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13試合目。ついに出たホームラン。選抜で東海大菅生の鈴木悠選手がアーチ。千田選手の一発はセンバツ800号に。

今年2021年。桜の開花は早いのに、なかなかセンバツの大輪は咲かずにいた。野球を盛り上げるホームランのことだ。ゆっくりとベースを回ってホームに帰るのは、打者にとって、何物にも勝る味わいだろう。

24日の大会5日目。第1試合でようやく飛び出た。二回、東海大菅生の鈴木悠平選手(2年)がレフトポール際に放ち、大会第1号となった。

背番号17の鈴木選手にとって、この日は公式戦初打席。昨秋の東京大会はベンチ外だった。

まさに「シンデレラボーイ」の放った一打。コマが回るような豪快なスイング。新星の活躍が、チームの勝利に貢献した。粘る聖カタリナ(愛媛)に4-3で逃げ切ったから、鈴木選手の本塁打は値千金だった。

13試合目でのHRは、金属バットが導入された1975年の第47回大会以降で、最も遅いものだった。

そして、菅生は三回にも一発を放つ。千田光一郎選手(3年)が左翼席へ追加点となる2ラン。

この一打は、選抜通算800号となるメモリアルアーチ。この日の菅生は、2発とも記録に残るものだろう。

そして、この日は本塁打が出たのが、この2本だけ。

今大会の1回戦は、25日の中京大中京(愛知)-専大松戸(千葉)を残すのみとなった。
もしも、この試合で、本塁打が出なければ。

菅生―聖カタリナは1回戦で唯一ホームランが出た試合として、後の高校野球のクイズに出題されるかもしれない。

本塁打をめぐる「記録づくし」の試合は、きっと記憶にも残るだろう。

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