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【コリアンダースパイス】コエンドロ、パクチー
地中海地方が原産ですが、現在では世界中で栽培されています。歴史は古く、紀元前1550年の医学書「エーベルス・パピルス」やサンスクリットの書物などに料理法や薬としての使い方が記されています。聖書にも登場し、神がイスラエルの民に与えた食べ物マナについて、コエンドロの種のよう白いと形容しています。また、ギリシャの医学の父ヒポクラテスはコリアンダーを薬として使ったということで、このころ、ローマ人によってヨーロッパ中に広められたのです。アメリカに最初に持ち込まれたスパイスのひとつでもあり、1670年以前はマサチューセッツで栽培されていました。
葉はハーブとして南アジアや南アメリカで盛んに使われ、実はスパイスとして利用されています。葉と実は香りも味もかなり異なりますが、生産国ではどちらの需要も高いです。
葉や未熟果には強い香りがありますが、果実が熟すと香りは甘くなり、スパイシーで、木の香りにペパーの風味が加わったような匂いになります。味は甘くマイルドで、オレンジの皮を思い出させるような独特のものです。
カレー粉にも欠かせない材料です。中近東では挽き肉料理やソーセージ、シチューなどに、ヨーロッパやアメリカではピクルスやオーブン料理のスパイスとして人気があります。精油はチョコレートやリキュールその他の飲み物にも使われています。
薬用としては、種と精油は頭痛や消化不良の薬として使われています。
精油は、お香や香水にも利用されています。
#スパイス図鑑 32ページより
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