見出し画像

イラン人との偽装結婚(第14話)

SNSで大反響だった実話
小5と余命宣告」続編(第14話)です。

父ひとり、子ひとりの家庭で育った娘が
小5の時に、その父の余命宣告を受け
その後の覚悟と成長を描いた実話。

脚色は一切なし。
むしろ、各方面に配慮し
わざわざ抑えて書いているくらいです(笑)

ということで、
これは長~く続く連載ものです。

初めての方は、1話からどうぞ。





もっと金になることはないか?


と、力強く伸びた私のアンテナ。


つくづく面白いなぁと思うのが

意識が変わると、

望んだ話を引き寄せてしまうのだ。


私が求めた

金になる話

いい話?

悪い話?

が、

人を介して

私の前に、やってきた。



「日本にいたいから、
 籍だけ入れてほしいんだって。」
 
「200万円出すって言ってるから、
 あんたに、いいんじゃない?」



就労ビザが取れない
イラン人との偽装結婚ばなし。


この話を私に持ってきたのは、



母親だった…





当時、浜松には

イラン人やブラジル人、
フィリピン人など

たくさんの外国人が住んでいた。
(多分今はもっと増えていると聞く)


近隣、名古屋駅周辺には

偽装テレフォンカードを
闇で売っているイラン人が立っている。

なぁんていう時代。



この怪しい話を聞いて、
答えた返事は、こうだった。


「へぇ~!いいんじゃない?

 その話が、本当ならね。」


まんまと喰らい付けるほど

素直には育っていない。


アレコレ突っ込んで質問する。


「その200万、
 本当に払ってくれるの?」

「いつ払ってくれるの?」

「逃げられたらどうするの?」

当時は、まだ中3。

完全否定できるほどの

常識も賢さも

まだ全然育っていない…


会ったこともない人と

結婚って。

ほんとにそれっていいの?

しかも外国人。

言葉が通じるかもわかんないのに?


いくらなんでもコワいよ...


これが粋がった小娘の本音だったけど

そこは、誰にも見せない!


「来年、誕生日がくれば、
 入籍できるようになるんだから
 今の内に、お父さんに聞いておきなよ。

 あんたが良くても、
 お父さんがいいって言わないと
 籍は入れられないから。」


やたらと非常識な話にかぶせて

婚姻の常識をサラリと説いてくる

やたらと非常識な大人。



「・・・。」


お金は欲しい。

でも今の私は、
正攻法じゃ大した額は稼げない。


この話は、

おいしいのか?

おいしくないのか?


わからない。。。




さて、

こんなムチャクチャな話を
平気で娘に持ってくる
超レアキャラな母親の紹介を
ほんの少し。



父親とは、私が0歳の時に
既に離婚しているため
一般的な母子関係とは
だいぶかけ離れている。


父親が違う姉がいて
また違う父親の弟や妹がいて

「家族」ってなに?

「血縁」ってなに?

と突っ込みたくなるくらい

なんかもうイロイロぐちゃぐちゃ。


戸籍上、彼女は

弟たちのお父さんの妻。


つまり、私とは他人。


でも、幼いころから

行き来もあり、

姉や弟たちとも、よく遊んだ。

今でも仲良く会っている。


それぞれの父親のことを

「〇〇のお父さん」と

名字を付けて呼んでいた。


小学生の頃、

私の父の入院期に

ほんの1ヶ月程度だけど

皆で一緒に暮らしたこともある。


言うこともやることも

ムチャクチャで、

周りは振り回されることが多いのだが

彼女も、父親同様

決して悪い人ではないのだ。


困っている人がいると

可哀そうになって

助けてあげたくなって

こんなムチャクチャな結婚話を

娘に持ってくるくらいなのだから。



更に、今回は


仕事が欲しい!と騒いでいる娘に

稼げる良い話を紹介してあげた。


悪いことを言っている感覚は
これっぽっちもないのだ。


そして!

その最大の特性こそ、これっ!


「自分のしたいことを、

 ただひたすらにしたい人」



そう!



つまり・・・


私は、



サラブレットなのだ!!



この血統は、ホントにスゴイ!!

(安心して単勝でお賭けください 笑 )



ただひたすらに

したいことをする強いDNA!


そして、

それを思う存分伸ばせる

数々の試練と自由すぎる環境!




はぁ~、私はなんて

恵まれすぎてしまったのだろう。。。




このムチャクチャな母のおかげで

「結婚」も「離婚」も、とても気軽なもの

という認識が刷り込まれていたのも

確かだった。



ま、何か困ったら

さっさと離婚すればいいのかな。


そんな浅はかな思いで、

その後の対策?を考えながら

帰って、父親にその話を伝えた。




彼は、私が思いもしなかった


予想外の反応を見せた。





父親の反応と運命の出逢い(第15話)


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?