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カスタマーサクセスとプロダクトマネジャーの二刀流で、ユーザーの声を開発に生かす。〜Bill Oneのプロダクト開発の裏側〜

2023年5月にサービス提供開始3年を迎えた、インボイス管理サービス「Bill One」。実はこれまで、1000回以上の機能アップデートを行っています。
この膨大な数のアップデートには、ユーザーの皆さんから日々届く、たくさんの声が反映されています。

ユーザーの声をどのように開発に生かしているのか。カスタマーサクセス責任者とプロダクトマネジャーを兼任する木口に聞きました。

木口 知之
Sansan株式会社 Bill One 事業部 カスタマーサクセス部副部長 兼 プロダクトマネジメント室 プロダクトマネジャーグループ
2019年にSansan入社。新規事業開発室でBill Oneの立ち上げに参画した後、カスタマーサクセス部の副部長に。2023年3月より、カスタマーサクセス副部長とプロダクトマネジャーを兼任している。


なぜカスタマーサクセスとプロダクトマネジャーの二刀流に?

ー木口さんのこれまでのキャリアとBill Oneに関わることになったきっかけを教えてください。

以前は大企業向けのERPパッケージ製品を扱う企業で、会計領域の導入コンサルタントをしていました。そこから新しいことに挑戦したいと思いはじめたとき、ちょうどBill Oneという新サービスを立ち上げようとしていると知り、Sansanの新サービスに立ち上げから関われるのは面白そうだなと思って入社を決めました。

入社後は、新規事業開発室で企画や営業などを担当し、Bill Oneが拡大して事業部ができたタイミングでカスタマーサクセスの責任者になりました。現在はカスタマーサクセスの責任者とプロダクトマネジャーを兼任しています。

カスタマーサクセス(CS)
ユーザーと密に連携し、ユーザーの成功を後押しする役割

プロダクトマネジャー(PdM)
プロダクト開発・販売の責任者

ーCSとPdMを兼任する例は珍しいと思いますが、どんな経緯があったのでしょうか。

サービス立ち上げ当初は、今ほど導入社数が多かったわけではなかったので、お客さま1社1社とプロダクトやそれを作る我々との心理的な距離を近くに感じることができていました。でも、プロダクトの成長とともに利用社数も増えて、各部門のメンバーも増えて、なんとなく顧客とプロダクトの間に距離ができてしまう感覚があったんです。

一番の理想は、利用者であるお客さまと開発の距離を近づけること。CSのメンバーがお客さまの生の声を社内に届けて開発に生かし、逆にCSからもプロダクトの最新情報を密にお客さまに届ける体制を作りたいと思いました。それを最速で形にするには、自分がCSとPdMの両方の役割を持つことが今のBill Oneでは最適解だと考えたのです。

ユーザーの声を開発に生かすために行っていること

ー具体的には、日々どんな場所でユーザーの声を拾っているんでしょうか。

社内のSlackにお客さまから頂いた要望やご意見を投稿する専用チャンネルがあって、その投稿内容を深掘りすることが多いですね。顧客からのある要望をCSが投稿すると、それに対してPdMやエンジニアから「どうして〇〇を必要とするのか?今ある機能だと具体的に何が足りていないのか?」といった質問が上がり、日々CSと開発サイドで真にお客さまが求めていることや背景にある課題について深堀るようにしています。

実際にSlackに投稿されたお客さまからの要望例。※この機能はすでに実装されています。

ー機能開発の優先順位はどのように決めているのでしょうか?

Bill Oneの一番の目的である「企業の月次決算を加速させる」を達成できるかという観点で優先順位付けをしています。

まずは「なくてはならないもの」が最優先で、その次に「業務インパクトが大きいもの」、そして「あったら嬉しい・効果が出るもの」の順です。また、どれだけの数の企業にとってインパクトがあるかなども考慮します。

ー実際にユーザーの方からいただいた声で印象に残っているものはありますか。

最近だと、請求書のPDFデータにコメントを書き込める機能には多くの反響がありました。この機能、Bill Oneの提供開始時から要望はありましたが、これがないと業務を遂行できない、という類の機能ではありません。他にも「なくてはならない」機能要望がたくさんある中で、優先順位を上げる判断をすることが難しい機能でした。

それでも顧客からは絶えずこの機能に対する要望が上がり続ける状況だったので、社内でもたくさん議論して、改めてこの機能があることで、お客さまの月次決算の加速に間違いなく大きく寄与するという結論に至り、開発着手の決断を行いました。リリース後さっそく使ってくださったお客さまから「この機能、待ってました!」「すごく使いやすくなりました」という喜びのコメントをいただくことができ、私もとても嬉しかったです。

ー今後、力を入れていきたいと考えている取り組みはありますか?

請求書を送る側が、請求書を紙ではなく電子で送りやすくなるような仕掛けを考えていきたいと考えています。

どんな種類の請求書でも、Bill Oneが代理で受け取り、正確にデータ化するという機能はBill Oneの強みであり、お客さまにも評価いただいています。
しかし郵便法の改正などにより、紙の請求書はやり取りに物理的な時間がかかるようになってきている。その点、電子の請求書であれば郵便法の改正や距離、天候などの制約を受けにくく、時間というポイントだけでも得られるメリットはとても大きいのです。

請求書の送付から受け取りまでの時間が短くなることは、請求書を受け取る側の月次決算の加速にダイレクトに影響を与えます。また、請求書を送る方にしても、印刷代や切手代のコストや、印刷・封入作業などの手間を削減することができる。請求書を電子でやり取りすることは送る側と受け取る側の双方にメリットがあるのです。

Bill Oneの導入をきっかけに「請求書は電子で送ってください」と取引先に依頼される企業様も少しずつ増えてきています。その実績を他の企業にも横展開していくことで、 より多くの企業の月次決算を加速していきたいと考えています。

「ユーザーの月次決算を加速する」にこだわり続けたい

ー最後に、今後の意気込みを教えてください。

顧客が抱えている課題の本質を捉えて、期待を超える機能をリリースできるようにしていきたいですね。
「こんな機能がほしい」という声を反映するのはもちろん大事ですが、その根っこにある問題をきちんと捉えることができれば、ユーザーさんが期待していたこと以上の新しい機能を先回りして提供できると思います。

「ユーザーとの対話で見つけた本質的な課題を、開発に反映して、Bill Oneをより良いプロダクトにアップデートし続ける」これはCSとPdMを兼務している私だからこそできることだと思いますし、ぶれない軸として大事にしていきたいですね。

これからも、Bill Oneを活用してくださる皆さんの「月次決算を加速する」ことにこだわり続けて、CS責任者としてもPdMとしても、お客さまと一緒にプロダクトを成長させていきたいと思います。


【もっと「Bill One」を知りたい方へ】
他にもBill Oneに関わるメンバーのnote記事を公開しています。ぜひご覧ください。


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