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2022年2月の記事一覧

中学生のためのテストの段取り講座    オリエンテーション

中学生のためのテストの段取り講座 オリエンテーション  みなさん、はじめまして。  今日から中学生であるみなさんに、テストを受けるときのコツのようなものを伝えていこうと思っているのですが、その前に、講師である僕が一体、どういう人か全然わからないでしょうから、少しだけ自己紹介をしますね。  僕はみなさんからしてみれば大人ですので、まずはどんな職業についているのかということからはじめることにしましょう。  でも正直、自分でも一体、どんな職業についているのかとうまく説明ができま

投稿一覧【手塚治虫全巻チャンネル】

これまでに投稿した「手塚作品」記事の一覧【もくじ】です。 定番作品からレア作品、いろんなランキングや考察、お得情報などを配信 永久保存版としてご活用くだされば幸いです。            ~コンテンツ一覧~

田舎で~本屋営業日記 R4.2.19

小さな本屋を始めて2年が過ぎた。 改めて『私は本屋なんだな』と、今更ながら実感している。 感覚としては、本屋≒(ニアイコール)書店員といったところだろうか。 公私ともに、生き方としての「本屋道」を歩ませてもらっている。 個人書店を開いてから、お客様(読者)の要望はオールタイム承るようになった。企業書店員の頃なら、○○書店という店舗に向いていたお客様の視線が、営業時間などは関係なく、直接、私に向けられることが増えたということなのだろう。 電話やFAX、メールは言うまでもなく、

山田耕筰の歩みと「音樂は軍需品なり」から考える「コロナ禍における音楽は不要不急か」という問い

 もうすでに多くのひとびとは忘れはじめているかもしれない。「音楽(あるいは演劇)には力がある」。2年前に音楽家や芸術家たちが叫んだ言葉である。  コロナ禍が始まって最初に停止したもののひとつがコンサートをはじめとするイベントだった。一演奏家であるわたしの経験では、2020年の1月のコンサートではじめて演奏者にマスク着用が義務付けられ、2月からは公演の自粛が始まり、3月から4ヶ月ほどの「休業期間」が始まった。  多くの音楽家たちが路頭に迷った。もちろんわたしも例外ではない。20

アメリカ文学史に屹立する「何もしない」英雄――『教養としてのアメリカ短篇小説』より、「書記バートルビー」を読み解く第2講を全文公開!

 “I would prefer not to.”(「わたくしはしない方がいいと思います」)とは、『白鯨』の著者として知られるハーマン・メルヴィルの短篇小説「書記バートルビー」に出てくる表現です。上司に言いつけられた仕事をこの言葉によって拒絶しつづけ、それ以外一切の説明をしない奇妙な人物・バートルビー。アメリカ文学史に屹立するこの「英雄」の物語が発表されたのは1853年。150年以上前の作品ですが、先ごろ日本経済新聞の一面下コラム「春秋」(https://www.nikkei

魔界への入口?人類学のキーワード38選(後編)

院試筆記試験のために、人類学にまつわるキーワードを38にまとめました。試験の出題範囲は不明。わかっているのは約300字での論述という点のみ。いくつかの本を横断し、重要と思われたキーワードに絞り、要約しました。(多くは阪大人類学研究室の教科書リストです。記事末尾をご覧ください) 約300字で要約せねばなこと。出典が限定的なこと。勉強中の身なこと。などから、あくまで、人類学という魔力を持った世界への「入口」にいざなう情報としてとらえてもらえればありがたいです。それでは……..G

【ビジネススクール/MBA/体験記】第36話『ミリンダ王の問い』

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ! 前回の『能ある鳩はMBA』の記事はこちらです。↓↓↓ さて、今回は、ブランドの秘密を解き明かす仏典『ミリンダ王の問い』の関係を見ていきます。 「このビジネススクールの体験記は、正気か……?」と思った賢明なる読者のみなさまも、 1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください! LVMHとブランド戦略さて、みなさんは、「LVMH」と聞いて、ぴんと来るでしょうか。 「LVMH」とは、「モエ・ヘネシ

破壊性へ─メイヤスーの「絶対的偶然性」とハーマンの「汲みつくせなさ」について

あらゆるものは、たまたまそのようになっている。それゆえ、時間的に積み上げてきた同一性の殻をとつじょ脱ぎ捨てて、まったくべつのものに変身しうる。破壊の力はいつだってなんにだって到来しうる。わたしたちは、それによってまったく新たな世界へと投げ込まれる。新しさの春の嵐は、とつぜん吹き荒れる。 そんなことをここ1、2年のあいだずっと考えている。だが、この思考の同一性にも破壊がやって来るかもしれない。そして、まったくべつのことを考え出すかもしれないし、そもそも考えることとはべつのこと

求められる落ち着きについて。

本を読んでおいてよかったなあ、と思うことがある。 海外の作家・研究者による「文明」だとか「人類史」だとかを語ったタイプの本だ。具体的にいうと、ジャレド・ダイアモンドとか、スティーブン・ピンカーとか、ユヴァル・ノア・ハラリとか、そういう人たちの本だ。この手の本は、だいたいおもしろい。なるほどと思わされる視点がたくさんあり、好奇心をビンビンに刺激される。常識が覆されたり、おかげで別の本を手に取らなきゃいけなくなったり、それはそれはたいへんおもしろい。それぞれに新刊が出れば必ず買

『アメリカ議会図書館ウェブサイト』の考えつくされた体験設計がすごい

はじめまして。CINRA, Inc. の井手と申します。チーフクリエイティブディレクターとしてウェブサイトを中心としたクリエイティブを担当しています。 美術館や大学など、芸術や文化に関してのウェブサイト制作を扱うことも多くあり、リサーチを日々行なっています。そのなかで、文化施設のデジタルコンテンツ体験について考えさせられるウェブサイトがあり、その事例をご紹介しようと思います。 国内外における文化施設のサイト動向今回紹介するのは『アメリカ議会図書館』のウェブサイトです。

25年間中華街を歩き続けた「中華街コンシェルジュ」が語る。奥深い紹興酒の世界

「紹興酒を広めるためには、まず中華全体を元気にしなくては!」 そんな熱い想いを胸に、中華街を歩き続ける「永昌源」社員がいた。 入社26年目、営業担当として25年間、紹興酒の魅力を伝えるため全国を飛び回ってきた内海正靖です。紹興酒をもっと知ってもらうためには、中華全体を盛り上げなくては。そのために、まずは身近な中華街を元気にしよう。 キリンのグループ企業である紹興酒・中国酒メーカー「永昌源」で働きながら、横浜中華街コンシェルジュとして横浜中華街を盛り上げることにも尽力して

「ヴードゥー」の音響とその先にあるもの

 このところ改めて、録音エンジニアのラッセル・エレヴァードの名前が気になっている。ディアンジェロの復活作「ブラック・メサイア」はもちろんだが(すでに7年も前か)、近年の注目を集めているミュージシャンたち、例えばカマシ・ワシントン、ジョン・バティステ、トム・ミッシュ&ユセフ・デイズらの新作で、ミックスや録音を担当しているからだ。  なかでも個人的にハマったのがバッドバッドノットグッド(BBNG)の「トーク・メモリー」だった。  エレヴァードの仕事については、昨年本作リリース

マネージャーの仕事って何? 「マネージャーという言葉のイメージ」

具体的にマネージャーという仕事について紹介していこうと始めた「マネージャーの仕事って何?」シリーズでしたが、僕自身がどんなことを考えて仕事しているかも書いていこうと思い、今回記事にしました。 マネージャーの仕事って、わざわざ紹介するほどでもないような細かい雑多な仕事や、現場に近すぎで公開できない内容が多く、何を書こうか悩んでいるというのも正直なところです。 マネージャーのイメージさて、スポーツにおける「マネージャー」という言葉からどんなことをイメージするでしょうか? 裏

「大国と小国の連邦においては大国が下に横たわらなければならない」『老子』第六一章

 連邦制の思想としてもっとも古く明瞭な原則を述べたのは『老子』であるというのが年来の主張です。『現代語訳 老子』(ちくま新書)で述べました。  その原則を述べた六一章の現代語訳を再検討しました。鍵は牝牛が中国思想では水神であることに思いついたことです。その他基本は上記著書とかわりません。  大国は水神の牝牛(めうし)のように流れながら天下の交りを深めていく。牝(めす)は雄の下に横たわって雄(おす)を抑える。大国が小国の下にいれば大国は小国を支配できるし、小国は大国を下にし