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5年は長かっただろう。ポニーテールが大きく揺れた。あきらめない心で「女王の座」悲願の奪還

ついに「女王の座」を奪還した。実に5年ぶり。その月日は長かっただろう。卓球全日本選手権で石川佳純選手が5度目の頂点に立った。

2011年の初優勝を皮切りに、14年からは3連覇。女子卓球の「石川時代」は、まだまだ
続くと思われた。しかし、20歳の伊藤美誠選手ら若手の台頭があり、まるで「引き立て役」のようなナンバー2の扱いを受けていた。

伊藤選手との頂上決戦。後手後手にゲームをリードされていく。しかし、今年はあきらめない。

ゲームカウント1-3と、まさに土俵際に追い込まれた。それでも粘る。第5ゲームをデュースで12-10と競り勝つと、反転攻勢。勢いに乗ると。最終ゲームにまで持ち込んだ。

ラストの第7ゲーム。9-5とリード。優勝は目前。でも、なかなか相手も粘り抜く。4連続の失点で、同点にまで持ち込まれた。

もはや、ここまでか?優勝まであと2点、されど重い重い2点。女王の座が蜃気楼のように見えては遠のいていく。「いばらの道」と再確認したかもしれない。

それでも「最後まであきらめずに戦う」と貫いた気持ちは折れない。サウスポーが放ったフォアのスマッシュで王手をかけた。

そして、最後も左腕を一閃。ポニーテールが大きく弾み、渾身のスマッシュを打ち抜いた。水色のユニホームが弾み、両手を高々と突き上げてガッツポーズ。粘りに粘って、復権を果たした。

インタビューで今回の優勝について問われると、涙でなかなか返答できない。5年のつらい月日を思い起こしたのだろう。

でも、ついに奪還した「女王の座」。石川選手は27歳。まだまだ老け込む年とは、ほど遠い。

「あきらめない」精神を、これからも貫いて、戦い続けてほしい。


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