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「甲子園V投手」対決。マー君が2発に泣く。中日・小笠原投手は7回無失点で投げ勝った

さすが甲子園V投手の競演。見応えのある投手戦となった。楽天の「マー君」田中将大投手(33)と中日・小笠原慎之介投手(24)の投げ合いとなった一戦。マー君はソロ本塁打2発を浴びて、相手投手の引き立て役になってしまった。小笠原投手は7回無失点と文句なしのピッチングを見せた。

マー君は言わずと知れた駒大苫小牧高2年時に、87回選手権大会(2005年)を制している。決勝の京都外大西戦では、5回途中からリリーフ登板。自責点0で胴上げ投手となった。

一方の小笠原投手は「高校野球100年」と言われた2015年の97回選手権で頂点に立った。東海大相模のエースとして、吉田凌投手(現・オリックス)と共に勝ち上がる。決勝の仙台育英戦では、エースの意地を見せて完投勝利で優勝投手となった。

5月31日に名古屋で行われた交流戦。甲子園V投手同士の投げ合いは、序盤はお互い無失点。2人とも、ここ2戦は敗戦投手となっていただけに、なんとしても白星を手繰り寄せたいだろう。

試合が動いたのは四回裏。マー君は2死後に、5番阿部選手にライトポール際への一発を浴びた。カウント1-2と追い込んでいたので、もったいなかった。直前のビシエド選手を打ち取ってツーアウトとしていただけに、少し安心していたのかもしれない。

さらに、六回には、その警戒していたビシエド選手に、レフトスタンド中段まで持って行かれた。

実は四回表と六回表には、楽天が一、二塁と絶好の好機を逃していた、それで流れを中日に渡してしまったかもしれない。

一方の小笠原投手は今季一番の投球と言って良いと思う。7回109球を投げて、被安打4、4奪三振、1四球と抜群だった。

特に、四回は無死一、二塁と失点やむなしの場面だったが、一塁ゴロ、そしてセカンドの併殺打に抑えて、得点を許さなかった。

マー君は前回、阪神・西勇輝投手との「防御率1点台対決」で投げ負けた。今回は、小笠原投手との投げ合いで、相手に絶好のピッチングを引き出させてしまった。マー君は6回2失点と、ソロ2発以外は失点を許さなかった。これで勝てないのは気の毒だ。

甲子園V投手対決を制した小笠原投手。これで今季3勝目(3敗)だ。プロ7年目だが、二けた勝利のシーズンは、まだない。「大投手」マー君に投げ勝ったのを自信にして、初の「10勝」へ前進してほしい。


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