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客と店、上司と部下はどちらもパートナー同士であるべき

ここ数年、新聞やテレビで、カスタマーハラスメントの報道を頻繁に目にします。

なぜお客はそんなに傲慢になるのか。本当にお金を払うお客は、サービスや商品の提供者であるお店よりも立場が強いのか。

実際にはそんなことはないと思います。

例えば、「明日から弊社の電車のご使用をご遠慮いただきます」と言われたら、出勤できなくなる乗客がでてくるでしょう。死活問題です。

職場でのパワハラも同様の問題と思います。部下が集団で辞職してしまったら、上司も部署として結果を出せなくなるでしょう。

過去の自身の経験から、社会でも会社でも相手を「パートナー」として尊重することで、持続可能なWin Winの関係を築けると思いました。今日はその学びについてお話しします。

目次
1.売り手も買い手もパートナー同士
2.上司も部下もパートナー同士
3.まとめ

1.売り手も買い手もパートナー同士

企業がお客として、売り手である業者に対して傍若無人な振る舞いをすることがあります。業者からの値上げの提案を受け入れない、むしろ値下げを強要するなどです。

ただ、実際にはこのような関係は持続可能ではありません。たとえば、大企業のように自社製品の生産に膨大な量の資材や原材料を必要とする買い手が、突然、売り手である業者から取引を断られたら、代わりの業者を見つけることは容易でありません。同じ価格で売ってくれる代替業者を見つけたとしても、必要量を同等の品質で供給できるとは限りません。

もちろん、買い手も必要以上にへりくだる必要はないです。むしろ、同士として、いかにしてこのインフレ下に、長期的に資材の質を上げられるか、価格の上昇を抑えられるかを、売り手と共同で考える姿勢を見せることが求められます。長期間の購入を確約するのか、一部代替原料を使って品質を落とさずコスト削減をするのか。

一方的な過度のプレッシャーは原料高、人手不足の環境では持続可能ではないでしょう。対等なパートナー関係を築くことにより、お互いが長期にわたって利益を出し続け存続できると思います。

個人単位でも、同様です。お店に出入り禁止になったり、交通機関の乗車拒否は生活が不便になったり、最悪の場合生活が立ち行かなくなります。

個人的には、自分が若い頃にヨーロッパに留学していた時のお店と個人客の関係が好きでした。例えば、フランスではどこのお店に行っても、必ず「こんにちは」とお互い挨拶します。一見さんで初めて入るお店でも無言で入店することはありません。買ったあとも、お互いに「ありがとう、またね。」と言い合ってお店を後にします。

家の近くにある地元の普通のパン屋さんによく行きましたが、いつも美味しいパンをリーズナブルな価格で提供してもらって、本当に助かると思っていました。有名な高いお店でない普通のお店ですが、働いている人たちがフレンドリーで、いつ行っても気持ちが良かったです。彼らも経営は楽ではなく、自分のような固定客はありがたいと言ってくれました。まさに、お互いに尊重しあうパートナーのような関係でした。

日本でも家の近所のカフェ、レストラン、ケーキ屋さんとはなるべく長く良い関係を築きたくて、積極的に味やサービスに対するフィードバックをしています。

2.上司も部下もパートナー同士

会社でも、上司がお客然として、部下に対して傲慢な態度で業務という「過剰なサービス」を要求することがあります。パワハラもカスハラによく似ていますよね。

上司は気をつける必要があります。部下は事務処理や分析などの「業務」というサービスを上司に提供をしてくれます。そのサービスなくして、上司は意思決定もできず、部署としての結果を出せません。よって、部下は上司のパートナーといえます。そのことをよく理解している上司は、部下のパートナーとして責務を果たします。例えば他部門の部門長と調整をするなど、部下が業務を遂行しやすいように、障壁を取り除くパートナーと言えます。

たまに、部下が次々に辞めて、結果を出せなくなる上司がいます。これは上司にパートナーとしての意識がなく、一方的に過度なサービスを要求することが許されていると勘違いしているケースです。カスハラのお客と一緒です。

上司も部下もお互いがお互いのパートナーである意識を持てると、部署としての結果を出しやすくなり、上司も部下も評価され、なによりも部内の人間関係がよくなるでしょう。

3.まとめ

以上になります。社会でも会社でも上下関係ではなく、「役割の異なるパートナー同士」という意識を持てると、短期的にどちらか一方が得をするのではなく、長期的にお互いがWin Winの関係を築けるでしょう。

それにより、社会問題になっている「ハラスメント」の多くは減らせると考えます。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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