AIも人間も、曖昧なぐらいがちょうどいい
Chat GPTが世にでてから、AIを使わない日はないぐらい、自身の大事な相棒になってます。読むのに時間がかかりそうな記事を要約してもらったり、逆に自分のまとまらない考えを、AIにぶつけて整理してもらったり、株や電化製品など、自分が購入を検討しているものについて、類似製品を比較しやすい表にしてもらったりと、なくてはならないパートナーです。
でも、人によってはまったくAIを使っていないという話も聞きます。理由は「AIは回答内容が正確とは限らないから。」 確かに、高額の株式投資や買い物をする際に、AIに相談して得た回答だけをもとに、意思決定するのはリスクがあります。実際、以下のような注意書きがChat GPTの画面下に書かれています。
2022年に初めてChat GPTが一般に公開された際、当時エンジェルスに所属していた大谷翔平選手について質問したところ、「アスレチックスの選手だ」と回答され、唖然としたことを覚えています。ある時には、数種類の米国株のデータを比較して表にするようにお願いしたら、データの半分はデタラメだったこともあります。
では、AIは不正確な場合もあるのに、なぜ使うのか?
常にパーフェクトである必要は無いからです。人間もどんなにIQの高い優秀な人でも調子の良い時もあれば、悪い時もあり、常に正解を持っていて、正しい判断ができるわけではないのと似ています。
以下にAIも人間も完璧でなくても良い理由をまとめてみました。
1. AIは曖昧なぐらいがちょうどいい
AIはその仕組みから、常に正しい答えを返すとは限りません。
AI本人に「おたくさん、完璧じゃないよね?」と聞くと、以下のように返答してきました。
素直な回答ですね。自分の不完全さを認め、その理由まで言い訳せずに教えてくれるのですから。「自分の考えは間違ってない。前提条件が変わっただけだ。」という強気な経済評論家より、AIのほうがよっぽど可愛げがあるし、親しみが湧きませんか。
また、AIが不完全だからこそ人間も緊張感を保てます。AIは正解を与えてくれるのではなく、あくまでも手助けをしてくれるだけで、最後は人間が自分の判断と責任で意思決定をする必要があります。
2. 実は人間も曖昧でいい。
では、人はどうでしょう。自分は長い間、なるべく白黒はっきりつけたがるほうだったと思います。特に会社組織にいた際は、部門の責任者として、リスクになり得る不確定要因は限りなくゼロにしたいと考えていましたし、それを会社からも望まれていました。その延長で、私生活でも休日に少しでも寝不足や疲れを感じると、翌週の仕事への悪影響を考えて、予定していた外食をやめたりしてリスクを最小化していました。
今考えると、私生活については、そこまで徹底してゼロか百かの判断しなくてもよかったかなと反省してます。例えば、多少つかれていても外食していたら、家族にも迷惑をかけずにすみ、気分転換になったかもしれないし、ならなかったとしても、早めに切り上げて帰ってくるなど、他のオプションもあったでしょう。未熟でしたね。今、組織を離れ、時間に余裕が出て気づきました。
3. 結論を急がない。
数年前に弟が仕事での苦労が続いていました。日本のITベンダーにありがちな、顧客からの無理難題と長時間労働。そんな時、弟にメールすると、「だまし、だましやってるよw」との返事。これは面白いと思いました。「もういやだ、今すぐ辞める!」というほどせっぱ詰まってはいないけれど、状況がすこぶる改善しているわけでもない。とりあえず、自分の感情をだまし、だまし、やり過ごす。状況を受け入れ決断を保留しながら、好機を伺うという戦法です。実際、しばらくして、彼はより良い職場に転職しました。
それ以来、人に職場の悩みを相談されると、まだ今の状況で成長できそうな人には、「当分のあいだ、だまし、だまし、でいいんじゃないの?」と伝えるようにしてます。すると何人かの人は「壁を乗り越えろ!」といったハードな叱咤激励よりも「だまし、だまし」といった、何の薬にもならない、ゆる~いアドバイスの方がプレッシャーが掛からず、かえってよかったと言ってくれます。
4. 朝令暮改
妻が「仕事用のブラウスを買わないと」と言って出かけていきますが、靴を2足買って帰ってきたりします。「あれ、朝ブラウス買うって言ってなかった?」と聞くと、「え、そんなこと言ったっけ? 前から靴探してたもん」と。お互い驚いてます。その後、買った靴に後悔している様子もなく、気に入って履き続けているところを目にすると、多少柔軟な方が、新たな発見に遭遇する可能性が高まるかもと考えるようになりました。(まだ、自分はシャツを買いに行って、靴を買って帰ることはないですが。。。)
5. まとめ
いかがでしたでしょうか。AIは間違えるからと言って、使わないのは、自分の可能性や成長の機会も狭めてしまいそうで、勿体無い気がします。AIも人間も完璧を目指すのではなく、曖昧であったり、多少ゆるいところがある方が、新たな発見やお互いの可能性を広げてくれるでしょう。
今日も最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
この記事が参加している募集
ありがとうございます😄