ブルータス 特集 村上春樹 上「読む。」編

書影

昨日発売の「ブルータス」を書店で購入して読んだ。
精読したところもあれば、そこまではいいかな、と思ってざっと読んだところもある。

村上春樹の私的読書案内、昨日開館した早稲田大学の村上春樹ライブラリーの特集、1984年にブルータスに掲載された村上春樹の記事(ドイツ紀行)、出版年表、翻訳について、などのコンテンツで思ったよりも盛りだくさん。特に出版年表はかなりしっかりしていて驚いた。

その中でも「村上春樹の私的読書案内(51 BOOK GUIDE ~手放せない51冊の本について~)」が非常に興味深かったのでそれについて書こうと思う。

【気になった本】
03 ジョーゼフ・キャンベル著「生きるよすがとしての神話」
氏のことは星野道夫さんが「旅をする木」で書かれていた。ジョセフ・キャンベルという表記だったと思う。いつ、どこを開いて読んでも深い示唆に富んでいる、と村上春樹さんも書かれている。神話をもつことで、うまく自然に生きていく。僕にとって神話とは何だろうか。興味深い一冊。

11 ジョセフ・コンラッド著「ロード・ジム」
これは柴田元幸さんの訳がすばらしい、という話で、確か別の対談でも言及されていた。村上春樹をもってしても「何度も挑戦したけれど最後まで読み切れた試しがない」けれど、柴田さんの訳で最後まで読めた、というのは有名な(有名ではないな)話。こういうのを読んじゃったので、僕はトマス・ピンチョン初体験を「競売ナンバー49の叫び」でしようと思うが、安いちくまの文庫のでなく、高い新潮社の訳で読んでみようと(Amazonレビューを調べて)思った。

29 福永武彦訳「今昔物語」
「この本、ものすごく面白いです。」とのことで。

30 ウディ・アレン著「羽根をむしられて-ウディ・アレン短篇集」ほか2冊
「アホらしすぎて顎が落ちるような素晴らしい出来映え」「CBS・ソニー出版、ありがとう。よくぞやってくれました。」とのことで。

35 アゴタ・クリストフ著「文盲-アゴタ・クリストフ自伝」
「確かだと思うこと、それは、どこにいようと、どんな言語であろうと、わたしはものを書いただろうということだ(クリストフの著書内より引用)」「思い通りにならない言語を用いて、自分の思いを正直に正確に表現すること-そこに独自の文章スタイルが生まれる(こちらは村上春樹のレビューからの引用)」

36 安西水丸著「普通の人」
これは前々から気になっている。4コマ漫画みたい。

44 アーネスト・ヘミングウェイ「A Moveable Feast」※翻訳本だと「移動祝祭日」
これら51冊の本の中には日本語への翻訳本があってもなくても原著として取り上げられているものもある。僕はヘミングウェイの小説は今度はじめて読もうと思っているけれど、このメモワールも気になる。数か月前に会った読書好きの方がこの本を推薦されていたこともある。

【僕も読んだことのある本】
16 ブルース・スプリングスティーン著「ボーン・トゥ・ラン」
https://note.com/seishinkoji/n/n3ad0bfe7a926

26 アーヴィング・ストーン著「馬に乗った水夫-ジャック・ロンドン、創作と冒険と革命」
https://note.com/seishinkoji/n/n410a44e24f0c

27 ジャック・ロンドン著「マーティン・イーデン」
https://note.com/seishinkoji/n/n1c98d46f9d16

(書影は https://magazineworld.jp/brutus より拝借いたしました)

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スクショ


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