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土井善晴さんの「こんなんでええんですわ」

最近は外出自粛に加えて天気が悪い日が続いているので、さらに家にいる時間が増えました。家の”積ん読”の消化に努める毎日です。

今は土井善晴さんと中島岳志さんの対談本「料理と利他」を読んでいるのですが、とても面白いので読み終える前にシェアします。読んでいる最中なので、ざっくりしていたらすみません。


最近カレー作りにハマっている私ですが、レシピ通りに作ったカレーがなんだか最近しっくり来ていないんですよね。分量も工程も守っているのですが、何か物足りないというか……
この本の中で土井先生は「レシピ通りに作ることで感性が休んでしまう」とおっしゃっています。レシピの中に「きゅうり一本」と書いてあったとしても、季節によってサイズや味が異なるかもしれない。臨機応変な対応が必要なんですね。
ここで私は「そういうことか……!」とつぶやいてしまいました。その日の材料と気分で、自分なりにアレンジすることで納得のいくカレーが作れるかもしれない。少しやる気が戻ってきました(ちょっと飽きてた)
土井先生は料理番組などに出演した際に「こんなんでええんですわ」「お料理いうんは、失敗ないんですよ」なんて言ったりするので、面白い方だなあと思って見ていたのですが、実は「レシピに頼りすぎないで」というメッセージだったのか……!?なんて、ひとり感動してしまいました。

そして、毎日インスタ映えするような料理を家庭で作る必要はなくて、忙しくて疲れている日は一汁一菜でよい、ということも別の書籍でも提案されています。

この本もおすすめします。日々の料理を負担に感じている方にはぴったりの本かと思います。

「料理と利他」の中で民藝のこともお話しされているのですが、その中で出てきた河井寛次郎さんの特集がちょうどテレビで流れて、タイムリーだなあと思いながら観ていました。土井先生の「家庭料理は民藝だ」という言葉も、なんとなく理解できる気がします。日本人がもつ美的感覚や”清らかさ”を大切にする気持ちが、日本の民藝にも家庭料理にも表れているような。
とにかく土井先生と対談相手の中島さんの知識と話題の引き出しの多いこと。料理を通して地球のことを考える、なんて聞くと大袈裟に感じてしまうかもしれませんが、辿っていけばきっと繋がっているんですよね。

また面白い本に出会ったらシェアしますね。
それでは、またすぐに。

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