- 運営しているクリエイター
#ふるさとを語ろう
【ちびまあ】あのとき知っておけば
福岡から転校してきたマーチは5月生まれ。5月生まれなのにマーチってネックネーム。引越してきたのは4月。妹の名前はメイ。カオスって言葉を当時から知っていれば
この混沌を簡素化できたのに
【ちびまあ】スイカバー事件
いつかの春休み。まだ夜は寒いが梅が咲き、
その日はポカポカ。そんな春の空気に誘われウトウトしていたところ、
玄関の方でおばあが騒々しい。
モゴモゴとしたダミ声だが若々しくもある。どうやら来客と揉めている。
『うっさい!』
この一喝に反応したのか、
ドタバタ物音がより激しくなる。
その物音以上の足音で廊下を歩く俺。
玄関に到着する頃そこには静寂しかない。
一目散に逃げだしたようだ。
『なんだ
【ちびまあ】おじいのいきなはからい
『庭くらいなんとかせぇや』
何度説教とも批判とも取れない
悲痛を浴びせてきたことか
おじいに、、、
うちの祖父は
造園業を営んでいた
名を、誠石という
石は、漱石から一字拝借したとの事
ーーー文豪と造園ーーー
ものづくりという点では共通しているのだが自宅の庭も剪定しない
石のように動かないその姿勢は
蝶よ花よのように可愛がられた
ぼっちゃんの強い意志を感じる
しかし
この粋なはからいは
【ちびまあ】あんときの顔
やっくんという将棋に詳しい男の子が居た。
そんな彼に教えを請う為、自宅へ案内した。
将棋といえば?上手い人ほどポーカーフェイスで冷静沈着なイメージがあるのだが、
このやっくん、喜怒哀楽激しく気難しい。
同じ型のうちのおばあとの衝突だけが心配で、対面が懸念材料でもあった。
その不安は的中。
おばあがやっくんに差し入れたカルピス
一口飲んでしかめっ面のやっくん
『うわっ!甘ー!!』
射るような
【ちびまあ】豚小屋
いつものジョギングコースの
曲がり角に自販機がある。休憩も兼ねて息を整え乾いた喉を癒やす。
「ふぅ」
まだ吐く息は白い。
ところでなんか気持ち悪い。
走りすぎ?疲れが溜まっているのかな?
待てよそういえばここって、、
昔豚小屋だった!!!
「おえっ!」
そんなデジャブいらない
【ちびまあ】ぎっちょ
政治的信条があるなら、ない。
右も左もないということだ。
偏りは視野を狭めて道を塞ぐ。
何事も中庸が肝要だと思うのだ。
腕相撲が強かった。左が。
大柄の体育教師を瞬殺して
教室中か拍手喝采に包まれたことも。
握力もパンチングマシーンも強かった。左が。
字を書くのも絵を描くのもお箸は右だ。
もっとも物心付く前は、物を手に取るのも
お絵描きするのも、みんな左だったらしい。
おじいがぎっちょ(左利