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【短編小説】扇風機とうわあああ




ひまわりが咲いた。



それは色んな道を辿り、ある家の透明なグラスに生けられて、扇風機の前にコトンと置かれた。



「はじめまして」



ひまわりは話しかけたが扇風機はそっぽを向いていた。



「名前はひまわりっていいます」



扇風機は少しこちらを向いた。しかし返事はない。



ひまわりはもう一度話しかけようとした。




「はじめまして、名前はうわあああっていいます」

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