見出し画像

【読書録】『センゴク』シリーズ 宮下英樹

読書録、と言っていいかどうか分からないが、今日は、私が愛読しているマンガ『センゴク』シリーズをご紹介してみる。

『センゴク』は、漫画家の宮下英樹氏が、講談社刊『週刊ヤングマガジン』に連載中の、日本の戦国時代を扱った歴史漫画だ。2004年から続いているシリーズで、大作だ。本日現在、以下のコミック(合計74冊!)が発売されている。

第1部:『センゴク』(コミック全15巻)
第2部:『センゴク 天正記』(同全15巻)
第3部:『センゴク 一統記』(同全15巻)
第4部:『センゴク権兵衛』(現在24巻まで)
番外編:『センゴク外伝 桶狭間戦記』(全5巻)

美濃・斎藤家の家臣であった仙石権兵衛秀久が主人公。タイトル『センゴク』は、戦国時代と主人公の姓「仙石」をかけたものだ。

仙石秀久は、稲葉山城の戦いの後、織田信長の部下となり、その後、出世して、領主となり、大名となる。そして、戸次川の戦いで大敗するが、小田原征伐での活躍により挽回した。この「戦国史上最も失敗し挽回した男」の目を通して、戦国時代の様子がドラマチックに描かれる。

主人公である仙石秀久は、この漫画が始まるまでは、武将として、あまり注目されてはいなかったのではないかと思う。そのほかにも、あまり有名ではない武将がたくさん登場する。

そして、織田信長、豊臣秀吉、徳川秀康、浅井長政、武田信玄、明智光秀など、超メジャーな武将たちは、それぞれ、とてもキャラが立っている。自分のイメージに近いキャラもいれば、そうではないキャラもいて、面白い。

このマンガのすごいのは、宮下氏が、文献調査や、戦場跡への現地取材を、とてもしっかりとされていることだ。その結果に基づいて、さまざまなシーンで、通説とは異なる説に拠ったストーリーを展開していて、とてもユニークだ。

そして、城ガールであり、お城検定の勉強をしている私にとっては、娯楽として楽しみながら、歴史上の戦いの舞台となったお城の勉強ができて、一石二鳥だ。

日本史の受験勉強をしたい大学受験生にもおすすめだ。このマンガが私の受験生時代にあったらよかったのにと思う。

そう言えば、昔、中学生の頃だっただろうか、『あさきゆめみし』という、源氏物語を題材にしたコミックが人気だった。これを読んだことで、古文の授業や受験対策が一気に楽しくなった経験をした。漫画で楽しく勉強ができるというのは、日本ならではの恵まれた環境なのかもしれない。

ただ、ひとつ、少々気になることがある。青年誌である『週刊ヤングマガジン』に連載されているせいか、ちょっとエッチな場面が必要以上に多いことだ。時々、「その濡れ場、このストーリー展開に必要か?」とツッコミを入れたくなるのだが…(苦笑)。

ご参考になれば幸いです!


この記事が参加している募集

#読書感想文

188,500件

#マンガ感想文

19,941件

サポートをいただきましたら、他のnoterさんへのサポートの原資にしたいと思います。