清華苑

社会福祉法人 三幸福祉会です。 明石市大久保町で清華苑という高齢者総合福祉施設を運営しています。 職員が仕事を通じて体験した心温まるエピソードを掲載します。どうぞご覧下さい! HP https://seikaen.jp/

清華苑

社会福祉法人 三幸福祉会です。 明石市大久保町で清華苑という高齢者総合福祉施設を運営しています。 職員が仕事を通じて体験した心温まるエピソードを掲載します。どうぞご覧下さい! HP https://seikaen.jp/

    最近の記事

    ご利用者のハートをロックする!

     私は入職前からギターを趣味としており、いつかご利用者の前で披露したいと思っていました。その話しを時々、私と同じ趣味を持つ上長に話をし、「いつか出来たら良いな」と話しに花を咲かせるのでした。  毎年養力センターでは、毎年4月にご利用者のお花見イベントとして「華の宴」を開催しています。例年通りであれば外部の方に依頼しご利用者の方々にお花見と一緒に催し物を楽しんでいただくのですが、新型コロナウイルスの影響で外部の方の参加が出来なくなってしまいました。  そんな中、上長より「私

      • コーヒー飲むって言ってるやろ!

         私が2年目の時に入所されたご利用者Y様のお話をします。Y様が当苑に入所される日、私は喫茶担当をしていました。喫茶終了の時間になり、喫茶の片付けをしていた時にY様が入所でフロアに上がってこられました。  ハットを被り、お洒落な服装をされているY様に「喫茶の用意してるって聞いたからコーヒーちょうだい」と言われ、「すみません、終了時間になってて片付けてしまいました」とY様に伝えると「コーヒー飲むって言ってるやろ!」と怒られ、その後暫く無視されるようになりました。  ここでコミ

        • 愛する妻へ

           奥様は入所中のA様の様子について、職員から直接話を聞きたいと希望があり公共交通機関をいくつも乗り継いで施設まで来て頂いていました。  本当はA様の様子を直接見て頂きたいのですが、コロナ禍で本人様と家族様の面会ができない日が続いています。携帯をお持ちではないのでビデオ面会もできませんでした。  どうやったらご本人のお元気な姿を見て頂けるかと考え、リハビリで平行棒を往復するまで状態が改善していたしていたので、平行棒での訓練の姿と「奥様へ写真を送るので笑って下さいね」と言うと

          • Face to Face

             新型コロナウイルス感染症の終息の目途がたたない今日この頃。  ご利用者から「娘はいつきてくれるんかな。会いたいわあ」といわれるたび今は直接の面会は難しいことを説明していますが、ご利用者の気持ちを考えると心苦しく感じます。  ご家族に連絡する際は、体調不良で病院受診が必要になるなど心配させてしまう内容が多いですが、そんななかでも「いつもすみません。ありがとうございます。よろしくお願いします。」とご家族から感謝の言葉をいただくこともあります。ご家族が来苑し直接顔をみることが

            笑顔を届ける介護士

             私は入職した頃から介護士として大切にしている事があります。それは、ご利用者に寂しさや辛さを出来るだけ感じさせず穏やかな日々を過ごして頂く事です。  当たり前では?と思うかもしれませんが、4年以上経験を積んでも難しいと感じます。それでも、世話しない業務の中で、ご利用者ひとり一人に、落ち着いた空間や丁寧な対応を提供しようと心掛けています。  最近、ご利用者K様との関わりで心がぽかぽかした出来事があります。K様は、全身の痛みを訴えられ、終日居室のベッドにて過ごされています。食

            FROM 検食カード♡

             給食の管理業務のひとつに検食の実施及び検食簿(検食カード)の作成があります。検食というのはご利用者の食事前に行い、適正な味付けや量で提供できているか、内容はどうであるかといった事を確認しています。  また、その結果などを献立に反映させています。養力センターでは、食事介助をされる看介護スタッフを中心に養力センターの給食を知っていただきたいため、ほぼ全職種の方へ交代で検食を依頼しています。  時々、心温まるようなメッセージをいただくことがあります。定年退職された方からですが

            あたたかいコーヒー

             OJT期間中に担当していただいた先輩とのエピソードです。  私は高卒で入職し、そして高校でも介護のことはほとんど勉強していなかったので何の知識もなかったのでとても不安でした。そんな中OJT研修が始まり、その先輩は介護の基礎からすごく丁寧に教えて下さり、とても優しく接して下さいました。  私がその先輩に担当していただく中で印章に残っているのは、夜勤中の事です。OJT研修は1か月に1人ずつなのでその先輩には1ヶ月しか担当していただいていませんが、1か月の夜勤中の休憩時間に必

            何回笑ってる?

             皆様は、人が1日に何度笑うかご存じですか?とある統計を引用させて頂くと、子どもが1日400回笑うのに対して、大人は平均15回しか笑わないそうです。  話は少し変わりますが、私は入職前から漠然と「長くても3年程で辞めるだろうな…」と考えていました。そんな考えをよそに瞬く間に月日は流れ、不肖の身ながらも様々な仕事を任せて頂くようになり、清華苑の桜を見たのは今年で6度目となりました。  運動嫌いで人見知りの私が、なぜ日々体を使いコミュニケーションが不可欠な介護の仕事を続けてい

            かたわれどき

             特養の3階ホールからの外の景色は高速道路の車の流れ、雲の流れや空模様が見え、見晴らしも良く、時には心を癒してくれます。特に夕方の車のテールランプや夕日がとても美しくずっと眺めていたいくらいです。  そんなある夕食時のことです。カーテンが閉まっていたので開けると見事な夕焼けでした。窓際に居た利用者さんが「わぁ、きれいやなぁ。すごいなぁ」と歓声を上げました。あまりの大きな声に少し驚いたくらいです。その声に他のご利用者さんも外を見て「ほんとだねえ」と・・・静かな時が流れました。

            清華苑の桜

             ケース担当のうちの一人のご利用者Sさんが3月頃から体調を崩されていました。一時は意識も朦朧とされ、もしかしたら今日、明日の命かもしれないとまで言われ、大変危険な状態でした。幸い大事には至らず、順調に回復され、桜の季節を迎える事が出来ました。    Sさんは桜がとても好きな方でした。以前おられた病院にも桜の木があったそうですが、「清華苑の桜が一番綺麗。今まで見てきた桜の中でも3本の指には入るわ。」とおっしゃられていました。 ホールから桜を見ると、「今年も綺麗に咲いたね。」と大

            私はアクター

             グループホーム清華苑で勤務していたときのことです。 ​  Aさんは加齢による認知症に加え、軽度の知的障害のあるご利用者でした。Aさんは短期記憶障害が顕著で、数分に1度「ここはどこですか。私はここにいてもいいのですか。」「主人はどうして死んでしまったんですか。」といつも不安そうに、繰り返し職員に問いかけました。  余暇活動として塗り絵や書き物をしている時、職員と一緒に調理をしている時などは不安な気持ちを忘れ、作業に集中されることから日常的に筆記練習を行って頂くことを思いつき

            人生の最期に

             それは、平成20年12月1日月曜日の早朝7時前の事だった。私は、この時の事を鮮明に覚えている。いや、忘れられないというほうが正確かもしれない。 ​  その日、私は早出で出勤しいつもと変わらず情報収集を行った後、先輩職員と共に朝食の為、東棟から離床介助を行いに行った。いつものようにA氏から起きていただく、「おはようございます、朝ごはんにいきましょう」と声掛けを行った。声掛けをした際、A氏は開眼、開口していた。A氏は反応されない。私は「あれ?もう起きとるんかな?聞こえんかったん

            101歳のYさん

             この清華苑で多くの方々と出会う事が出来ました。  その中で勤務して初めて任されたケース担当のYさんついてお話ししたいと思います。 ​  Yさんは、101歳という高齢な為、普段は、寝て過ごされる事が多い方でしたが、起きておられる時に訪室すると気さくにお話しをしてくださる方でした。  Yさんは、会いに行くと必ず「はよおとうちゃんとこ行きたい」「はよ会いに来いよ」とおっしゃられ旦那さまの話を嬉しそうにされていました。他にも「私怖そうに見られるけど根は優しいねんで」と笑顔で話され

            居心地のいい場所

             事務所で仕事をしているとたまに玄関ロビーからご利用者が家族・職員との話し声が聞こえる。    リハビリの訓練に励んでいるご利用者と職員が寄り添ってたわいもない話しで花が咲く。    ご利用者が家族・職員と昔話や童謡を一緒に歌っている姿はとてもほほえましく、仕事が忙しく自分に余裕がない時ほど聞こえてくる。    自分にとってご利用者と職員の会話を聞いているだけで直接ご利用者と関わりがない自分も関わっているかのように居心地いい気分になり、思いどおりに出来ないことのイライラが穏や

            3年目のLetter

            お母さんへ ​  3年前、私はお母さんの反対を押し切り清華苑へ就職したよね。 ​  始めは誰も知らない地での生活に寂しさと不安な日々で、お母さんに泣いて電話した事もありましたね。 あの時は心配をかけてごめんね。 ​  あっという間に時が過ぎて4年目を迎えました。 ​  仕事の厳しさ、楽しさを教えてくれる上司、「これ食べて」と母のように、体のこと気遣ってくれる先輩、何かあればすぐに集ってくれる同期たちに囲まれて仕事をしています。 ​  清華苑の人たちの優しさに何度も救われました

            七夕の願い

             私が清華苑に入職するきっかけとなったのは、祖父母の影響が大きかったからです。    仕事をしていて本当に意味がある仕事をしているんだなと感じたのは、自分の身内が実際に介護となった時「介護」という物がどういう事なのか分からない家族にとって私はとても頼もしい存在だと言われた事でした。 ​  縁があって自分の身内母親の祖母を自分が働いている特養へお願いする事となった時は本当にありがたい気持ちと複雑な気持ちが入り混じっていました。  職場の人には自分の身内だという事は最初の頃は伏せ