マガジンのカバー画像

亡き妻Yを思う

26
若い時に死んだ妻Yとの、途切れ途切れになった記憶を、ひとつずつ、つなぎ合わせています。全部つながると、きっと、妻が僕の前に現れてくれます。ニコリと笑いながら現れてくれるはずです。
運営しているクリエイター

記事一覧

思ひ出

1、先日のこと。 なんだか高性能のワイヤレスイヤホンが欲しいのではないか、そんな気がする…

12
+2

晩秋の山道にて

8

その後

委託した墓石業者から「区画墓石撤去工事完了」なるメールが来て、私は先日、確認のため霊園を…

13

「亡き妻を思う」を終える

はじめに・・・・ この「亡き妻を思う」マガジンを終えるための、最後の記事として残しておき…

15

追記です。

前回の記事「消えた1万円で悲しみ半減」について追記させて下さい。 前回の記事の本意は、 「…

9

悲しい気持ち

1,はじめに今日の午前10時、会社に休みを貰って市役所に行ってきた。区画墓地の返納と合葬墓…

13

悲しい作業

人はみな、夫なり妻なり、ごく近しい人からカメラを向けられると、多少なりともポーズをとり、顔に表情をつくってはニコリとするものである。そう思うのだが。 1,写真アルバム私は物置の奥の奥から、化石を掘り出すがごとく、アルバムと位牌の入った段ボール箱を引っ張りだしてきた。  まず、風呂敷に二重にくるまれた小さな位牌を広げてみた。おもてには簡単な戒名、裏には死亡日、俗名○○子、そして享年三十二才、と書かれてある。 包んでいた風呂敷で位牌を拭く。 「これは名を刻んだだけの単なる木片、

冬の出来事

だいぶ間が空いてしまった。 いろんな事があった。そして私は今、かなり疲れてしまっている。 …

12

自分が、何をしているのかが、わからない。

最近の読書から最近また太宰治文学を勉強しはじめた。 今読んでいる「太宰治ブームの系譜、(…

23

夜の寺にて

ある日の夜。約4ヶ月ぶりに街の居酒屋に寄って、気の合う友人とお酒を酌み交わした。そして夜…

13
+2

いつもひとりだけれど

11

われ山に向かいて目を挙ぐ 11

11、太宰治の遺書を読む 太宰治「葉桜と魔笛」を読んだ。はじめて、読んだ。お伽草子読んでい…

13

叩かれた記憶

前の話で恐縮だが、正月二日の午後。私と長女、長男はテレビを見ていた。そこでは、完全なる放…

17

夢二夜

こんな夢をみた。 私の住む田舎町の、とある郊外のショッピングセンター。屋上駐車場へ自動車で上っていく為の、スロープになった自動車専用通路がある。 その通路の中程に座り込んだ私は、悲しみでいっぱいになって、胸が苦しく、そうしてホイッスルのような高音のでる小さな笛を、さきほどからずっと、ぴー、ぴー、と鳴らしているのである。座り込んだ場所に車は上がっては来ない。誰も居ずあたりはシーンとしている。そんな中でまた私は、小さな笛を咥え直し、ぴーぴーと鳴らす。 こうして言葉に置き換え文章に