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初めて退職エントリというものを書いてみました。

新卒で6年半働いた株式会社システムシェアード(以下、シェアード)を退職して、この10月からアクセンチュア株式会社で働きはじめました。といっても今はまだ諸々の研修を受けているだけなのですが、最初の1週間を終えたところです。

今回退職エントリを書こうと思ったのは単純に他の人が書いているのを見て自分も書いてみたかったからなんですが(笑)、今感じている率直な思いを書き留めておきたいなと思いました。

ということで、つらつらと書いていたら5000字超の壮大な文章になってしまったんですが、興味のある方はどうぞお付き合いください。

これまでの仕事内容

いわゆる文系・未経験の状態から新卒でシェアードに入社し、退職するまでの6年半で大きく2つの業務を経験させてもらいました。

ここでは一応の時系列も加味しつつ、雰囲気が分かる程度にざっくり紹介します。

▼システムエンジニアとしての仕事

いわゆるSE的な業務として取り組んだことでは、

  • 複数のクラウドベンダーとの渉外

  • 社内複数部署とインドの開発チームとの橋渡し

  • AWSの基盤構築支援

  • VBAや.NETを利用したツール開発

  • 新規サービスの企画開発

などがあります。

今振り返ってみてもものすごく幸運だったのは、初めての客先業務でクラウドに関する業務に携われたことです。これはクラウドを使った「開発」というよりは、クラウドとの「通信」に関わるプロジェクトでした。

なのでクラウドのクの字も知らない状態で、「クラウドの使い方」だったり後に傾倒することになる「AWSとは何か」だったりはまったく知らずに業務を行っていました。

IT業界に入って間もなくということで周囲に迷惑をかけたことも多々ありましたが、業界のプロフェッショナルの方々がゴリゴリと業務を推し進めていく姿を間近で見させてもらったことは大きな財産になったと感じています。

そして、間接的ではあれ、クラウドに関わる業務からキャリアをスタートできたことで、AWSと出会ってからも比較的スムーズに理解を深めることができたし、今日までのキャリアの大部分をクラウドに関わることにもつながりました。

また、2年ほど前に取り組んだ新規サービスの企画開発業務ではデザイン思考やリーンスタートアップ、アジャイルなどを採用したとても刺激的な経験ができたのも楽しかったです。

▼ITインストラクターとしての仕事

これはシェアードだからこそできた経験と思いますが、SEとしての業務の他に、企業向けのIT技術研修への登壇やコンテンツの開発にも携わることができました。

ちなみに、SEと教育とで分けて書いていますが、実際にはSE→教育→SE→教育…といったりきたりしています。

そんな教育分野では、大きく以下のことに取り組みました。

  • プログラミング研修登壇(Java、Oracleなど)

  • インフラ研修登壇(ネットワーク、Linuxなど)

  • クラウド研修登壇&教材開発(AWS入門~中級レベルなど)

  • 個社向け研修のプランニングと提案

はっきり数えたわけではないですが、通算で100日以上は登壇して、300名以上の方へトレーニングを提供させて頂いたと思います。

世の学校の先生が大変なように、講義準備をして登壇して、ひとり一人の様子や習熟度を気にかけて、時には個別のサポートをしてというのはかなりハードな業務でした。

それでも、インプットした情報を自分なりの視点で整理・再構築して、分かりやすく伝えようと工夫することはクリエイティビティを刺激されてとても面白かったし、そうしたアウトプットがしっかり相手に届いた時の嬉しさもひとしおだったのを覚えています。

シェアードでの6年半を振り返って

最終出勤日のビル画像、よくあるやつを撮ってみました。

今思えば、新卒で就職活動をしていた当時はなんとなく

「ITがこれからの世の中を作っていく気がする」

「大手に行くよりも小さい会社で自分の実力をつけたい」

くらいのことしか考えていなくて、それでいて世の中のことを知った気になっていた自分を採用してくれたシェアードにはとても感謝しています。

結果として、紆余曲折こそありながらも、学生のころの自分が期待していたようにシェアードでなければ知らなかったことやできなかったことをたくさん経験させてもらうことができました。

クラウドの出会いをはじめシェアードでの1つ1つの経験が、今の自分を形作ることにつながったのだと思うと本当に感謝しています。

6年半もの間、お世話になりました。

転職しようと思った理由

シェアードを退職した理由については大小様々なものがありますが、
ここでは主な3つをピックアップしてご紹介したいと思います。

1つ目は「教科書的な知識の習得に行き詰まりを感じた」ことです。

20代半ばで研修講師として登壇するようになり、テキストの内容や演習の内容は理解をして講義に臨んでいましたが、それは必ずしも現場での実践知に即したものではありませんでした。

それでも顧客の期待する価値には一定程度応えることができていたし評価頂くこともできていたと思いますが、トレーニングを受講いただく方々の幅が広がったり、業界をリードするような技術者の方々の情報に触れる中で、IT技術をもっと深く知りたいと思うようになりました。

2つ目は「エンジニアではない形で自分の強みを発揮したかった」という理由があります。

これまでのキャリアの中で、プログラミングを教えたり、業務として取り組むことは多少あったものの、がっつりした本格的なシステム開発・アプリケーション開発を経験することはありませんでした。

それを引け目に感じることも多かったのですが、過去の自分の経験を振り返ってみると手を動かしてモノづくりをするよりも、もう少し抽象的なところで頭を使っているときに楽しさを感じるし、自分の強みを活かせているなと思いました。

実際、ストレングスファインダーという強み診断サービスを利用してみると「戦略的思考力」が上位にを占めていて、その中でも新しいアイデアを考えたり物事の背景にある法則を見つける「着想」が自分の一番の強みでした。

2019年2月のストレングスファインダーの診断結果(34ある資質のうち上位5つを掲載)

なので、その強みをもっともっと活かしたいと思ったし、コンサルタントとしての仕事はそういった自分に合っていそうな気がしています。

※アクセンチュアだからまったく手を動かさないということではありません。実際はアサイン次第で構築・開発・運用に関わることは普通にあるので、あくまでも特徴的な部分ということで。

そして、転職を考えた3つ目の理由は「外資系企業で働いてみたかった」というものです。

これは学生時代に1年間カリフォルニアへ留学をしていたことが大きく影響しています。

留学をした当時強く感じたのは「オープンかつフラットにコミュニケーションを取り、ひとり一人のアイデアや考え、違いを尊重する社会としての居心地の良さ」です。

そこでは日本で感じていた他者の目線や規範に従って生活をする閉塞感のようなものから自由になることができたし、コミュニティーの発展が自分の幸せになることを理解して周囲に存在する問題の解決に主体的に関わっていく人々の姿を目にしました。

もちろんアメリカの社会が完璧ということは全くないし、解決すべき問題もたくさん存在しているけれど、今の日本社会が抱える問題を解決していこうとしたときに何かヒントになるようなものがある気がしています。

なので、留学とは少し形が違いますが、2度目の異文化体験によって留学時代そうだったように日本の企業の外の視点から世の中を見たときに一体どんなものが見えてくるのか今からとても楽しみです。

転職活動中にお話を聞かせて頂いた方々へ

転職活動を振り返ったときに大きく印象に残っているのが、それまでお話をすることのない会社の外の方々とお話しする機会をたくさんいただけたことです。

応募させて頂いた企業は5社ほどで、選考中はもちろんそうなんですが、応募の準備をしていた頃はカジュアル面談プラットフォームの Meety などを使って色んな会社、色んな経歴の方々とお話させて頂きました。

同じ業界内はもちろん、時には業種や業態の異なる方々ともお話をする機会を頂いて、それぞれの仕事観やキャリア観のお話から自分のキャリアや人生、業界のあれこれを考える上で大きく視野を広げることができたのは間違いありません。

採用に至るまでにはもちろん面接でお話する内容以外にもスキル感や業務内容、その他諸々がフィットしなければいけないわけですが、その時その時の自分の等身大な思いをお伝えさせて頂くことができたのではないかと思います。

残念ながら内定ないし内定承諾には至らなかった企業の方々も、貴重なお時間を割いてお話しをさせていただけたことには本当に感謝しています。

また、転職活動中の悩みを親身に聞いてくださった方々にもこの場を借りて改めてお礼をお伝えさせてください。

アクセンチュアへの入社から1週間が経って

このエントリは本当は入社日の10月1日に合わせて書く予定だったんですが、中々書き終わらずに1週間以上が経過してしまいました(笑)

ということで折角なので、入社から1週間時点の今時点の気持ちも書いておくと今は率直に「自分が思っていた以上にいい会社に入れたな」と感じています。

数年前に興味本位で会社の説明会を受けたり、採用プロセスの中会社の変革に取り組んでいるという話は聞いていたものの、いわゆる外資系企業の「ハードワーク」「実力主義」的なステレオタイプなイメージを持っていました。

もちろんそういった側面がないことはないんですが、それ以上に働く環境だったり、ひとり一人の尊重だったり、必要な教育やサポートを受けられる環境だったりが想像以上に整えられていることに嬉しいギャップを感じています。

最近ではアクセンチュアが新卒で入社したい企業ランキングの上位にランクインしているという話も聞いていましたがそれも自然とうなずけました。

また、入社してからアクセンチュアが「Let there be change.」というスローガンを掲げていることを知ったんですが、自分が個人的に掲げている「Be the catalyst for change.(変化を促す触媒になる)」というコンセプトにものすごく似ていることにも驚きました。

※実際にはこちらのツイート時点から大幅にアップデートをしているんですがそちらはまたどこかの機会にご紹介で着たらと思います。

入社を決める時点では知らなかったものの、結果的に自分とすごく近い価値感を持った会社に入れたと感じています。

加えて、アクセンチュアへの入社を検討した際は「特定のクラウドサービスだったりソリューションに偏ることなくスキルを伸ばせる」ことも魅力の1つに感じていたのですが、

その先の結果として「顧客に変化をもたらす」ことにプライオリティーを置いている点は、すごく自分の考えにもフィットしていて、共感の気持ちをさらに強めることにつながりました。

これからのこと

今後は今の自分が持っているクラウドの強みや伝えることの強みを更に伸ばしていきたいと思っていますが、それはあくまでも手段であって。

ツイートのコンセプトのところで書いたように、自分は「変化を促進する存在」でありたいし、「自由と創造のある人生」を生きたいし、その結果「ひとり一人が生を奏でる世界」を作っていきたいと思っています。

そして、個人的には自分のことを興味の幅が広いというか、好奇心が強いというか、かっこいい言い方をするとマルチポテンシャライト(マルチなポテンシャルを持っている人)っぽいと自認しています。

実際これまで会社の仕事以外の部分でも記事制作をはじめとして個人で色々な活動に取り組んできましたが、そうした活動が会社での経験と合わさって書籍の出版@ITでの連載につながりました。

また、最近ではライフワークとして取り組んでいるピアノやコーチングがすごく面白くて、今後も可能な範囲で色々活動していきたいと考えています。

どんな感じなのかざっくり書いてみると、

  • 個人理念や個人MVV作りのサポートとか

  • 個人の目標達成のためのOKR作りサポートとか

  • 音楽×コーチングとか

  • ピアノ×プロジェクションマッピングとか

  • IT関連だと技術ブログとかも

時間や体力やその他諸々が許せば取り組んでみたいと思っているので、今後は上司や人事の方と相談をしながらできる範囲で活動を行っていけたらいいなと思っています。

そんなこんなで、とりあえず Meety のページも作ってみたので、ここまでのお話に何かしら興味を持ってくださった方は一度カジュアルにお話してみませんか?

各種SNSでのメッセージもお待ちしていますので、気が向いた方はお気軽にご連絡ください!

※コーチングについては、僕のコーチングに対する考え方を こちら の記事で語っているので興味のある方はどうぞ。

おわりに

ということで転職を機に今までとこれからについて、簡単に?書いてみました。

この記事を読んでくれたのは、

  • 普段交流のある方々、

  • あまり接点はないけどたまに僕のことを思い出して気にかけてくれている方々、

  • 「なんか変わったやつがいるぞ」と思ってフォローしてくれている方々、

  • なんとなく目に入ったから読んでくれた方々

などなどかと思います。

今後も紆余曲折、上り下りなど色々あるかと思いますが、自分なりに面白いと思うことに取り組んでいきたいと思っているので温かく見守って頂けたら嬉しいです。

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