分析に携わったこの記事では、津波によって浸水が想定されている区域に、高齢者施設がどのくらいあるかを調べました。

呪いを解除し、失敗を楽しむ

私のところに来てくれる学生やスタッフには、まず「呪いの解除」から始めさせて頂く。ほとんどの人が、親や教師、指導者の言うとおり、指示通りに動かねばならない、失敗なんか許されないという「呪い」にかかっている。約1ヶ月ほどかけて、この呪いを解くことにしている。 最初の1ヶ月は、危険がない範囲で、なるべくたくさん失敗してもらう。失敗したら叱られるという経験ばかりしているので、とても失敗を恐れる「呪い」がかかっている。私は「あ、そうなんですよ。皆さん方ここで引っかかるんですよねー」と

担任が謝る文化の違和感

学校で教員をしていると、担任をしているクラスの生徒と他の教職員の間に何かしらのトラブルが発生することがあります。 授業中の問題行動であったり、言葉の行き違いであったりです。 そんな時に、日本の学校文化ではクラスの生徒のことに対して 「うちのクラスの生徒がご迷惑をおかけしてすみません。」 のように、担任教員が別の教員に謝罪するという不思議な文化が存在します。 担任が疑似保護者として機能する空間学校内において担任が疑似保護者として本人の代理人になっているケースをよく見ま

自習支援ツールの無償配布

この記事を要約すると『高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本』(かんき出版)専用の自習支援ツールを無償配布しています(各自印刷)。 詳しく拙著『高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本』(かんき出版)をご利用の読者の方に、学習管理ツールを無償配布します。 16週間(4ヶ月)で本書を完成させるための学習管理シートを作成しました。1日30分の学習で、本書の内容を完全マスターしましょう。 その名も「反復横跳び学習法」で、しっかりと既習事項をメンテナンスしながら学習を進め