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学術論文を参考にすると、AIをより有効活用できる

巷では、AIを活用するためのプロンプト例やテンプレートが、ウェブ、ツイッター、書籍などで紹介されています。これらは、AIを使って記事を要約したり、データから財務分析をしたい人々にとって非常に参考になります。しかし、これらのプロンプトが期待通りの結果をもたらすこともあれば、そうでないこともあります。

どちらの場合でも、「なぜうまくいったのだろう?」、「なぜ今回はうまくいかないのだろう?」と、頭の中が疑問でいっぱいになります。うまくいかない場合には、「再現性がないなあ」と悩みつつ、原因を探るためにプロンプトを自分なりにアレンジして何度も試すのですが、結果が伴わないこともあります。

そんな時は一旦立ち止まり、学術論文を読むことで、状況を俯瞰して捉えることができます。

最近、非常に参考になったのがAI研究者の田中侑李さんによる、海外論文の解説記事です。

学術論文は何千、何百もの実験を行い、客観的なデータに基づいて結論を導き出しています。例えば、AIへの依頼は「期待する結果のみ」を伝えるのではなく、段階を踏み、プロセスを明確に伝えた方が期待通りのアウトプットを得られやすいとされています。田中さんの解説にあるように、「ステップバイステップ」で依頼する方法が学術的に有効であることが証明されています。

私がAIを活用する際、複数の投資先企業が四半期ごとに発表する決算資料を見える化したいと考えています。書籍で学んだプロンプトテンプレートをもとに、添付の決算資料からグラフを作成するようにAIに指示しますが、期待通りのグラフが出てくることもあれば、そうでないこともあります。以前は「なぜうまくいかないことがあるのだろう」と悩んでいましたが、学術論文の解説を読んでからは、プロンプト例をアレンジし、「ステップバイステップ」を意識するようになりました。

例えば、
第一ステップ:データテーブルに主要な数字をまとめる。
第二ステップ:そのデータテーブルをもとにウオーターフォールチャートを作成する。
このように段階を踏むことで、成功確率がぐんと上がりました

実践的なプロンプト例に加え、学術論文から得た知識を組み合わせることで、AIをより効果的に活用することができます。

さいごに、学術論文に関する情報ですがAI研究者の田中侑李さんの記事の中で紹介されているAIスコラーという学術論文の解説サイトは便利です。AIスコラーには田中さんをはじめとする研究者の方々の興味深い論文解説が数多くあります。個人的には以下の2つの解説が面白かったです。

一度は耳にしたことがあるプロンプトに関するコツがどの程度、効果があるのか、客観的なデータで解説されています。

学術論文から得た知識を実践的な知識と組み合わせることで、AIを使った実務に新たなアイディアがもたらされると思います。ぜひ参考にしてみてください。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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