いい夢を

すべての嘘を糸に紡ぎ
一本一本 丁寧に掛け合わせ
ようやく出来上がった洋服に
腕を通して 周りに嫌われたくて
キツい言葉もよりキツくしてガードを張った

ひとりって寂しくて ひとりって苦しくて
だけど ひとりで咲いていたいんだね
ひとりって泣きたくて ひとりって切なくて
だけど 孤独になって 散りたくて
夜に焼き付けて消えてしまいたくて…

街灯の下で 夢の塵(ごみ)
拾って拾って ボタンにしたカケラは
知られたくない私の内心(ひょうじょう)
顔を隠して こんなにハジかれたくて
蔑まれることで自分を守ってるつもり

ひとりって侘しくて ひとりって傷付いて
だけど ひとりが安らいでいるの
ひとりって幽霊で ひとりって洗われない
だけど 孤独に生きて 息をして
満月の下で溶けて消える空気

逃げたくても 逃げられないから
私の自由を解き放てよ
示談しても 裁かれたって
頭も心も身体も異常に病んでいく

ひとりって虚しくて ひとりって悔しくて
だけど ひとりで笑っていたくて
ひとりってドブ水で ひとりって飲み切って
だけど 孤独の中で枯れ果てて
新しい月が 私には昇らない
街の端っこで とうに凍え踞(うずくま)る

いい夢を いい夢を 朝までの居眠りで見させて
枯れない花 ガードレール 朝日へといい夢を見させて

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