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楽天・浅村選手のバットには希望が詰まっている。生き残りをかけた一発。逆転への号砲。CSも本塁打王もあきらめない

楽天の浅村栄斗選手が生き残りをかけた一発を放った。チームは4位。クライマックスシリーズ(CS)進出へ負けられない戦いが続く。そして本塁打王争いでもトップに並んだ。逆転への号砲を放つなど、チームを勝利に導いた。32歳のバットには希望が詰まっている。

5日にホーム仙台で行われた日本ハム戦。リーグ最下位が確定している相手に、楽天が負けるわけにはいかない。

しかし序盤はピリッとしなかった。先発の早川隆久投手が三回までに3失点。8月22日以来の登板となったが、気負いすぎたのかゲームを作れなかった。

味方打線も三回まで無得点。勝たなければいけない試合で、0-3とリードされた展開はチームの気分を重苦しくする。

このままズルズルいってはいけない。流れを取り戻したのが主砲浅村選手の一発だった。

1死走者なし。2球目の140キロのストレートを豪快に振り抜いた。左中間に高々と上がった打球はレフト方向に強く流れる風も味方につけて、スタンド前列に飛び込んだ。

逆転への号砲だ。そして32歳の放った今季26号は自らのホームラン王争いでもトップタイに引き上げた。

このアーチでチームは息を吹き返した。五回には、2死満塁で再び浅村選手が打席に立った。カウント2-2からセンター前へ弾き返し、2者が生還。同点に追いついた。

さらに続く岡島豪郎選手もレフトオーバーの2点タイムリー二塁打を放ち、勝ち越した。

四回以降は投手陣も細かい継投で相手の反撃を封じた。2番手投手以降は無失点。最後は守護神松井裕樹投手が3人でピシャリと締めた。松井投手は自己最多の39セーブ目。2年連続3度目のセーブ王が確実な状況となった。

楽天はこの日の勝利で70勝70敗1引き分け。2位ソフトバンクと1.5ゲーム差。ロッテとは0.5ゲーム差に詰め寄った。残りは2試合。1試合も落とすことはできない土俵際だ。それでも逆転のAクラス入りを信じて戦い続ける。

そして浅村選手は26号。トップを走っていたロッテのポランコ選手に並んだ。さらに三冠王をめざすソフトバンクの近藤健介選手も1本差で追っている。ホームランキングはこの3人が競る展開となった。

楽天の浅村選手にとっては、CS進出も本塁打王も譲れない。この日の一発は、その気持ちを表明する当たりに思えた。

浅村選手のバットには希望が詰まっている。主砲が放つ打球の行方に注目したい。

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