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食・美・技・伝統でおもてなし

協力隊受け入れ先である農家さんでもお米の種まきが始まった。やはり種まきが始まると、いよいよ本番といった感じでふんどしを締め直される。

今日は、よりそのふんどしを引き締める意味を込めて、農業の大大大先輩となる隣町の由緒正しき大農家さんがやっている手打ちそば屋に行ってきた。

お店のご主人で12代目だそうだ。

お店は今もご家族が暮らす古民家の一部。場所は石巻市のお隣、我が生まれ故郷の美里町。完全予約制で確か1日1家族限定で、美味しい手打ち蕎麦懐石が食べられると言う農家れすとらん。

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ご主人にお出迎え頂き挨拶を済ますと、まずは京都の竹の子、自家製の野菜(ゴボウ、トマト、フキ、きゅうり、そら豆、ゆり根などなど)を使ったもの先付に感動させられる。そこに茶碗蒸し、魚の煮物、食前酒が付いていて、味はもちろんのこと、見た目も美しく、舌でも目でも本当に楽しめる内容だ。

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次に蕎麦ぜんざい。

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碗物、蕎麦がき。

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抹茶塩で頂く天ぷら。

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そして、主役の10割り蕎麦。もちろん蕎麦も自家製。味はもちろん申し分なし。子供が残した先付も食べた分、すでにお腹は8分目だったけど、そこからでも何杯でも食べられる食感と旨味。蕎麦を頂いた後の蕎麦湯もまた格別だった。蕎麦の栄養素がたっぷり溶け出したエキスを飲んで栄養補給する感じと心安らぐ温かさと柔らかい味。

そんな贅沢な食を味わいながら、さらに感動させられたのは、さすが代々続く農家さん、と思わされた器を乗せるお皿だった。初めは、他の食器に比べ、味気ない皿だなと正直思ったけど、食べてびっくり玉手箱。そのお皿には穴が空いていて、蕎麦についた水滴が溜まらないような作りになっていた。これは蕎麦用のお皿なのか定かではないけど、今までに見たことがない珍品だった。これもかなりの年代物だろう。時代背景を想像しながら、食する体験にはとても感心した。

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画像はお皿の裏面。

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そして、締めのデザート、蕎麦ムース。まさに蕎麦尽くし。

本当に、大変美味しゅうございました。そして、至福の時間をありがとうございました。

美味しく美しい料理と同時に、雄勝石を使った日本庭園に佇む和風建築、黒柿を使用した建具と家具、そして代々金継ぎしながら受け継がれた器たちを見て、改めて日本の技と伝統、そして美を再発見することが出来ました。

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ご主人が打った蕎麦と奥様の料理、そしてお二人の人柄とおもてなし、最高でした。また、食べに、勉強しに行かせて下さい!!

最後に、ここで使われている陶器の中には、石巻市の観慶丸商店と裏印されているものもあり、より親しみを持てました!

ここで今日のドイツ語!

蕎麦:Buchweizennudeln(ブッフバイツェンヌーデルン)

それじゃ〜また来週!Bis nächste Woche!!

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