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彼女は息を吐く様に嘘をつく 《詩》

「彼女は息を吐く様に嘘をつく」

適正存在者の中に紛れ込んだ
不適正な人間が

無益な思考と妄想を繰り返す

僕等は嘘を掻き集め 

仮説を積み上げ物語を描いている

其処には費用対効果や生産性は無い


白か黒で裁く世界 

理論武装と結果論 不要な単体 

無用な言葉狩りが続いている

好きにすれば良い 

生まれたての挫折とプラスチックの
玩具を抱いて眠る夜

愁に染まる午前一時 反逆の星

酔夢の中 

既成の壁を打ち破る聖霊の拳

沈黙の瞑想 毒された月の電光

暁に昇る幻影が氷塊の城を映し出し
惨殺志願の正常狂気が絡み付く

無垢の極致で錯乱と共に朽ち果てる

彼女が求め欲した
最後の権利に一筋の光明を 

眠りから醒めた永遠に救いの手を

僕等の仮説は続いて行く 

物語は終わらない


忘れかけていたのはユダの裏切り 

ただ うろたえる 

視界を奪う深い霧の中で
ただ うろたえる

目の前の偶像が歪み崩れ堕ちる時

彼女は息を吐く様に嘘をつく

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