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細くて黒い生き方。


幾重にも
巻きついている
黒い糸

忘れた頃に
存在理由がないことを知る

悲しむことはない
それが摂理だから

ぐるぐる
何度も
ぐるぐる
いつまでも続く

指にくい込む
その細い糸に
感情はない

いつかは必要とされた
事故が起きるまでは

今では
代わりがいる

それは嬉しいことだ

優しく葬ってくれたのだから
あとは顔の見えないあいつが
あの人を守るだろう

それでいいのだ



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最後までお読みいただき、
ありがとうございます。

この詩は自転車のペダルに巻き付いていた
黒い糸を発見して生まれました。
だいぶ前にワイドパンツの裾のまつり縫いが
ほどけていたことがあったので、
おそらくそのときの糸だと思います(笑)

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いつまでも幸せな日が続きますように。

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