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西願広望
2023年2月19日 17:58
一見、自己主張を控えて大人しそうな顔をしながら、実は偏った見方を滑りこませている、しかもそれが極めて美しくて緊張感のある映像と一緒に流されるものだから、ふつうの観客なら騙されてしまう、そんな映画だった。一言で評すれば「ずるい」。偏りまずはこの映画の偏狭さから指摘していこう。この映画は、75歳以上の人間ならば自らの意思で死ねる制度ができた近未来の日本を描いている。国家がこの制度を設けた背景
2023年2月15日 13:37
『アルジェの戦い』は傑作だったけどアルジェリア戦争(1954年-62年)を主題とした映画に関して言えば、『アルジェの戦い』(1966年)より右に出るものが無いように思われる。『アルジェの戦い』が傑作だったのは、ドキュメンタリー風の手法を用いて客観性の格好をとった点が、功を奏したからだろう。例えば裕福な白人による貧しいアルジェリア人への差別を映像にした。差別は日常的だけれども、ふつうならば(=本
2023年2月13日 02:13
主人公のたくましい非人間性=野性昔の教え子(現アラサーマダム)が『チェンソーマン』に登場する「姫野先輩」のコスプレ画像をおくってくれた。しかし私は『チェンソーマン』を未見だったので、アニメでイッキ見をした。面白かった。悪魔退治のチームがいる。主人公のデンジくんは半分悪魔で半分人間。彼の先輩が姫野さんで、チームのお姉さん的存在だ。デンジくんを自分のベッドに誘うなど、悪ふざけもするけれど、明るく元