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会社に対する、自身の影響力を過大評価し過ぎないように気をつけよう

昨日Webで情報をチェックしていた時に、以下の記事に辿り着きました。

”自殺者の7割が男性で中高年が多い、「責任ある立場は強くあれ」の偏見を変えよう”
https://diamond.jp/articles/-/316841

自分にも心当たりがある内容だったので、気持ちが少し乱れました。大手の米系消費財企業で長く勤めていたのですが、40代、50代と少しずつ重要な仕事や役職を任されるようにになるにつれ、自分の会社に与える影響をよくも悪くも過大に考えすぎるようになりました。

今となっては、会社という小さな世界が当時の自分の全てで、社会全体においては、自分は単なる一個人であることに気づいていなかったと言えます。

今日は、過去の自身の経験より、「自身の影響を過大に評価しないこと」の重要性を以下の2つの状況からお話しします。

目次
1.仕事の調子の良い時
2.仕事の調子の悪い時

1.仕事の調子の良い時

30代になると、そこそこの実務経験を経て、仕事のコツを掴み、周りからも評価され、仕事にやりがいを感じる機会が増えてきます。多くの課題に直面するものの、体力と気力で問題を解決し、実績を上げることで、さらにモチベーションも上がり、周囲の人たちも、必要不可欠な人材とみなしてくれます。

このような状況は人を自信過剰にします。大企業に勤めていたとしても、その会社が突然無くなったところで、世の中の人たちの生活には何の影響も与えないでしょう。代替企業がとって変わるだけです。にもかかわらず、本人にとっては、「会社=全世界」。30代の頃の未熟者の私は「自分が病気で倒れたら、会社はどうなってしまうのか?」「この会社、俺がいなくなったら、決算もままならなくなるぞ」などと考え始めます。

愚かですよね。

実際は、株主や経営陣はよく練られた評価制度をニンジンに、私のような社員がモチベーションを上げ、率先してがむしゃらに働き、最終的に利益や配当を上げてくれるのが狙いです。

よって、気をつけないといけないのは、ここで自信過剰になり、「自分がいなかったら、この会社は。。。。」などと傲慢に考えないことです。企業の社員、特に企業規模が大きくなればなるほど、いなくなったら会社が機能しなくなるほど影響力のある人材は存在しないでしょう。例え、社内に代わりはいなくても、労働市場にはいくらでもいます。資本主義の原則に忠実な株主や経営陣は、代わりに「できる人」を見つけ、継続的な利益と配当を期待します。

よって、どんなに仕事で評価されていても、定期的に立ち止まり自分を客観視し、会社という宇宙に飲まれないようにすると良いと思います。そうすることで、常に自分が謙虚でいられるでしょう

2.仕事の調子の悪い時

冒頭の記事にあるように、40代、50代になり、部門長など責任の重い立場になると、常に強いプレッシャーにさらされます。個人的な経験ですが、日中は日本国内の同僚や部下と、夕方から夜にかけては海外の同僚と会議をする日々が続き、体調を崩したことがありました。

連日このような調子だと、「会社=全世界」になり目の前の課題をこなすことで精一杯になり、立ち止まって自身を客観視する余裕がなくなってしまいます。思考が止まってしまい、「自分が会議に参加しないと、問題が解決しない、海の向こうで仕事が滞る」と自分を追い詰めてしまうことになります。最悪の場合、冒頭の記事のようなことに繋がるのでしょう。

ただ、私の経験上、責任の重い立場の人間がいなくなっても、企業の業績に影響がでるようなことはありません。私の場合、家族が体調の異変に気づいてくれたおかげで、病気休暇を取得できたのですが、残された部下、同僚のうち、できる人が私の抜けた穴を埋めました。ここでも資本主義に則り、「代わりにできる人」があてがわれるだけです。

私も体調の回復に応じて、すこしずつ復職しました。過去の実績があれば、ここでも資本主義が機能し、会社に貢献できるポジションに復帰することになります。

よって、たとえ責任の重い立場に置かれていたとしても、社員一人がいなくなったところで、企業が立ち行かなくなるようなことはありません。

以上になります。

仕事の調子が良い時も悪い時も、自身の会社への影響を過大に評価しすぎず、意識して自分を客観視してみることにより、謙虚にもなるし、自分を追い詰めずに守ることになると思います。

くれぐれも体調には気をつけて、ご自分を大切にしてください。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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