マガジンのカバー画像

創作

44
つくりだした言葉の羅列
運営しているクリエイター

#小説

最果てにて

最果てにて

消えそうな光が目の前にある
手を伸ばしても届かない光が
目に見えるから愛しいこと
ずっと前から知っていた

涙ばかり追いかけないで
前をみれば ほら

最果てで再び会おう
そこはどこかなんて
野暮なことは聞かないでね?
最果てで抱き合って眠ろう
だからそこで待っていて
明日はきっと雨

消えてしまった光がここにある
手は届かなくても感じられる
目に見えなくても大丈夫
ずっと前から知っていた

でも

もっとみる
Night on The Milkey Way Train

Night on The Milkey Way Train

幻想第四次の世界にたどり着いてまもなく
ふたりの少年が手を振った
迎えなのか 別れなのか
知る由もなく鉄道は駅を越える
口笛を吹きつつ世界は悲哀に満ちる
ノスタルジアにかられたように
また、視界が切り替わった
終わりを見据えた僕らは
夢幻のように消えゆく始まりを
一つ一つ繋いで、星座を紡いだ
銀河鉄道に乗って 遠い、遠い涙の先へと
ハルレヤ 君を祈るよ
苹果をしまいふたり笑った
この命をあなたに捧

もっとみる
かみ合わない

かみ合わない

「消えるのですか」
「どうしても、行かなくてはいけません」
「……だいじなものなのですね」
「あなたには本当に世話になりました」
「次は、ありますか」
「あなたがそう願うならば、きっと」
 そして、私は悟る。次など、ありえないことを。

-.

かみ合わないように見えて、実はかみ合っていて、でも本当のところはかみ合っていない

そんな話を、私はしたい

-.

誰かのどこかに刺されば嬉しいです