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#11「傾聴力を武器に、未踏の領域に挑む」田中 二郎 Sansan Interview Note

こんにちは!Sansan株式会社でインターンをしています、山崎茉緒です!

皆さんは、「カスタマ―サクセス」という職種を知っていますか?

直訳すれば「顧客の成功」という意味になりますが、お客様を成功に導くためのお仕事とはいったいどんなものなのでしょうか?

副部長としてカスタマーサクセス部を牽引する田中さんは、カスタマーサクセスは未知への挑戦だといいます。今回は、インタビューを通じてカスタマーサクセスの知られざる魅力に迫ります!

田中 二郎プロフィール
2013年にSansan株式会社に新卒入社。2015年からカスタマーサクセス部に所属し、プレーヤーとマネジャーを経験。約3年かけて西日本のカスタマーサクセスの組織を立ち上げに携わり、現在は副部長として主にSansanにまつわる運用支援部門を管掌。

攻めの姿勢で臨むカスタマーサクセス

ーーSansanに入社してから今までどんな業務をされてきましたか?

2013年にSansan株式会社に新卒入社し、2年ほど当時のオペレーション部にて、名刺のデータ化を行うオペレーターの労務管理から原価計算まで幅広く行っていました。その後、カスタマーサクセス部に異動しました。

はじめは中小企業から大手企業まで様々なお客様の活用支援を担当していました。その後、セミナーやコミュニティといった施策立案を行う企画部門を経て、2019年にマネジャーになりました。2020年から約3年かけて西日本のカスタマーサクセスの組織を立ち上げ、2023年3月より副部長として主にSansanにまつわる運用支援部門を担当しています。

ーーカスタマーサクセスとはどんなお仕事ですか?

一言で言うと、SansanやBill Oneなど弊社のプロダクトを導入いただいたお客さまに対する運用支援を行う仕事です。

お客さまに対してプロダクトの活用方法を営業と一緒に提案していく部門、既存のお客さまに対するマーケティングを担う部門、問い合わせの対応を担う部門など、業務は多岐にわたっています。

ーーよく耳にする、お客さま対応を担当する「カスタマーサポート」とは何が違うんですか?

お客さまの要望に受動的に対応するか、こちらから能動的に提案をしていくかという違いです。

カスタマーサクセスと聞いて受身な印象を持たれる方も多いのですが、実はお客さまに対して攻めの姿勢で臨んでいくことが多い仕事なんです。

例えば、既存のお客さまに新しい機能を使ってもらったり、まだ活用できていないお客さまに対して利用を促進したり、いかに価値を感じてもらう提案ができるかに日々向き合っています。

傾聴力を武器に、お客さまに価値を届ける

ーー入社した当初から、カスタマーサクセス部を希望していたんですか?

実をいうと、最初は営業のキャリアを積みたいと思っていました。なので当時の上司から、カスタマーサクセスのほうが合っているんじゃないかというお話を受けたときは、ほんの少し残念な気持ちもありました。

ですが、攻めの姿勢で提案をするという営業に近い要素もあり、「お客さまに価値が届く瞬間を見たい」という自分の想いも叶えられるカスタマーサクセスという仕事の奥深さに次第に魅了されていきました。

ーー「カスタマーサクセスが合っている」というお話でしたが、田中さんご自身のどんな強みや性格が業務に活きていると思いますか?

傾聴するコミュニケーション力です。

昔から、周りの大人の話にすごく興味があったんですよね。親や学校の先生が喋ってる内容をこっそり聞いたり、周りの状況を窺ったりするような癖が昔からありました(笑)

カスタマ―サクセスはお客さまに対しても社内に対してもアンテナを張り、どんな人が何を考えてるのかを感じ取りながら提案していくシーンが多いんです。

お客さまやメンバーが今どういうことで悩んでいるのか、すべては聞くことから始まるので、傾聴する力はカスタマーサクセス向きな強みなのかなと思います。

性格でいうと、明るくて元気な印象とよく言われるのですが、実は結構慎重で全体を俯瞰してどう動くべきかを常に考えてるタイプでもあったりします。

ーーどんな人がカスタマーサクセスとしてキャリアを築くことに向いていると思いますか?

三つあります。

一つ目は、先ほどもお話しした傾聴力がある人。お客さまに課題を語ってもらう機会が多いので、積極的に聞きにいけることは大事な要素だと思います。

二つ目は、データをもとに分析する仕事に興味がある人。お客さまがプロダクトをどれだけ活用できているのかを定量的に把握し、その情報をもとにどういうアクションをとっていくかを思索するので、データに向き合う力も必要です。

三つ目は、バランスが取れる人。サッカーでいうとボランチの役割なんて例えたりもするのですが、攻めと守りのバランスをどう取るかがすごく難しい仕事です。時には営業活動に近い顧客をリードする場面もあり、時にはお客さまの悩みに丁寧に寄り添い伴走する場面もあります。

正解のない、未知の領域に挑む

ーーカスタマーサクセス部を長くご経験されて、大変だったエピソードを教えてください。

西日本のカスタマーサクセス組織の立ち上げは地道で困難な道のりでした。

西日本にはカスタマーサクセスがいなかったので、そもそもの役割や日々どんなことをやっているかがわからないという声が多くありました。一つ一つ信頼を獲得していくところから始まり、人が足りずに営業担当者に負荷をかけている時期もありました。

カスタマーサクセスに対しての理解がまだ醸成されてないこと、やりたいことがあるのにリソースの関係でできないこと、そういったジレンマと戦ってる時期は歯がゆさを感じましたね。

今は3年目になりますが、西日本にもカスタマーサクセスが組織として成立している状態を作れているので、やっと少し形になったことを感じています。

ーー嬉しかったエピソードもお聞きしたいです。

同じく西日本を拠点にしていた際、お客さまがクラウドシステム導入の大賞を受賞した時です。

賞への応募や発表にあたり、Sansanをどう活用できているか、どんな結果が出ているかなど、お客さまと一緒に準備を進めていました。それが実って賞を受賞した際に、「Sansanがなければ、自社のDXは始まらなかった」と言ってもらえたときは本当に嬉しかったです。

SansanはDXを進めたいと思う企業の入り口になるツールでもあるんです。社内をどう説得したらいいか、どうやって進めたらいいか、色々な悩みに寄り添い、共にひとつひとつ階段を上るプロセスは非常にやりがいを感じます。

さらにそこから様々なツールを入れてみた、社内でDX化の取り組みがスタートした、そういった声を聞けることは、新しい価値を届けるサービスに向き合う人間として、この上なく嬉しいです。

ーーカスタマーサクセスの魅力を一言で伝えるとしたらどんな仕事ですか。

未知への挑戦です。

営業と比較したときに、カスタマーサクセスは新しい職種でありまだまだ解明できていない領域なので、そこを1個1個形づくり未知を切り開いていく仕事だなと感じています。

正解がない中で、新しい仕組みを作っていくことにわくわくする人は、きっと楽しいと思いますよ!

ーーSansanのカスタマーサクセスならではの面白さって何だと思いますか?

たくさんあるのですが、やはりプロダクトの数と幅です。

数に関しては、SansanのみでなくBill One、Contract Oneなど比較的立ち上げて間もないプロダクトのカスタマーサクセスを自ら作っていく経験ができる点は非常に面白いと思います。

築き上げてきた過去のナレッジがありながら、これから新しく作っていくことができるカスタマーサクセスというのはなかなか珍しいです。

幅に関しては、お客さまが抱える課題とそれに対してSansanが提供できる価値の幅が非常に広いということです。デジタルマーケティングを実現したい、リモートワークに耐えられるIT環境を作りたい、といった色々な目的を持って導入いただくサービスなので、幅広い課題に対して提案していけるのも、難しくもあり面白い部分です。

「らしくない」しかし、後悔のない選択

ーー他部署にキャリアチェンジをする人もいる中で、カスタマ―サクセス部でキャリアを築くことを決めたのはなぜですか?

ミッションである「出会いからイノベーションを生み出す」、ビジョンである「ビジネスインフラになる」、その最前線にいる仕事だと思っているからです。

導入していただくこともすごく大事な要素ですが、使い続けてくれる人がいて初めてプロダクトとして価値が生まれるので、その最前線に立ち向かうことができているのはやりがいを感じている部分ですね。

様々な領域でカスタマーサクセスに向き合ってきて、副部長という役割も担って、全体を俯瞰して何をやるべきなのかという視座で仕事に向き合えるようになってきて、やっと今があるんですよね。

いつもやりたいこと、やるべきことがずっとあり続けるから、ここにいるんだろうなって思います。

ーーなぜ新卒でSansanを選んだんですか?

世界を変える新たな価値をつくるSansanのミッションとビジョンに共感したからです。

当時は、大手企業を中心に就活を進めていたんですけど、改めて自身の成長やキャリアを突き詰めて考えたときに、大手企業からベンチャーに行くという意思決定は自分にはできないだろうなと感じました。だったらこのタイミングで、これまでの自分だったらしなかった思い切った選択をして、これから成長する会社で頑張ってみようと思いました。

今でこそ1000人を超える大企業ですが、当時はSansanについて知ってる人はほとんどいなかったですし、親にもかなり反対されましたね(笑)

ーー「合わないほうを選択」ですか?

はい。当時の自分は安定思考で、着実に成長していったほうがいいんじゃないかと思って就活をしていたので、ある意味自分らしくない意思決定だったんです。

ですが、大手企業に行って10年で一人前になって…というキャリアを想像したときに、「らしいよね」って言われそうだと思ったんです。予定調和みたいに感じて、1回きりの人生なのにそれではつまらないなと思いました。

結構好奇心が強かったこともあり、「らしくない」意思決定をしてみたいという想いがありました。

ーー最後に、就活生にメッセージをください!

ファーストキャリアとしてSansanを選んだことに後悔はないです。その自分の経験からアドバイスをすると、なりたい自分になるための決断をしてもいいんじゃないか、と思います。

人生において就職は大事なイベントである一方で、今まで経験したことがないことでもあるわけですよね。自分に合ってるほうに行きたいっていう気持ちもすごくわかるのですが、私は当時は合わないと思ったほうを選んだ結果、自分の強みを活かせる仕事を楽しめています。

何が向いているか以上に、自分がどうなりたいかという問いに向き合ってみると、答えが見えてくる気がします。応援しています。


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