見出し画像

メモの取り方が変わった本【徒然読書⑦】

私はよくメモを取ります。

だけど、そのメモをそのままにしてしまうことが多いです。

たまり続けていくメモやノートを見て、どうにかして活かせないか、自分の成長につなげられないかと考えていたときに、この本に出会いました。

こんなかたにおすすめ!

✔メモをよく取る方
✔効率的に何か身につけたい方
✔メモの新しい取り方を試してみたい方
✔思考の整理をしたい方

この本では、「ツェッテルカステン」という方法を紹介しています。

「ツェッテルカステン」とは、1960年代にニクラス・ルーマンが開発したメモ術です。

ひとつのアイデア、ひとつのメモの価値は、文脈によって決まる
その文脈は、必ずしもメモを採録した文脈とは限らない

ルーマンは1997年に『社会の社会』という大作を書き上げ、30年間で58冊の数百本の記事を書いた人です。

その驚くべき生産性の秘密が「ツェッテルカステン」なのです。


ツェッテルカステンの全体の流れは、以下の通りです。

①走り書きのメモ(この過程は省略して良い。一ヶ所にまとめる)
②文献メモ(何かを読んだときに自分の思考を自分の言葉で書く)
③永久保存版メモ(アイデアを発展させる)

これらを小さい紙に書いて、メモ同士がどう関連するのか?という「考え方の格子」を構築するのです。

①の走り書きのメモは、できる限りその日のうちに文献メモや永久保存版メモに書き直します。

そして、図書館でみる分類記号のように、一つ一つのメモに番号を付していきます。


ツェッテルカステンに必要なものは、4つだけです。

①書くものと書かれるもの
②文献管理システム(Zoteroなどの文献管理アプリ)
③ツェッテルカステン
④エディター(Wordなど)

個人的にZoteroを、卒論執筆時代に知りたかったなーと思いました。

論文を書くときにネットから論文を引用するときなどに、役に立ちます。

ツェッテルカステン自体は、ものというより仕組みという理解なので、ツェッテルカステンを構成するメモを保管できるファイルがあると良いと思います(手書きの場合)。

また、英語版が多いですがツェッテルカステン用のアプリもあります!


ツェッテルカステンのすごさはメモの保存よりも関連するものが何か分かること、そしてアイデアが混ぜ合わされて洞察が生まれることです。
意味のあるつながりを自分の脳の外に意識的につくるのがツェッテルカステンの目的です。
メモのあらゆるステップには問いが伴っています。

だから、1つのメモには1つのことしか書きません。

自分の言葉で書いてこそ、思考も整理できるし理解も深まるのです。

メモ同士のリンクで、トップダウンではなくボトムアップでのアイデアの発展が可能になり、偶然の出会いが生まれるのです。


そして最後に、心に響いた文章を2つ紹介します。

本当に賢い人とは、何でも知っている人ではなく、幅広い理論を資源として活かし、ものごとの意味を理解できる人です。
クリエイティブな人とは、「集中」も「持続的な注意」も両方できる人です。
柔軟になることが可能な仕組みが大切です。

知識を身につけるだけではなく、横断的に結びつけて、本質の部分を理解できる。

ただ集中するだけではなく、分析や理論にも強くなる。

最近よく聞く「プロティアン・キャリア」にもつながる考え方なのかもしれませんね。


この本を読んで、百均に行き、「ミニ情報カード」(91mm×55mm)を買いました。

まず読んだ本やネット情報から、ページごとに段落ごとに簡潔に書き写します。

そして、別のカードに考えたことや思ったことを自分の言葉で書きます。

ある程度たまってきたら、机の上にカードを広げてみて、グループ分けします。

グループ分けした基準や考えを、新しいカードに書きます。

こうしたやり方をしているのですが、ただノートに書いているよりは考えがまとまりやすくなった気がします。

1ページに多くの情報があるよりも、1つずつ分割して自由に組み合わせれるというのが強いと思います。


今後、メモ術の磨き上げとノートアプリの効率的な活用ができるように、ツェッテルカステンを意識していきたいです。

何か参考になるところが、ありましたら幸いです!

毎日更新していますので、またのぞきに来てください!