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2018年6月の記事一覧

酸辣湯と上海炒麺

酸辣湯と上海炒麺

海外で1人になった時、一番困るのは食事だ。現地のグルメは楽しみたいし、食べられるだけ食べたい。でも、1人ではせいぜい2種類。それも完食は厳しいから、結局は巷の麺屋で麺をすすったり、スーパーで惣菜を買ってホテルで食べたりする。

今日から中国の長春へ行く。中国東北部吉林省の省都で、日本が作った満州国の首都だったところ。年に一度、主人から許された海外一人旅だ。

グルメ計画はほとんどないが、ひとまず食

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重慶小麺

重慶小麺

目的地の長春へ着き、ホテルにチェックインして、明日早朝の高速鉄道(新幹線)の切符を取りに長春駅へ向かった。駅へは、ホテルの最寄り駅から地下鉄で2駅。あっという間に着く。

切符の引き取り(購入自体は事前にネットで行った)など明日でいいと普通は思うが、中国の切符売り場はとにかく混む上、発車の少なくとも30分前にはすべての手続きを終えて、駅構内の待合室に着くべきという暗黙のルールがある(多分)。

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酸辣粉

酸辣粉

昨日の小麦麺が翌朝まで尾を引き、2日目の朝は全く食欲がなかった。昼になりようやく小腹がすいてきたので、吉林駅駅前の食堂で酸辣粉(15元=253円)を食べた。

▲入った駅前の食堂

太めの春雨(中国では「粉」という)に、酸辣湯をかけたもの。日本の食品メーカーの明星が「酸辣はるさめ」を即席カップで出しているが、あれを30倍くらい辛く、熱くしたものと考えてほしい。

▲酸辣粉

今回の旅はとにかく時間

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パウラナー ヘーフェヴァイス

パウラナー ヘーフェヴァイス

昨日からの食費が、全部で29元(約490円)という状況だったので、最後の晩くらいは贅沢をしようと思ったが、そもそも中華料理は大勢で楽しく食べるものであり、一皿大盛りがお約束。

1人で高級中華に入って、注文しまくって、残しまくることもできるが、そんなことをよそ様の国に来てしたくない。

それで、結局飲みに来た。中国の文化は好きだが、酒の文化はヨーロッパに軍配が上がる。

長春随一の老舗高級ホテル、

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ミニチキンラーメン、ミニカップヌードル

ミニチキンラーメン、ミニカップヌードル

薄々予感していたが、やっぱりこうなった。最後の晩餐は、日本から持ってきた彼らになった。間違いなく美味しいし、荷物を減らすのにも役立った。が。

これには長春という街の特性も影響している。前回の投稿で、溥儀が暮らした偽満皇宮を少し紹介したが、長春には、旧満州国時代に日本が中心となって建てた行政機関の建物がそのまま残っている。特に市の中心部は「満州国の霞ヶ関」さながらの雰囲気で、街にずっしりとした重み

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太平洋珈琲 ブラックコーヒー

太平洋珈琲 ブラックコーヒー

長春空港までは、長春駅から高速鉄道で行った。空港最寄りの龍嘉駅までは約15分で着く(1等席、15元=約253円)。関空から大阪駅までが15分と考えると、いかに便利かが分かる。

▲新幹線の車内

ただ、中国の鉄道切符を買うにはパスポートがいる。しかも、窓口で買うしかないので、空港に到着してすぐに闘いが待っている。

闘いと言っても、国鉄スタッフの質は以前よりは向上しているし、特に若い人は話が早い。

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満洲族物語

満洲族物語

長春行きに関し、今まで食事のことしか書いてこなかった。しかもお世辞にもグルメとは言い難い、お役に立たない情報ばかりで申し訳ない。

この回は少しだけ真面目に、なぜ私が長春に行ったのかについて触れてみたい。

まず、皆さんは長春と言えば、何を思い出すだろうか。

学校で習った満洲国の首都があった場所。最近では中国自動車産業の中心地であり、第一汽車(一汽)の拠点もここ長春だ。あと、長春のある吉林省は北

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中国高速鉄道のセキュリティ管理

中国高速鉄道のセキュリティ管理

中国から帰ったら、日本の新幹線で起こった痛ましい殺傷事件のニュースが報道されていた。新幹線は、私たちの生活になくてはならない交通機関であり、その衝撃は計り知れない。

しかし一方で、新幹線は、超高速で走る逃げ場のない密室であり、そう考えれば、今まで事件が起こらなかったことが奇跡だったとも言える。

ここ数日、私は中国の高速鉄道に乗り、その都度、手荷物検査と身体検査(検査棒を体に当てる)を受けた。駅

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