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部下のやる気は上司しだい 上司は人のせいにしないこと
本屋に行くと、仕事で成功するには「上司はどうあるべきか」と言った本がたくさん並んでいます。私も会社員のころは、このような本を読みました。また、米系の会社に勤めていたので、リーダーシップ研修も頻繁にあり、知識をアップデートをしてきました。
確かに教科書から学ぶ、リーダーシップ論やチーム管理手法なども参考にはなるのですが、最終的に自分がチームを率いて出した結論はもっとシンプルなものでした。
「上司は部下に対して、人としてリスペクトのある態度を見せているか」
今日は自身の経験から以下の3つについてお話します。
常に機嫌が良いこと
部下に格好悪いところも見せること
「人」のせいにしないこと
順にご説明します。
1.常に機嫌が良いこと。
以前、会社の同僚と「部下のモチベーションがあまり高くないんだよね。」という共通の悩みについて雑談していました。数分ほど会話をした時にふと彼が「結局のところ、チームの雰囲気を良くするのも悪くするのも、僕ら上司次第なんだよね」つぶやいた時に、ハッとしました。
当時、自分は仕事が立て込んでいる時は、格好つけていたのか、部下の人たちが周りにいても、不機嫌そうな難しい顔をしてパソコンに向かっていたのでしょう。
難しい顔をした上司に相談を持ちかけたり、提案を持ってくる部下のひとなんていないですよね。今から考えると部下の前で不機嫌な顔を平気でしていた自分は、オムツの中にうんちを漏らして泣いてる赤ちゃんと同じだったと反省しています。
この同僚のつぶやきのおかげで、自分は部下の前では感情をコントロールして機嫌を一定に保つように意識し始めました。
そのせいか、チームの雰囲気も柔らかくなり、ちょっとしたことでも部下が相談してくれるようになって嬉しかったのを覚えています。
今でも上機嫌でいることの大切さを気づかせてくれた同僚には感謝しています。
2.部下にカッコ悪いところを見せること。
過去の経験から、上司がだめなところを見せることにより、部下も「上司も自分と同じ」と認識でき、困りごとを安心して相談できるようになると気づきました。
自分の情けない経験で恐縮ですが、部下の前で何度か恥をかいています。私のいた会社では経営陣にプレゼンをする際には通常、部門長がひとりで会議に挑むことになっていましたが、私は部下の人たちが作った資料がどのように役員に説明されるのかを彼らに肌で感じてもらうため、希望する部下の同席をOKしていました。
ある日、いつものように経営陣にプレゼンをしたのちに、最後の質疑応答で、部門長として知っておいて当然の数字の質問に答えられないことがありました。私は誰からみても慌てふためていたと思います。役員も「こんなことも頭に入ってないのかよ。」とため息をついたように見えました。
それを目にした部下の一人が、その場で私の代わりにさらっと回答してくれました。自分の準備が甘く恥ずかしかったのですが、一方で、部下の人たちは、「上司でもミスする」、「部下の自分たちと変わらない」、「自分たちが上司をカバーできる」ということを認識してくれたようでした。
おかげで、マネージャー研修の教科書でよく見る「心理的安全性」がチームに根付いた気がしました。理由は、その後、部下が以前よりきさくに話しかけてくれたり、冗談を言ってくれるようになったからです。
上司が人前で恥をかくことは、のちに自分のためだけでなく、むしろ部下のためになると思いました。
3. 「人」のせいにしないこと。
チーム内で問題が発生した時に、自分に落ち度がなさそうとみるや、「特定の誰か」に原因を求めてしまうことがあります。これは避けたいです。理由はシンプルに「誰も得しないから」です。
自分のせいにされた人には、その人なりの正当な理由がありますので、嫌な思いをします。同様に文句を言った本人にとっても気持ちの良いものではありません。たとえ、正論だったとしても人を責めたことへの後味の悪さや、周囲とのわだかまりが生まれます。
人ではなく、「なぜ問題が起きたか?」を議論すると良いでしょう。問題は複数の要因で起こることが多いので、その人ひとりのせいでないことも明らかになり、傷つく人が出てくることを避けられます。
例えば。。。。
トラブル:業者さんへの支払いが遅れ、クレームがきた。
背景
請求書が届いていたことに派遣社員の山本さんが気づかず、システムへの入力が遅れた。
支払担当者の田中さんがシステム内の未処理データを見落とし、さらに支払処理が遅れた。
このような場合、複数の要因が重なっているため、特定の誰かだけが悪いのではなく、「チェックをする仕組みがないこと」が根本の原因と言えます。よって、人では無く、問題とその原因を議論し、最終的に「チェックリストをつくろう」といった解決策につなげたいです。
理由は、「仕組み」の問題であれば、誰も責められないし、傷つかない、その上、議論によって解決策が生まれ、今後の業務プロセスの改善につながり、チームとしての連帯感もうまれるからです。
以上、上司は部下に対して、素直に人としてリスペクトのある態度を見せることが大事だと思った経験を共有させていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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