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SDGsで考える!食品ロス削減のための取り組みって?【家庭編】
「そういえば冷蔵庫に入れておいた食材の消費期限が切れたかも」「もったいないけど捨てよう…」
家で料理をしていると購入後忘れてしまっていた食材や苦手だからと捨ててしまうお肉の部位など、まだ食べられるものでも捨ててしまうといった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実はそれ「食品ロス」っていうんです!
そこで今回は「食品ロスとSDGs〜家庭編〜」についてご紹介。
・SDGsと食品ロスの関係
・日本の食品ロスの現状と家庭から出る食品ロスの量
・今日からできる食品ロス対策【家庭編】など内容盛りだくさんでお伝えいたします♪
1私たちの身近な問題に取り組む「SDGs」
そもそもなぜ「食品ロス」や「SDGs」といったワードを目にする機会が増えたのでしょうか?
ここで一度「SDGs」について整理しましょう。
◆SDGsを理解しよう
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、『Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)の略称で、日本語に訳すと「持続可能な開発目標」といった意味になります。
2015年の国連サミットで採択され、国連加盟国193カ国すべてはこの「SDGs」の目標達成のために取り組んでいます。
SDGsの目標には『誰も置き去りにしない世界を目指して』というテーマでカテゴリー別に17個設置!
その中に「食品ロス」に関わる目標があるので、目標に目を通して少し考えてみましょう。
《SDGsの目標》
テーマ 『誰も置き去りにしない世界』を目指して
目標1 「貧困をなくそう」
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
目標2 「飢餓をゼロに」
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
目標3 「すべての人に健康と福祉を」
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
目標4 「質の高い教育をみんなに 」
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標5 「ジェンダー平等を実現しよう」
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る
目標6 「安全な水とトイレを世界中に」
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
目標7 「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
目標8 「働きがいも経済成長も」
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
目標9 「産業と技術革新の基盤をつくろう」
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
目標10 「人や国の不平等をなくそう」
各国内及び各国間の不平等を是正する
目標11 「住み続けられるまちづくりを」
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
目標12 「つくる責任 つかう責任」
持続可能な生産消費形態を確保する
目標13 「気候変動に具体的な対策を」
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
目標14 「海の豊かさを守ろう」
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15 「陸の豊かさも守ろう」
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
目標16 「平和と公正をすべての人に」
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう」
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
今回はSDGsのさわりの部分をご紹介しましたが、さらに詳しくSDGsについて知りたい!という方はこちらのサイトがおすすめです☆
▷SDGsを本当にわかりやすく解説します
▷最近耳にするSDGsとは?意味を解説!
▷日本が解決すべきSDGsの課題
参考サイト|食品ロス削減から考えるSDGs
◆食品ロスに関係のあるSDGsの目標ってどれ?
SDGsの目標に目を通した方はどの目標が食品ロスに関わりがあるかわかりましたか?
そもそも「食品ロス」がなにかイマイチわからないといった方は、ここで覚えてください☆
「食品ロス」
食品ロスとは、本来は食べられるものなのにも関わらず捨てられてしまう食品のこと。
日本の食品廃棄物は年間2,531万tでそのうち食品ロスの量は年間600万t(平成30年度推計値)
(参考:農林水産省 食品ロスとは より)
さて、食品ロスとSDGsについて整理したところでSDGsの目標の中でどれが食品ロスに関わりのあるのか考えましょう!
答えはズバリ!目標12「つくる責任 つかう責任」
食品ロスと聞くと私たち消費者よりも食品を加工して販売し、売り切れなかった企業側や販売店の方が問題があると思いがちですが実は違います。
食品ロスは消費者である私たち、家庭から出る部分も多いんです…
実際、目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲットの中には、世界全体の一人当たりの食糧の廃棄を半減させるといった内容が含まれています。
つまり私たち一人当たりの食品ロスを削減しなければいけません。
「SDGsって企業や国がやることでしょう?」と思っている方も多いですが、私たち消費者も主体的にやれば目標に到達するのは難しいんです…
SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」ターゲット
12.1 開発途上国の開発状況や能力を勘定しつつ、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食糧の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。
12.4 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じて、環境上適正な化学物質やすべての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
12.6 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むように奨励する。
12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.8 2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術能力手の強化を支援する。
12.b 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
12.c 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形での開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や、有害な補助金が存在する場合はその環境への考慮して段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて、市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する、化石燃料に対する非効率な補助金を合理する。
(参考:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン より)
参考サイト|SDGs|目標12 つくる責任つかう責任|食糧が余っているのに飢餓!?
2家庭からはどれくらの食品ロスが出るの?お茶碗で換算すると?
食品ロス削減の項目がSDGsに書いてある、一人当たりの食糧廃棄物を減らさなければいけないことがわかった上で、日本では年間どれほどの食品ロスが出ているのかについて考えていきましょう。
《日本の食品ロスの問題》
日本では、食糧廃棄物が年間2,531万トン。そのうち食品ロスの量は年間600万トンあります。(平成30年度推計値)
そのうち事業活動を伴って発生する「事業系食品ロス」は年間324万トン(54%)、各家庭から発生する「家庭系食品ロス」は年間276万トン(46%)になります。
(参考:農林水産省 食品ロスとは より)
年間の食品ロスの量を見るとあまりにも膨大な数字に驚く方も多いのではないでしょうか?
食品ロスの量は年間600万トンといわれていますが、これを具体的な数字になおすと国民一人当たり1日お茶碗一杯分のご飯を捨てていて、年間では日本人の一人当たりのお米の消費量に近い47キロにもなるんです!
この数字を見てもまだ「自分は関係ない」と思いますか?
ほかにも、食品ロスの中でも事業から出される「事業系食品ロス」と各家庭から出される「家庭系食品ロス」の2種類がありますが、実際2種類の差はあまりありません。
そう考えると私たち消費者の一般家庭から出る食品ロスの多さに空いた口が塞がらなくなるのではないでしょうか。
参考サイト|SDGsの多くの問題と関わる食品ロス問題 日本企業に必要な意識とは【特別企画】
3食品ロスを減らすために家庭で私たちができる取り組み
食品ロスの問題が想像以上に大変だということが理解できたところで、私たちにできる取り組みについて考えていきましょう。
◆まずは捨てないように注意することが大原則
当たり前のことかもしれませんが、食品ロスを削減するために一番大切なのは「食材を無駄にしないこと」です。
購入した食材がいつまでに使用しなければいけないのかを確認し、冷蔵庫などで眠ったまま廃棄することがないように気をつけなければいけません。
食品ロスを削減するための大原則は
①買いすぎない
②作りすぎない
③正しい保存方法をする ことです。
まずは普段のお買い物や調理の際に気をつけるところからはじめてみましょう。
◆調理方法がわからないときは「料理教室」に参加してみて
食品ロスの大原則は守っているけどどうしても出てしまう廃棄物もありますよね。もちろん食べられないものを無理に食べる必要はありませんが、調理次第で美味しく食べられるものは工夫をしてみるのもおすすめです。
料理が苦手な方も得意な方も、普段捨ててしまう大根の葉っぱや鶏肉の皮などを利用した「脱食品ロスメニュー」にチャレンジしてみてください!
地域によっては食品ロス削減のために「食品ロス削減レシピ講座」などの料理教室を開催しているところもあるので、気になった方はぜひ足を運んでみるのも◎
参考サイト|家庭で余っている食品の受け取り!?SDGsと食品ロス対策!
4 食品ロス削減についてもっと知りたい方向けのおすすめのサイト
今回は食品ロス削減についての基礎知識や家庭でできる取り組みについてご紹介しましたが、さらに詳しく食品ロスについて知りたいという方におすすめのサイトもご紹介します。
①SDGs達成のために解決すべき食品ロスの現状とは?【日本編】
こちらのサイトでは食品ロスと日本の現状をふまえて、食品ロスを削減することのメリットなどが紹介されています。
②SDGsに関わる食品ロスが起きる理由や原因とは?【世界編】
こちらのサイトでは世界から見た食品ロスの現状や原因などがまとめて紹介されています。
どちらのコラムも食品ロスについて詳しく紹介されているので、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね☆
5 まとめ
いかがでしたか?
今回は「食品ロスとSDGs〜家庭編〜」を中心に、
・SDGsについて
・食品ロスについて
・食品ロスが関わるSDGsの目標について
・家庭から出る食品ロスの量について
・家庭でできる食品ロスの対策について ご紹介しました。
食品ロス削減には私たち一人ひとりの意識と行動が必要不可欠です。
このコラムをきっかけに今日からぜひ少しだけでもいいので意識して取り組んでみてくださいね。
調理している時に「もったいない」という意識が少しでも芽生えていただけたら幸いです。
noteでは食品ロスに関してのコラムも発信しています。
こちらも参考にしてみてくださいね♪
《参考サイト》
・フードバンク(農林水産省)
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