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幸運も味方し、ヤクルトが初の首位浮上。今季113試合目。阪神とは「-0.5ゲーム差」という珍しい現象

ヤクルトが今季113試合目にして初の首位に浮上した。ラッキーな形での得点もあり、勢いが加速しているチームは、どんな形でも勝つのだろう。阪神の方が貯金の数では上回っているが、勝率での順位となるため、ヤクルトが「-0.5ゲーム差」ながら、トップとなった。

ヤクルトは22日、敵地横浜でDeNAと対戦。前日は初回に満塁本塁打が飛び出して逃げ切る形だったが、この日は、1-1の同点のまま、最終回にもつれる展開となった。

九回表、1死一、二塁で、山田哲人選手の当たりはショートゴロ。6-4-3の併殺コース。山田選手は懸命に走り、一塁の判定は微妙に思われたが、塁審のジャッジは「アウト」。

山田選手の方が若干早くも見えた。ヤクルト側は、リプレーを要求。結果、判定は覆って、セーフとなった。

九回表の攻撃が終わるかと思いきや、九死に一生を得て、2死一、三塁に。ここで代打に中村悠平選手が打席に立った。カウント0-1からの2球目を振り抜くと、打球はセンターに弾き返された。打球が抜けるのを見届けると、中村選手はガッツポーズ。土壇場でヤクルトが2-1と勝ち越し、これが決勝点となった。

ヒーローインタビューでヤクルトが首位に立ったと伝えられると、中村選手は「ヨシッ!」とうなった。

ヤクルトは0-1とリードされた四回表には、幸運な形で得点を挙げた。2死一塁で、サンタナ選手の打球は、ライト線への詰まった当たり。DeNAのセカンドとライトが追いかけ交錯。セカンドがボールをつかみかけたが弾いてしまい、タイムリー二塁打となった。

打ち取られた当たりがタイムリーとなるのだから、やはりヤクルトは勢いに乗っているのだと思う。勝ち方も、前日のように初回のリードを守りきることもあれば、この日のように、最終回に勝ち越すこともできる。

貯金の数では阪神が15(56勝48敗5分)と、ヤクルトの14(56勝42敗15分)を上回っている。しかし、ヤクルトの方が、試合数は少なく、引き分けが多いために、勝率だと、ヤクルトが5割7分1厘。阪神の5割6分8厘を上回るために首位となった。

ヤクルトが後半戦に首位に立つのは2015年に優勝した時以来という。まだ残り試合30試合あるため、これからが正念場となるだろう。この日敗れた阪神も実質的にはヤクルトに並ばれただけで、ここから巻き返しモードとなるはずだ。3位巨人も広島に大勝して、食らいついている。

セリーグの上位3チーム。最後にどこが抜け出すか分からない。ただ、ヤクルトの初の首位浮上は、混戦に拍車をかけたと言って間違いないだろう。

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