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イトウの徒然なるエッセイ

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#とは

働く事と生きるという事

働く事を考える時、イトウは父の背中を思い出す。イトウの知る限りでは、父はほぼ毎日働いている。真面目という言葉を実写化したとしたらこうなるんだろうなぁ、と思うような人だ。だからこそイトウは、父が饒舌に自分の好きなものを話す姿が本当に好きだ。幼い頃に親しんだ多くの虫達、夏に行った海と小さな魚達、胸を震わせた戦車と世界大戦、激動の時代を共に駆け抜けたロックンロール…。

父はイトウとイトウの弟に自分がな

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イトウの上京未遂について

イトウの人生は有数の気の利かない街である名古屋に始まり、ボタンのかけ違いが重なり大阪で働く事になり現在に至っている。今は朝起きたら穴を掘り、午後になったら穴を埋める。掘って埋めて掘って埋めてたまに飲んで。そんなかんじの気の利かない人生を送っている。

そんなイトウは東京に行くとちょっとだけ意識が高くなる習性がある。少し街を歩けば朝起きてから寝るまでの生活一コマ一コマ全てに値の張った「テイネイなクラ

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