学問と社会をつなぐサロン

「学問と社会をつなぐサロン」は東北大学学友会登録団体の自主ゼミサークルです。文理・学部…

学問と社会をつなぐサロン

「学問と社会をつなぐサロン」は東北大学学友会登録団体の自主ゼミサークルです。文理・学部を問わず政治や経済、文化など国内外様々な社会問題を取り上げます。詳しくはHPへ👉💻。連絡先:salon.tohoku$gmail.com($→@) #春から東北大学

最近の記事

いまこそ読みたい、今野晴貴『生活保護』

今野晴貴『生活保護・知られざる恐怖の現場』ちくま新書 今日本では、どのくらいの人が生活保護の生活レベル以下で暮らしていると思いますか? なんと、4人に1人が生活保護以下のライン以下の生活をしているのです。 しかし、そのほとんどが生活保護を受けられていないのが現状です。 この「生活保護ライン」以下で生活している人のうち、実際に生活保護を受けている人の割合は、15.3%~18%と言われています。 では、なぜこれほどまでに低い数値にとどまっているのでしょうか。 原因は様々で

    • 『華氏119』―マイケル・ムーア監督のためになる映画3選<第3弾>

      こんにちは。みむとです。 マイケル・ムーア監督の作品紹介第3弾!これが今シリーズ最後の投稿です。 『華氏119』(2018) 今回はトランプ大統領選が就任した後叫ばれた“トランプ・ショック”に関する作品です。  これを初めてみたのは大学1年の頃でした。近所の小さな老舗映画館にサークルのメンバーが集まるというので雨の中自転車をこいで観に行った記憶があります。普段は滅多に映画館を利用しないうえ、内容自体がとてもとても衝撃的でしたから、この『華氏119』は私にとって指折りの印象

      • エンターテイナー、マイケル・ムーア監督のためになる映画3選<第2弾>

        こんにちは。みむとです。 マイケル・ムーア監督の映画紹介第2弾! 今回はムーア監督自身がヨーロッパ諸国を“侵略”する何とも過激な作品です。 『世界侵略のススメ』(2017) 「(アメリカは)第二次世界大戦後勝てないのだ。朝鮮、ベトナム、レバノン、イラク、イラン、(そこを通して産み出した)予算の無駄遣いや過激派を悔やんだ。戦争は更なる戦争を生んだだけ、石油も得られなかった。」 空軍、陸軍、海軍、海兵隊から“ほとほと困っている”と相談されたムーア監督は 「(ヨーロッパ諸国へ)私

        • 『SiCKO』―マイケル・ムーア監督のためになる映画3選<第1弾>

          こんにちは。みむとです。  今回は、「じゃねーよ!!」でおなじみマイケル・ムーア監督の作品を紹介していきます。  彼の映画にはアメリカを皮肉たっぷりに描く作品が多いですが、実は「はて、日本も中人ごとではないな」と観ていて背筋が凍るものばかりです!しかも、エンターテインメントとしてとても楽しめます。 『シッコ SiCKO』(2007) 数回にわたって紹介していきますが、まずは医療問題をテーマにしたものから。  先進国で唯一、“国民健康保険”が存在しないアメリカでは、国民の

        いまこそ読みたい、今野晴貴『生活保護』

          水から考える民主主義と資本主義の衝突 <後半>

          ※この記事は、「水から考える民主主義と資本主義の衝突<前半>」の続きです。前半を読んでからお読みください。 皆さん、こんにちは。3度目の記事投稿になるPN青春野郎です。この記事では前回の記事<前半>に引き続き、岸本聡子さんの「水道、再び公営化!欧州・水の闘いから日本が学ぶこと」(本書のリンクはこちら→https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1013-a/)の感想およびそれを読んで僕が考えたことを述べていきます。<前半>では、水道民営化の問題

          水から考える民主主義と資本主義の衝突 <後半>

          水から考える民主主義と資本主義の衝突 <前半>

          〇はじめに 皆さん、こんにちは。2度目の投稿となりますPN青春野郎です。本日は僕が最近読んだ本である、岸本聡子さんの「水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと」の感想を述べつつ、資本主義と民主主義のそれぞれの論理が「水道」をめぐってどのように衝突しているのかを考えていきたいと思います。とても良い本だったので皆さんも是非手に取って読んでみてください。(リンクはこちら→https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1013-a/) 〇本

          水から考える民主主義と資本主義の衝突 <前半>

          近代の根本的矛盾としての強制不妊手術・優生思想・障害者差別(2)

          「バッカーノ!」のOPが好き、ほがらかです。  後編の記事は、前編で見たような強制不妊手術がなぜ行われたのか、なぜ優生思想が生まれたのかを解説していきます。文字数が限られているので、簡潔な説明になっています。もっと内容が知りたいかたは学問と社会をつなぐサロンのゼミにご参加ください。 前編の記事もありますので、まだの方はご覧ください。 〇2種類の障害 「障害」という言葉の意味は2種類あります。この2種類の区別はとても重要です。一つ目はインペアメントです。これは手足の一部、ま

          近代の根本的矛盾としての強制不妊手術・優生思想・障害者差別(2)

          近代の根本的矛盾としての強制不妊手術・優生思想・障害者差別(1)

          作業するときはポケモン、スーパーマリオなどのゲームBGMを流すことが多い、ほがらかです。 今回は先日開催されたゼミ「旧優生保護法と障害者差別」の内容についての解説と、「優生思想」の持つ危険性について展開してみようと思います。 書いていたら文字数が多くなってしまいましたので、(1)日本で強制不妊手術が推進された実態、(2)なぜ障害者差別が生まれるのか、の2つの記事に分けて論じます。 ではまず、日本で強制不妊手術が推進された状況を見ていきましょう。 〇優生思想とは何か  重要な

          近代の根本的矛盾としての強制不妊手術・優生思想・障害者差別(1)

          サロンメンバーの自己紹介(7)

          今回は教育学部2年、ペンネーム不器用太陽が担当します。 社会問題に取り組むきっかけははっきりしたものではありません。それでも構わないと思っています。今の、等身大の自分で、やっていこうと思っています。 その分自己紹介と言えるかは分かりませんが、私なりに「学問と社会をつなぐサロン」について述べることで、私の認識を見ていただければと思います。 〇学問とは?社会とは?つなぐとは? 私は、大きく2つのとらえ方があると思っています。 ①「学問」…教科書的な知識、「社会」…社会問題や

          サロンメンバーの自己紹介(7)

          サロンメンバーの自己紹介(6)

          ❑ きっかけは「自然への愛着」「地域おこし」 「将来の夢は何ですか」 小さい頃から大人が頻繁に聞いてくるこの質問が私は苦手です。いつも答えに困ってきました。確かに目標は生きていく上で大切ですが、少ない経験から簡単に将来の夢を確定させ、その一点に向かって真っすぐに進まないといけないのでしょうか。躓いてはならないのでしょうか。大学に入るまで、私は常にレールから外れずに競争の中で生き抜くことばかりを考えてきました。小中学校の部活動、内申点を気にして優等生を演じていた中学生、難関

          サロンメンバーの自己紹介(6)

          サロンメンバーの自己紹介(5)

          なぜ、みんなが幸せに生きられないのか なぜ、誰も命を脅かされることなくのびのびと生きることができる世界にならないのか なぜ、自殺や殺人や戦争や暴力がなくならないのか なぜ、理不尽に傷つけられ苦しむ人が救われないのか なぜ、多くの人が何かに追われ人と競争し不信を抱えて生きているのか なぜ、多くの人はこれらの問いから逃げるようにして生きているのか なぜ、受験勉強はこれらの問いに直接に向き合わせてくれないのか 私は本当に、今、受験勉強をするしかないのだろうか こんな激しくもやもや

          サロンメンバーの自己紹介(5)

          サロンメンバーの自己紹介(4)

          こんにちは、こんたつです。 早速ですが、愛犬を紹介します。 かわいいですね。 冬の寒い日は私の布団に入ってきます。 天然湯たんぽです。 さて、私が学問と社会をつなぐサロン(通称「サロン」)になぜ入ったのか。 少し紹介したいと思います。 もともと社会問題に関心があった高校時代まで、勉強や部活でいっぱい。 それ以外のことは考えられないほど多忙でした。 でも、 たまにニュースを見るとき、 身の回りで困っている人を見つけたとき、 ふと考え込むことはありました。 同じ人間

          サロンメンバーの自己紹介(4)

          🌸サロンメンバーの自己紹介(3)

          メンバー紹介第3弾! はじめまして、みむとです。 ここのところ、新学期に向けて自宅のネット環境を整えることにかなり気をもんでいます。 外に出ればもう桜も散り始めているほど暖かくて、できることならみんなで集まり談笑でもしたいのですが、実際はそうはいきません。 自宅で新学期のために勉強するとか、通信制限に気を付けながらネットで漫画を読みふけるとかして過ごしています。 さて、今回は自己紹介ということなので私がどんなことを考えていて、なぜこのサロンで活動しているのかについて、

          🌸サロンメンバーの自己紹介(3)

          サロンのメンバーの自己紹介(2)

          〇自己紹介 皆さん初めまして、ほがらかに続き自己紹介をさせてもらいます。ペンネーム「青春野郎」です。これまで2年間サロンのメンバーとして活動してきました。この春から法学部の3年生になります。新型コロナの影響で課外活動ができないため、ネットなどを通じてサロンのメンバーの雰囲気などを知ってもらうべく、簡単な自己紹介をして私の問題意識を知ってもらいたいと思います。 〇私が学問と社会をつなぐサロンに入った経緯 私が社会問題に興味を持つようになったきっかけは東日本大震災です。当時栃木

          サロンのメンバーの自己紹介(2)

          サロンのメンバーの自己紹介!(1)

          今後、このnoteでは定期的にサロンのメンバーの自己紹介を行っていきます! 初回は東北大学法学部新4年生のペンネーム「ほがらか」が行います。 初めまして、ほがらかといいます。ペンネームの由来はいつかお話しましょう。 私は3年間サロンのゼミ活動を行ってきました。今回は私がサロンに参加したきっかけや、どのような問題意識でゼミ活動に参加しているのかなどをお話できればと思います。 中東の情勢や原発事故の自主避難者へのバッシングへの危機感私が東北大学の入学したのは2017年ですが、

          サロンのメンバーの自己紹介!(1)

          4月の新歓オンラインゼミのお知らせ

          新歓オンラインゼミ開催!新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 目前に迫る講義開始に向けて「大学での学び」を一足先に体験してみませんか? 学問と社会をつなぐサロンでは、新歓イベントとしてオンライン自主ゼミを開催します!今回は「格差・貧困」「環境問題」「感染症」「障害者差別」の4つのテーマを扱います。 東北大学の学部生・院生はどなたでも気軽に参加できます!自宅待機中でも、この機会にスタートダッシュをしましょう! 参加希望の方は salon.tohoku@gmail.com

          4月の新歓オンラインゼミのお知らせ