2021年新人王争いの再現。タイトルをつかんだオリックス・宮城投手が貫録勝ち。楽天・早川投手は好投も最後に力尽きた

2021年の新人王を争った2投手のマッチアップ。この時にタイトルをつかんだオリックスの宮城大弥投手(21)が、この試合も貫録勝ちを収めた。一方の楽天・早川隆久投手(24)は粘り強い投球を続けたが、最後に力尽きた。2年前の明暗を再現したような結果に。しかし、サウスポー2人の手に汗握る投手戦は見応えがあった。今季2人の活躍に期待したい。

2021年の新人王争いは高卒2年目の宮城投手がタイトルをつかんだ。前年のルーキーイヤーでの登板は3試合のみ。2年目は新人王の資格を残して挑んでいた。そしてこの年、13勝4敗と圧倒的な成績を残して「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に輝いたのだ。

このシーズンで、新人王候補と目されていたのは、ドラフト1位ルーキーの早川投手だった。早稲田大学で主将を務め、六大学野球では最後のシーズンに優勝へ導いた。楽天、ヤクルト、西武、ロッテの4球団による1位指名。楽天が交渉権を獲得し、早川投手は鳴り物入りで入団した。ただルーキーイヤーでは9勝を挙げたものの、新人王には届かなかった。

この年の明暗が後の2人の球歴にも影響を与えた。宮城投手は翌年の2022年も11勝8敗と2年連続の二けた勝利。侍ジャパンにも選出され、今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では3大会ぶりの「世界一」に貢献した。

一方の早川投手は翌年5勝9敗と大きく負け越した。シーズンオフに左ひじの手術を受けることになった。

そして今シーズン。今月9日に仙台で行われたゲームで、左腕2投手が対決した。両投手にとって、負けられない相手だ。宮城投手は今季3勝で負けなし。早川投手は1勝2敗。

オリックスは今季首位、楽天は最下位。しかしチーム状況は関係ない。2投手の意地がぶつかった。両チームのスコアボードには「0」が並んでいき、息詰まる投手戦が繰り広げられた。

七回を終えて、0-0が続く。両投手にとって、合格点のピッチングだった。どちらに勝ちがついても、おかしくない試合。

粘り強い投球を続けてきた早川投手だったが、八回に力尽きた。ゴンザレス選手にレフトへ先制アーチを浴びた。さらに9番佐野選手にも一発を許し、2失点。この回いっぱいでマウンドを降りた。

この2点を宮城投手が守り抜いた。9回109球を投げ完封勝利。4安打、6奪三振、許した四球は1つのみと圧巻のピッチングだった。

投げ負けた形となったが、早川投手も8回104球で5安打、7奪三振。四死球なしと安定したピッチングを見せてくれた。

勝った宮城投手も負けた早川投手も、十分に魅了してくれる投手戦だった。ナイスゲーム!この2人の投手戦、また見たい。

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