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okiyamarico
【短編小説】ねこもち
うんとこしょ、どっこいしょ
それでももちはつけません。
うんとこしょ。どっこいしょ。
猫は疲れてしまいました。
僕に重たいのはむりだあ。
猫は尻もちをついて思い切り伸びました。
先ほどまでついていた臼の中を見るとふかふかの温かいもちがあります。
猫は眠りたくなりました。何せたくさん働いたのですから。
おもちを肉球でふみふみし、そのままもちぶとんにくるまって眠りました。
ふかふかにつかれたもちは猫を乗せてゆっくり沈みます。
猫の大きさ分ヘリに登ったもちはそのまま猫に覆い被さってしまいました。
側から見たらただのもち。
そこに人間がやってきました。
誰も気がつきません。
猫もすやすやしています。
男はもう2、3発つきました。
持ち上げると猫の模様がついた餅になっているではありませんか。
これをねこもちと名付けよう。
そう名付けて売り出したところこれがおおウケ。
地元の人間や観光客に愛され飛ぶように売れました。
そうしてねこもちはその町の人気土産になりましたとさ。
めでたいんでしょうかめでたいんでしょうか。
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